アマチュア天文家のひとり言

アマチュア天文家のつぶやきや、できるだけ最新の天体ニュースなどを掲載してまいります。

超新星の謎

2008-12-13 02:10:35 | Weblog
【ティコ・ブラーエが16世紀に観ていた超新星の謎を国立天文台ハワイ観測所の
すばる望遠鏡が解読】 2008年12月3日

 ・国立天文台ハワイ観測所
 ・東京大学数物連携宇宙研究機構(IPMU)
 ・マックスプランク天文学研究所(MPIA)

の研究者で構成される研究チームが、すばる望遠鏡の微光天体分光撮像装置
(FOCAS)を用いて、
超新星残骸ティコの周囲で発見された可視光の「こだま」を分光観測する
ことにより、


☆この光が1572年にデンマークの天文学者ティコ・ブラーエによって肉眼で
 観測された超新星の爆発当時の光そのものであり、
 この超新星爆発が標準的なIa型であったことを証明しました。


超新星(ちょうしんせい、supernova)とは重い恒星がその一生を終えるときに
起こす大規模な爆発現象です。

存在しないも同然の宇宙

2008-11-13 20:02:34 | Weblog
存在しないも同然の宇宙

宇宙から宇宙が生まれるときの様子を、キノコが生えてくるようだと表現しましたが、
キノコのかさの部分が宇宙だとすると、元の宇宙から新しい宇宙が発生する途中、
茎のように伸びた構造になってつながっていると考えられています。

この茎のような細い管の空間を「ワームホール」といいます。
しかし、ワームホールは非常に短い時間だけつながっており、たちまち消えてし
まうので、情報を知ることはできなくなってしまうそうです。
 
つまり、チャイルド・ユニバースはマザー・ユニバースにとって、
まるっきり存在しないのと同じ状態となり、
それぞれが存在しないも同然の宇宙だということになってしまうと
考えられています。

2009年7月22日には日食が起こります。

2008-11-13 00:26:38 | Weblog
2009年7月22日には日食が起こります。

日本では、全国で部分日食を観察することができます。

また奄美大島北部、トカラ列島、屋久島、種子島南部など、
皆既日食帯と呼ばれる細長くのびた地域・海域内では、
皆既日食を観察することができます。

皆既日食になると、太陽のまわりにはコロナが広がって見られます。
また太陽表面から吹き出ている赤いプロミネンスなども観察することができます。
空は、程度は日食ごとに違いますが、夕方・明け方の薄明中のように暗くなり、
明るい星ならば見ることができます。
地平線近くは、夕焼け(朝焼け)のように空が赤く染まって見られます。

日本の陸地に限ると、皆既日食が観察できるのは1963年7月21日の北海道東部で
見られた皆既日食以来、実に46年ぶりです。

次回も2035年9月2日の北陸・北関東などで見られる皆既日食まで26年間
起こりません。非常に珍しい現象と言えるでしょう。

世界天文年2009 キックオフシンポジウムが開催されます。

2008-11-10 13:07:19 | Weblog
世界天文年2009 キックオフシンポジウム
―宇宙・地球・生命 みんなで解き明かすために―

 世界天文年2009日本委員会では、世界天文年2009を迎えるにあたって、サイエンスアゴラ2008会場にて「世界天文年2009 キックオフシンポジウム―宇宙・地球・生命 みんなで解き明かすために―」を開催いたします。

 2009年 ―イタリアの科学者ガリレオ・ガリレイが、初めて望遠鏡を夜空に向け宇宙への扉を開いた1609年から400年の節目の年であり、また、イギリスの生物学者チャールズ・ダーウィン生誕から200年を迎える年でもあります。

 今回のシンポジウムでは、まず「世界天文年」とは何か、世界で、日本で、何が行われるのかを広くご紹介します。そして、世界中の人々が夜空を見上げ、宇宙・地球・生命といったさまざまな視点から、宇宙の中の地球や人間の存在に思いを馳せ、自分なりの発見をするために何ができるのか、みなさんとともに考えていきます。

 世界天文年という大きなイベントに参加し、実行するための第一歩をここから進めて行きましょう!関心をお持ちの多くの方の参加をお待ちしております。

 本イベントは、世界天文年2009日本委員会によるプレイベントです。
 残席はまだ十分ございます。(11月4日現在)

