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東京パリ日記

パリ日記第2章、終了。東京生活、再開。

ビジュアル・ドキュメント「パリ」

2008-11-16 00:42:14 | フランス関係
秋晴れに合わせて変えたのにあっという間に雨曇りモードに。
戻そうかねテンプレート。

図書館で、ぱらぱらとめくってみたこの写真集。
ビジュアル・ドキュメント 「パリ」―美し都の四半世紀(初沢克利 著)

70年代から90年代にかけての写真なので、服装などに時代感はあるんだけど、
よくあるパリの写真集ではなくてもっとずっと日常な写真たち。
そして写真家の言葉がところどころに添えられてる。

パリ10年、東京10年と暮らした写真家の言葉を借りると、パリは、
「私も好きにするから、あなたも自由にしたら」であり、その対極にあるのは、
「私たちもこんなに我慢しているのだから、あなたも少しは周りのことを考えなさい」であると。

パリとかフランスと言うと、"おフランス"に憧れてる人、みたいにみられがちだし、
フランス人は個人主義→自分勝手とイメージされがち。
でも個人主義と自分勝手(利己主義)は違うし、私の印象では日本人の方がよっぽど自分勝手だよと思う面もある。

パリにいるときの心地よさというのは、決して"花の都パリ"だからではなく、
空気を読んだり我慢することよりも自分に正直でいるために他人の選択も尊重してて、
そのかわり自分の選択は自分でしなきゃだし、長いものに巻かれるよりパワーはいる。
そしてそういう共通のモラルの下に共同生活をしてるっていう連帯感みたいなのもどっかにある。
と、私は感じた。だから、のびのびできるのだ。

他方、日本ではどーだろ。なんだかあっちもこっちもぎすぎすしてるような。
経済大国になって物質的には豊かになったけど、物質じゃないものが欠けている。
モノじゃ埋められないものがあるって、ほんとはみんなわかってるはずなのにね。

というようなことを、この本をめくって考えた。
いいよなあ、写真集。

視点を増やす

2008-11-11 01:28:16 | フランス関係
写真はひきつづきカッパドキアの夜明け。徐々に白んできたところ。

とても気に入った本があった。
地図で読む世界情勢 第1部 なぜ現在の世界はこうなったか
ジャン-クリストフ ヴィクトル/ヴィルジニー レッソン/フランク テタール (著), 鳥取 絹子 (翻訳)

Arteというフランスの放送局の人気教養番組Le Dessous des Cartesから出た本。
日本ではほとんど話題にあがらない国、地域、軍事基地になってる小さな島など、
問題の存在は知っていてもそんな背景は知らなかった、とか、
大国の思惑に振り回される人々がこんなところにも、とか、
世界情勢は、それを取り上げる人の立場によって扱いも大きく変わってしまう。

日本で見慣れてるのは欧米寄りの情報であり報道であり価値観で、
(この"欧米"というくくりにもいつも違和感を感じる、実質"米英"なのでは)
それとは別の立場からの意見なんてほとんど見かけない。
(さらには映画やドラマの影響もでかいと思う)
善と悪の判断は、いつも米英基準でほんとにいいの?

フランスの放送局(ドイツ政府と共同運営)だから、米英とはまたちがったフィルターがかかってるのは確かだけど、
この本は淡々と、歴史や背景、大国の思惑、それを地図を使って解説。
研究者っぽい雰囲気が気に入った。

さっそく「第2部これから世界はどうなるか」を読み始めた。
大判でカラーで中身もなかなか充実。保存版にしたいな。

これほど大注目の選挙

2008-11-05 04:00:18 | フランス関係
フランスのフィガロのサイト上のアンケート。

Si vous étiez américain, voteriez-vous McCain ou Obama ?
(もしあなたがアメリカ人だったらマケインとオバマどちらに投票する?)

私が見た時点での結果は、
マケイン 25.31%
オバマ 74.69%

まあ予想通りというかなんというか。1:3とは大差だね。
コメントをちらりと見たところでは、
「オバマは若いから」「マケインは引退の歳だろ」という世代的な理由がいくつか目に付いた。
「もしアメリカ人だったらなんて質問になんの意味があるんだ」という、それを言っちゃあ、という反応も。

日本でもだけど、フランスでも特番を組んでアメリカの大統領選の結果を追う。
これからアメリカがどうなっていくか、たくさんの人が注目してる。

それにしても日本の政治家も、どうせアメリカばっかり見てるなら彼らのスピーチを真似してみたらいいのに。
話の中身以前にしゃべり方で聞き苦しいのが多すぎる。

BBからの手紙

2008-10-08 23:05:10 | フランス関係
「あなたが選挙で負けるよう願っています。ブリジット・バルドーより」

そんな手紙届いたらびっくりだね!
動物愛護で知られる女優のブリジット・バルドー、狩猟が趣味のペイリンアメリカ副大統領候補にきついお手紙書いて送ったらしい。
いやー、おもしろいなー。

Brigitte Bardot écrit une lettre à Sarah Palin pour lui souhaiter... De perdre les élections !
(ブリジット・バルドーからサラ・ペイリンへの手紙、選挙に負けますように!)

