アマチュア天文家のひとり言

アマチュア天文家のつぶやきや、できるだけ最新の天体ニュースなどを掲載してまいります。

ビックバンと宇宙の晴れ上がり

2008-11-07 16:30:40 | Weblog
ビックバンと宇宙の晴れ上がり

 宇宙が誕生して約30万年経ったころ、宇宙の温度は4000K(ケルビン)まで
 下がりました。
 ここまで温度が下がってくると、やっと電子が原子核に沿った軌道を回れるよう
 になってきます。

ついに、原子が誕生したのです。

 そして、それまで自由に宇宙を飛び交っていた電子が、どんどん原子に取り込ま
れ、 自由電子が姿を消していきました。

 こうして、邪魔な自由電子がなくなったことで、やっと光は直進できるようにな
 りました。
 つまり宇宙が見通せるようになってきたのです。これを「宇宙の晴れ上がり」と
 いいます。

 そして、そのときの光が、現在の宇宙にも3Kのマイクロ波として届いているの です。
 1992年、宇宙背景放射観測衛星COBEが腫れ上がりのときの宇宙の姿をえがきだ
 し、現在の宇宙構造の「種」を発見しました。

 それはわずか10万分の1のゆらぎでしたが、
 このゆらぎが宇宙の様々な構造をつくる原材料となったのです。
 つまりその後、長い時間をかけて、この「種」がだんだん重力の力で固まって、
 
 銀河ができ、星ができ、
 私たちが生まれ、現在の宇宙へと変貌していったというわけです。

宇宙の膨張【インフレーション】

2008-11-07 00:21:52 | Weblog
宇宙の膨張【インフレーション】

生まれたばかりの宇宙は大変小さなものでしたが、
1032K(ケルビン:0℃=273K)という超高温の状態でした。

この1032Kという温度は現在考えられているもっとも高い温度で、プランク温度のことです。
その大変小さく、大変温度の高い宇宙は急激に膨張していきましたが、

その膨張速度は、光の速度よりも速く、10-32秒の間に10100倍にも達する急激なものでした。

この膨張で、宇宙空間は広がっていきました。
この現象をインフレーションと称します。
インフレーションはわずか10-33秒で終わってしまいます。
この10-33秒間に、その後100億年以上をかけて膨張する以上に膨張していました。