開催概要
日時: 2008年11月23日(日・祝日) 13:00~14:30(開場は12:30)
場所: 東京国際交流館・国際交流会議場 (東京都江東区青海2-79)
主催: 世界天文年2009日本委員会
後援: 天文教育普及研究会、自然科学研究機構 国立天文台
対象: 特に年齢制限はありませんが、概ね中学生以上を想定しています
参加: 無料
定員: 400名(事前申込制:以下の参加方法をご覧ください)
その他: このシンポジウムは、「サイエンスアゴラ2008」の公募企画です

おもな内容(予定)
世界天文年についての概要紹介、世界の動向
解説:海部宣男(世界天文年2009日本委員会委員長/放送大学/前国立天文台 長)
日本での主な企画内容の紹介
解説:渡部潤一(世界天文年2009日本委員会・企画委員長/国立天文台)
パネルディスカッション「世界天文年で活動し、共に発見していくために(仮題)」
[登壇者]
有本淳一(京都市立塔南高等学校)
梅本智文(国立天文台)
小貫良行(理化学研究所)
平野都子(元プラネタリウム解説者・博物館ボランティア)

参加方法(事前のお申し込みが必要です)
定員: 400名(先着順、定員になり次第しめきり)

お申し込み方法:次のいずれかの方法でお申し込みください
インターネット ⇒ お申し込みページ (10月7日12:00より受付開始)

往復はがき: 次の事項をご記入の上、お申し込みください
往信面: (1)ご連絡先住所、(2)ご連絡先電話番号、(3)参加者全員のお名前と年齢(はがき1枚につき4名様まで)
返信面: 返信先(お申し込み者)の 住所、氏名

 送付先:
  〒181-8588 東京都三鷹市大沢2-21-1
  国立天文台内 世界天文年2009日本委員会事務局 キックオフシンポジウム係

FAX: 次の事項をご記入の上、お申し込みください
(1)ご連絡先FAX番号、 (2)ご連絡先電話番号、(3)参加者全員のお名前と年齢(送 信用紙 1枚につき4名様まで)
 送付先: FAX番号 0422-34-3800
       世界天文年2009日本委員会事務局 キックオフシンポジウム係
        
このシンポジウムについてのお問い合わせ先
〒181-8588 東京都三鷹市大沢2-21-1
  国立天文台内 世界天文年2009日本委員会事務局 キックオフシンポジウム係
  電話:0422-34-3689  FAX:0422-34-3800
  メール: symp08@astronomy2009.jp (アットマーク"@"を半角に置き換え  たアドレス宛にメールを送信してください)

数多くの宇宙が誕生しました。

2008-11-10 01:34:45 | Weblog
数多くの宇宙が誕生しました。

そして、宇宙の中から、別の宇宙が誕生しました。

つまり、マザー・ユニバース(親宇宙)から、
    チャイルド・ユニバース(子宇宙)、
    孫宇宙と宇宙が次々と誕生していきました。

宇宙のあちこちにいくつもの宇宙が生まれ、さらにそれがいくつもの宇宙を生み出して数を増やして行きました。

エネルギーが十分なく、熱を持つことができずそのまま冷えてしまった静かな
宇宙もあります。
インフレーションが途中で止まり、つぶれた宇宙もあるはずです。

また、物質のもととなる粒子ができ、われわれの宇宙と
非常に似た宇宙もあるかもしれません。

従って、様々な宇宙が無数に存在していると考えることができます。
こういう現象は、決して時間をかけて進んでいったのではなく、
瞬時にしてほぼ同時に起きた現象だと考えられています。

あたりは宇宙だらけになることも不思議ではなかったのです。
しかし、現実はそうなりませんでした。

新たなインフレーション

2008-11-08 00:04:08 | Weblog
新たなインフレーション

宇宙は真空エネルギーの”ゆらぎ”から生まれ、そして、インフレーションによって宇宙は膨張したと書きました。
これは、宇宙の中でも起こりうることだと考えられています。

つまり、宇宙の中でも真空のエネルギーのゆらぎがあったのです。

その結果、エネルギーの低いところと高いところが生じました。
そして、エネルギーの高いままだったところでは、
新たなインフレーションが起きることもあったと考えられています。

ビックバンと宇宙の晴れ上がり

2008-11-07 16:30:40 | Weblog
ビックバンと宇宙の晴れ上がり

 宇宙が誕生して約30万年経ったころ、宇宙の温度は4000K(ケルビン)まで
 下がりました。
 ここまで温度が下がってくると、やっと電子が原子核に沿った軌道を回れるよう
 になってきます。

