ココニイル
線路に宛がった耳に響く轟
往くか戻るかはどうでもいい
動力の問題なんだ、動力の
決め付けないで 僕はまだそれ程
世界に絶望しちゃいない 愛想尽かしてもない
橙の鬣棚引かせて 僕は此処にいるよ
いつかの時代に 三人称で綴られようとも
誰のものでもないこの生命を、魂を、
自転車の戦闘機 マンホールの基地
右か左かはどうでもいい
パチンコで狙い定めた あの空
決め付けないで 僕はまだそれ程
世界を見渡してもいない 見限ってもいない
蒼き空色から降り立つ 調は唄となり
いつかの時代に また繰り返される瞬間を俟つ
誰のものでもないこの響きを、音を、
遥か最果てに目を凝らし 僕は此処にいるよ 泣き、笑い、
橙の鬣棚引かせて 僕は此処にいるよ
いつかの時代に 三人称で綴られようとも
誰のものでもないこの生命を、魂を、焦がして
焦がして