近くのスーパーでパイナップルを買った
パイナップルは美大に入るための予備校で描いたことがある
鉛筆でデッサンして薄く水彩絵の具で色をつける
6日間で一枚描く
モデルの果物はいつも最後は萎れてしまうので、一緒にセットしてある他のモノより先に描く
予備校は通っていた高校から歩いて行けた
家に帰ると10時だった
いつもお腹が空いていて眠たかった
娘が公務員になって、官舎を借りた。
部屋の掃除を手伝いに行った。汚れた部屋をふたりできれいにするのは楽しかった。
前の年母が亡くなって、私がひと息ついた頃にコロナ騒ぎが始まった。
卒業年度なのに、娘は大学に行けないで家にいることが多かった。
大学を行く為に奨学金を借りていた。
入学時はかなりの額を私の弟が援助してくれたりもした。
が、実際にはちゃんと払えるかどうかの心理的な不安が大きかったと娘から後で聞いた。
入学後娘は、結婚して独立した長男の家にひと部屋を借りて住むようになったが、長男夫婦に子供が産まれることになり戻ってきた。
私の方には時間ばかりかかる仕事もあった。
考えると、今までずっとそんな感じでろくにお金にならないことばかりしていた。
その仕事でパソコンを使わないと出来ないことがあり困っていたら娘が手伝ってくれた。
私が子供を連れて実家に戻った後、半年で父は亡くなった。
父亡き後14年間介護していた母ももういない。
ずっと私は家に住まわせていただき、生活費を出してもらっていた。
ここで私の生活も未成年だった子供たちの生活も成り立っていた。
そうして人生は無理をして生きなくても良いのだと知った。
生きることに対する感謝を学べた。
両親の元に帰れたのは本当にありがたいことだった。