気になるお手紙の内容は、

「地球温暖化に対する人類の責任を否定し、武器を構え、愚かな発言を繰り返し、あなたは女性に恥をかかせました。」
「二度と自分を口紅をつけたピットブル(闘犬)などと言わないようにあなたに懇願します。どんなピットブルだって、どんな犬もどんな動物も、あなたほど危険ではないと保証しますから。」

といった痛烈なかんじで。笑える。
いやー、ほんと、きらいそうだもんなー。

記事では「この手紙が我々の友人アメリカで波紋を呼ぶかどうかは疑わしいけど、それを言うことに意味がある、そうだよね?ブリジット」としめくくり。
でも内容はなんであれ、ブリジット・バルドーにお手紙もらったならそれはそれで記念になるね。

ってペイリンさんが思うかどうかは謎だけど。

難しい選択

2008-10-07 00:54:25 | フランス関係
ノーベル医学生理学賞の受賞者がフランス人ドイツ人の3博士に決まった一方で、
パリの市場は"Lundi noir"(=Black Monday、暗黒の月曜日)、
史上最大の下げ幅9.04%、状況はかなり深刻。。。
そして今日のデッサンはこうなった。

Dessin du jour : Choix difficile(今日の一枚:難しい選択)

ノーベル賞の審査員たちの会話。
「今年のノーベル経済学賞は誰に与えられるだろう?」
廊下で仕事中の掃除婦を指して、
「彼女にだね…とてもうまく家計をやりくりしているから」

ノーベル経済学賞、ああなんと難しい選択。

ランスがツールに復帰?

2008-09-25 19:45:48 | フランス関係
少し前からでてたけど、ランス本人が改めて来年のツール・ド・フランス出場の意志表示。
ランス、37歳。3年のブランクはどうなんでしょ。

Cyclisme: Lance Armstrong annonce son retour dans le Tour de France
(ランス・アームストロングがツール・ド・フランスへの復帰を表明)

「2009年、チーム・アスタナで走ることをお知らせします。」
「世界で毎日2万2千人がガンで亡くなっている、これは世界の健康問題です。私たちが提供する治療でその3分の1の命を救うことが出来るのです。そしてツールヘの復帰することで、引退した選手よりもメディアにより大きなインパクトを与えることができます。」

ツール8勝目の可能性について、
「正直言ってわかりません。3年間、自転車競技から遠ざかっていました。ほぼ38歳ですから(9月18日に37歳になった)、わかりませんね。」
「出来る限りの準備はします。それが優勝に十分かどうかはわかりません。2001年なら、"はい"と言えたでしょう。でも今は言えません。ええ、多少の自信はありますよ。でも断定まではできません。」

アームストロングは引退した2005年までツール・ド・フランスで7連覇。
引退後、彼はドーピングの嫌疑に直面することになる。特にレキップ紙が報じた、1999年に初優勝した時、彼がEPOを使ったというものだ。
ツールのディレクターは、彼がアンチ・ドーピングのルールを尊重するのなら2009年のツール出走を認めると強調している。

アスタナの現在のリーダーで2007年のツールと今年のジロ、ブエルタの優勝者であるアルベルト・コンタドールは、
「プロスポーツとして考えると、1チームに2人、3人のチャンピオンがいるのは自然なこと。みんな論争のネタを探すけど、正直に言って、僕はランスと向かい合うことに嫌な気分はないよ。」

今週のはじめ、コンタドールは報道陣に、ツール7回優勝者との共存について「複雑だ」と明かしていた。
「当然、僕の2009年の目標は明確だ。ランスとチーム幹部たちとそれについて話すことになる。僕は彼の競技に対する情熱はよく理解できる。彼がチームにいることは、僕のやる気をさらに高めてくれると思う。」

「アルベルトは地球上で最高のサイクリストだ。僕らはそれを理解しなくてはいけない。今の僕が同じ位速く走れるとは思わない。」とランスは述べた。

以上、抜粋。

いやー、そりゃあ複雑なんじゃないの??
コンタドールだけでなく、チーム外の選手たちも。
だってツールの王者の存在感、みたいなの発っしそうだし。
ランスがアシストに徹するとかまずないと思うし。
フランスメディアからの風当たりも強いだろうしなあ。
自身のガン闘病体験から、ガン治療に関する活動をしてるのはわかるんだけど、
その宣伝にツールを利用するための現役復帰…ってことだもんね。

ま、アスタナがツールに招待されるかどうかまだわからないしね。

使い道が正しいなら

2008-09-19 20:48:43 | フランス関係
さらに10%も値上げの可能性だって。

Le prix des cigarettes pourrait augmenter de 10% au 1er janvier
(1月1日からタバコの値段が10%上昇の可能性)

