前節首位に立った鳥栖の監督交代はかなりの衝撃でした。
今回は、この件について私なりに見解をまとめてみました。
(セレッソ戦はスカパーでざっと見たため、感想は省略します)
【退任に至る原因の推測】
・韓国代表、もしくはその他のクラブチームから好オファーが?
可能性としては一番高いでしょうがどうでしょう。
ユン監督の年棒は、こちらによると約2,000万円。
2014年 J1リーグ監督年棒ランキング
J1でも最低です。
ここ数年安定した成績を残していますし、
不満を持っても不思議ではなく、
好オファーを天秤にかけて揺さぶった可能性はあるでしょうが・・・
これからいざ優勝争いというときに果たしてするのかどうか疑問が残ります。
・戦術面での監督とフロントの方向性の相違
豊田という強力なFWを抱えていることもあり、
現在の鳥栖の基本戦術はカウンター。
しかしフロントは、その戦術には否定的で、
ポゼッション志向を望んでいるとも。
これはありそうですね。
そしてサッカーを知らない人ほど、
ポゼッションを語りたがるという・・・
そのうちこのブログでも触れようと思っていますが、
ポゼッションはあくまでゴールに至るプロセスとしてのひとつで初めて有効なのであって、
最初にポゼッションありきではないのです。
また、今の鳥栖の戦術も、
本当にユン監督が望んでやっているのではなく、
J2にいたころから、限られた戦力でいかに勝つかを追求した故であるということです。
それをわからないフロントにガタガタ言われたら、
監督のプライドはそれを許さないと思います。
「じゃあ、おまえがやれば」
と。
お金の問題ももちろんあるでしょうが、これが本線かなあと思っています。
イタリアでいうところのプロビンチアのようなチームは、
(大都市ではなく、地方の中小都市にあるクラブのこと、
甲府の城福監督がよく使う表現)
監督の戦術や年棒が安くてもいい選手が多く集まってハマった場合、
突如好成績を残すことがままあります。
しかし、それを持続することは難しい。
好成績を残すことで、監督や選手は年棒アップを希望するが、
クラブの収入はそこまでは増えていないのです。
もちろん新規スポンサーがついたり、観客動員が増えれば収入は増しますが、
ある程度市場が飽和状態だと難しい。
鳥栖はまさに今、そういう状況なのではないでしょうか。
理由3つめとして、
・チームフロントは、そこまで強くなることを望んでいない
という残念な理由も可能性のひとつとしてあがってきているのですが、
プロビンチアでは十分考えられる動機です。
注目を浴び過ぎるのも考えもの・・・
鳥栖の戦い方はここ数シーズン非常に興味深かったので、
こんかいの騒動は残念です。
チームとしての地力がついた上での強さなのか、
ユン監督がもたらしたものなのかは、
(もちろん選手個々の努力の賜物であるのが前提です)
今後の戦いが証明してくれるのだと思います。