2016年2月16日、ついに行って来ました。
「村上隆の五百羅漢図展」IN 六本木ヒルズ
美術番組などでも紹介されていたし前評判はかなり高かった展覧会です。
まずはドーン 六本木ヒルズ
まぁ~ 今の私の生活圏とはなんら関わってないビルです。
以前はね そりゃ六本木へは通ったものです。
スタジオに行ったり、打ち合わせは六本木交差点のアマンドだったり。
ふ~楽しい青春の日々を過ごした街でした。(過去形)
そんな感慨にふけりながらチケット売り場へ。
どひゃ~すでにこの時点で20分待ちの大混雑。
とは言っても、同時にフェルメール展も開催なので
山ほど居るおばさま達はそちらの観覧者のようです。
チケットゲットの後、53階の森美術館へ。
おっと入口から村上隆御本人の様なドロイド風立像がお出迎え。
今回は100%楽しむためにイヤホンガイドを借りました。(500円なり)
まずは村上氏定番のキャラクターがバーンと大パネルで展示。
このキャラクターっぽさが「美術・アート」の枠から外れ気味なので
評価もいろいろですが、会場内は若い観覧者でにぎわってました。
外国人も多かったです。(知人のフランス人も村上氏を高評価してた)
そして何より驚いたのは会場スタッフからの案内。
「お写真はご自由に撮って頂いてけっこうです」(フラッシュはNGだったと思う)
ここが村上隆だよね~新しい展示スタイルだよね~。
見て楽しんで、お気に入りを撮影して楽しむ。
そして同時にSNSへ アップ アップ アップ しまくり。
もちろん、展示物がコンピューターによるプリント制作物だからの撮影可ではあるけど
来場者にとってはサプライズの贈り物です。
この撮影自由も村上氏の戦略なんだと思います。
私も含めて沢山の方が会場からツイートしまくることで宣伝効果が生じ
結果、展覧会への興味を高め、来場者の増加につながるのではないでしょうか。
ガイドを聞きながら会場をゆっくり廻っているとシシ神さま発見!!!
コレは…………アニメ界の巨匠・宮崎駿監督「もののけ姫」のシシ神さま?
おいおい いいのですかコレ……
こういうの何て言うんだっけ……人によってはパクリ、パロディー、コピー、二次創作?
で、音声ガイドからは「リスペクトしている宮崎駿監督のシシ神……」の説明。
もうスゴ技としか言いようの無いコメントです。
リスペクト(意味:尊敬する)
これで全てを説得して、自分の表現に変えてしまうのが村上隆の力だと思います。
彼の創作物に対しては賛否両論あります。
先人達のアート、人気アニメ、古文書に至るまで参考物から自分なりに再構成・構築して
新しいアート表現として見せてくれるパフォーマンス能力、私は有りだと思ってます。
なんせ誰もやらなかったコト(やれなかったコト)を
美術の一つとして実行しているのがスゴイです。
ルイ・ヴィトンや森ビル六本木ヒルズのイメージキャラクターの仕事をするだけの
日本を代表するアーティスト(会社カイカイキキ)だと思います。
まあね~「現代美術のパチモノの村上隆」
なんて言われ方もしてますが、海外では評価高いですよね。
どうしても日本で評価されず、逆に海外で認められたアーティストを
日本国内の評論家は認めない傾向があるように思います。
人それぞれ考え方が違うので仕方ありませんが、
最終的に作品を評価するのは一般ギャラリーではないでしょうか。
次の時代を作る若い者が「良い!」と言ったら、「良い!」ように思います。
私にとっては見に行って「楽しい」展覧会でした。