パリジャン紙の記事によると、政府は2009年1月1日からタバコの10%値上げをしたがっていて、それによってフランスの国家予算に5億ユーロの上積みが見込める。

そしてもしこの値上げが拒否された場合、政府は直接、税金を上げるだろう。現在タバコの値段の80%が国にもたらされている。

このアイディアは再度国の財政難を救済し、今年からすでに実施されている公共の場での完全禁煙という対ニコチン中毒のための努力をさらに固めるものである。

以上、概略。

ルイとスマエルが日本に来たとき言ってた。
「日本人にとってはタバコをやめるのは難しいんじゃない?」
「タバコが安いし自動販売機もいっぱいある」

たしかに1箱5ユーロ以上するフランスからしたら相当安い。
禁煙・分煙の流れはあるとはいえ、徹底的なものではない。
タバコの自動販売機用の年齢認識カードまで作ったけど、対面でならいくらでも買える。(ほんとイミフメイだよタスポ)

日本で1箱500円にしたら、1000円にしたらどうなるって議論があった気がするけど、その後どうなったんだろ。
全体としてみればガソリンよりはタバコの方が日常生活に必要不可欠ってわけじゃないし、
日本でだってありだと思うけどな。集まったお金の使い道が正しいなら。

日本の話題が

2008-09-04 21:47:08 | フランス関係
ちょっと、なんと、SUMOがネタになってたよ。

Le fait du jour
Nouveau combat dans le monde du sumo 03/09/2008
(スモウ界の新たな戦い)

まあつまり今話題のあれですが。
日本の伝統スポーツであるスモウが揺れてて、今、日本中のマスコミがこれを大きく扱ってること、
本来スモウトリとは、とか、日本では麻薬に厳しい、とかそういう内容。

でもなんか、フランス語で聞く前から質問に答えられちゃいそうだけどね・・・。

ちなみにこの問題はもちろん日本人向けではなく、
フランス語を学ぶ世界中の人に向けてRFI(Radio France International)が作ってるもの。

こんなネタで日本が話題にされるなんてねえ・・・。

敗退に容赦なし

2008-09-03 03:24:35 | フランス関係
最初見た時ちょっとびっくりした。
USオープンに出場してるフランス人選手たちの状況を一覧で見られるレキップのサイトなんだけど、
敗退したら顔写真に赤いバツ印つけられちゃうの。

Suivez au jour le jour les performances des français

なんか容赦ないよねー。
モンフィスもニシコリ同様4回戦で負けてしまったのでフランス人選手は全員敗退。
よって全員の写真にバツ印が・・・。

出場選手が多いだけにバツのつきっぷりも激しいものがある。

フランスでも価格上昇

2008-08-20 10:25:37 | フランス関係
多少短くても毎日フラ語記事を読もうかなと。
いや、毎日・・・は無理かもしれないが少なくとも2日に1度くらいは・・・。(最初から弱気)
フットボールネタだけでなく一般記事も。仏検対策にも役立つかもしれないしね。

今回は日本でも良く話題になる食べ物の値段の高騰について。(いかにも試験向きな話題じゃない?)

Manger sainement coûte de plus en plus cher(健全な食生活は徐々に高騰)
LEMONDE.FR avec AFP | 19.08.08 | 07h49 • Mis à jour le 19.08.08 | 09h29

地方家族連盟の調査によると、政府が推奨する「1日に5種類の果物か野菜を食べましょう」の実践は法外な値段になるそうだ。世界保健機関の推奨に従って400gの果物か野菜を毎日採るとして家庭の支出を計算すると、1人1日当たり1.17ユーロで、カップルと10歳以上の子供が2人いる家庭では毎月131.04ユーロとなり、これはSMIC(フランスの最低賃金)の12.6%を占める数字であり、去年の夏と比べて14%近くも上昇している。カップルと10歳以下の子供2人の家庭では98.28ユーロとなる。この調査ではイル・ド・フランス(パリとパリ周辺の地方)やフランスの主要都市は含まれていない。

連盟は2007年から生鮮食品の調査と前年との比較を行っている。2007年から2008年で野菜の価格はキロ当たり10.5%上昇した。平均価格は去年の2ユーロの対し2.21ユーロである。果物価格ではさらに上回り15.7%の上昇で、2007年の平均価格が3.17ユーロに対し今年は3.65ユーロである。連盟はこの上昇の理由を説明できていない。「確かに、原油価格の上昇や気象上の不測の事態はありますが、それだけでは5%の上昇しか説明できません。残り10%分が説明できないままなのです。流通網の不透明さに疑問を抱かざるを得ません。」

以上、一部省略。

どうやら地方での調査らしいので、パリや主要都市を含めたら一体どんだけ高いんだ!
と思ったけど、日本の相場と比較してどうなんだろ。
日本は量り売りじゃないから比較しづらい。
しかし野菜と果物だけで130ユーロ≒2万円超、というのはやはり高いのか?

量り売りで必要な分だけ買えるフランスの方が無駄はないと思うんだが、
価格自体が上がってしまったらつらいのは確か。しかも便乗?
日本では、生産者のところに一番しわ寄せが行ってる気がしないでもないけど。