ついに、原子が誕生したのです。

 そして、それまで自由に宇宙を飛び交っていた電子が、どんどん原子に取り込ま
れ、 自由電子が姿を消していきました。

 こうして、邪魔な自由電子がなくなったことで、やっと光は直進できるようにな
 りました。
 つまり宇宙が見通せるようになってきたのです。これを「宇宙の晴れ上がり」と
 いいます。

 そして、そのときの光が、現在の宇宙にも3Kのマイクロ波として届いているの です。
 1992年、宇宙背景放射観測衛星COBEが腫れ上がりのときの宇宙の姿をえがきだ
 し、現在の宇宙構造の「種」を発見しました。

 それはわずか10万分の1のゆらぎでしたが、
 このゆらぎが宇宙の様々な構造をつくる原材料となったのです。
 つまりその後、長い時間をかけて、この「種」がだんだん重力の力で固まって、
 
 銀河ができ、星ができ、
 私たちが生まれ、現在の宇宙へと変貌していったというわけです。

宇宙の膨張【インフレーション】

2008-11-07 00:21:52 | Weblog
宇宙の膨張【インフレーション】

生まれたばかりの宇宙は大変小さなものでしたが、
1032K(ケルビン:0℃=273K)という超高温の状態でした。

この1032Kという温度は現在考えられているもっとも高い温度で、プランク温度のことです。
その大変小さく、大変温度の高い宇宙は急激に膨張していきましたが、

その膨張速度は、光の速度よりも速く、10-32秒の間に10100倍にも達する急激なものでした。

この膨張で、宇宙空間は広がっていきました。
この現象をインフレーションと称します。
インフレーションはわずか10-33秒で終わってしまいます。
この10-33秒間に、その後100億年以上をかけて膨張する以上に膨張していました。


宇宙は無から生まれた!?

2008-11-03 18:50:11 | Weblog
宇宙は無から生まれた!?

 常識的に考えれば、無の状態から、何かが生まれてくることなど考えられません。
 しかし、そこに量子論の概念をもってくることで、無から宇宙が生まれるという、結論を導き出しました。
 量子論で考えられる現象として「ゼロ点振動」というものがあります。
 これは、「不確定原理」に関係した現象の一つで、粒子のエネルギーが一番低い状態とは、エネルギーがゼロではなく、
 エネルギーゼロの地点付近でゆらいでいる状態のことです。

 つまり、エネルギーが完全にゼロになることはありえないというのです。
 事実、何もないはずの真空の中で、突然、電子や陽電子などの粒子が、出現したり、消滅したりする現象が確認されています。
 
 その電子や陽電子は、出現後ほうっておくと、すぐに消滅して何もない状態になってしまいます。
 ところが、消えてしまう直前に強いエネルギーを与えてやると、そのまま存在しつづけるのです。

 つまり、何もないところから、実際に存在する物質が出現してしまうのです。
 真空という、エネルギーの一番低い状態の中でも、粒子は”無”と”存在”をごく短い時間の間に繰り返している・・・ゆらいでいるというわけです。
 そして、量子論的な宇宙が、沸騰したお湯の中の気泡のように、ポコポコと出現したり、消滅しているところに、

”無の世界”から”有限の大きさをもった世界”、つまり宇宙がポロリと生まれ出てきたというのです。

 このときの宇宙のサイズは、10-33cmという非常に小さなもので、最初に泡ができてから宇宙が生まれでるまでの時間は、10-43秒だったとされています。

有でもなければ、無でもない。つまり空の理論を理解しなければ、この問題は解決しないでしょう!

国立天文台のすばる望遠鏡が挑む宇宙の環境問題 ~ 80 億年前と 85 億年前の銀河集団の発見 ~

2008-11-01 18:18:02 | Weblog
すばる望遠鏡が遠方にある巨大な銀河の集団の銀河団を観測しました。
その結果、巨大銀河団を取り囲むように、より小さな銀河集団である銀河群が散在していることを発見しました。
この結果により昔の宇宙ですでに大きな構造が形づくられていることが初めてわかりました。

これらの銀河群ではすでに赤い銀河が多かったこともわかりました。
銀河の色・形を変化させる要因がこれら銀河群の中にあることが推測されます。