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東京パリ日記

パリ日記第2章、終了。東京生活、再開。

安泰と混戦の混在

2009-07-24 01:59:38 | フランス関係
いやはや。毎晩ドキドキだな今年のツール・ド・フランス。
シュレク兄弟が主役張ってるからかなー。
まあ、去年はランスもコンタドールも出てなかったわけだが。

どうしてもシュレク兄弟のコメントが気になっちゃう。
今日はフランクのはまだみつけてないので総合上位2名のを。

「パリの表彰台ではシュレク兄弟ふたりの表彰台を目指す。それがチームの目標だ。フランクは昨日つかんだ表彰台圏内を今日失ったけど、彼は今も素晴らしい調子だ。僕個人としては、たくさんの人が2位をよく守ったって言ってくれた。悪くないレースだったと思う。コンタドールには改めて驚かされたよ。今日の彼は最強だと示したね」(アンディ)

そしてコンタドール。
マイヨジョーヌは安泰なんだからステージ優勝はカンチェラーラにしてよ、とか勝手なこと思ったけど。

「今日に向けての準備はできていた。チームのみんなは僕が今日のステージを優勝できると言っていたけど、確信は全然なかった。可能性はあることはわかっていたけど、まずはライバルたちに差をつけたかった。これからもマイヨジョーヌを守っていかなければいけない、まだ終わりではない。モン・ヴァントゥーでは決してミスは許されない」(コンタドール)

それぞれ軽く抜粋。
レキップの記事では、小柄なクライマー (178cm 61kg) が筋肉質なオリンピックチャンピオン (186cm 80kg)を負かしたってあったけど、
カンチェラーラは昨日の山岳ステージでアシストして最後尾でゴールだし、
一方コンタドールはずっと自力じゃなかったし、今日は条件が違ったわよね。

今日のステージ優勝者のインタビューで、
「あなたのパフォーマンスをどう説明しますか?」
っていう記者からの質問に答えを拒否したらしいよコンタドール。
強すぎると"ドーピング"の文字が記者たちの頭をかすめる模様…。

もしシュレク兄弟が揃って表彰台に上がったらツール史上初らしいよ。
ま、昨日の17ステージですでに記録と記憶に名を刻んだけどね。
最後まで緊張感がある今年のツール、ほんと毎晩気になってしょうがない。

しびれるレース

2009-07-23 03:27:08 | フランス関係
その難易度から今年のツールの"女王"と言われる第17ステージ、アルプス最終日。
最後の1時間か1時間半かは全く目が離せず。トイレにも行けず。
いやもう、ほんとに、しびれました。ブラヴォー、シュレク兄弟。

「弟とチームを本当に誇りに思う。今朝のチームミーティングはイエンス・ホイクトのいい知らせで始まった。そして僕らは失うものは何もないとわかったんだ。アンディは僕に「やってみよう」と言った。彼は怯えてなかったよ。僕をやる気にさせたんだ。僕らは大きな仕事をし、最後の数キロは僕がステージを獲るために彼が犠牲になってくれたんだ。アンディに感謝している」(フランク・シュレク)

「毎朝、監督は違うプランを持って来るんだ。そしてフランクは毎回僕のことを考えてくれる。個人的には、僕は神経質になっていた。表彰台に昇るために差をつける日だとわかっていたから。フランクは無線を持っていなかったんだ。コロンビエールの峠まで3キロのところで、彼に言ったんだ。「僕がくだりを引く、フランクがステージを獲れ」ってね。山では僕らが最強だと示したんだ」(アンディ・シュレク)

Schleck : «On verra au Ventoux»

明日のタイムトライアルで失うであろうタイムは山で取り戻す、とフランク。
頼もしい。

いやはや。美しいレースであった。ほんとに。いいもの見た。

議論沸騰

2009-07-16 01:02:42 | フランス関係
ツール・ド・フランスの記事を見てると目につくのはまずランス、そして無線の話題。

よりによってフランス革命記念日の7月14日にやることないじゃんと思ったけど、
選手と監督をつなぐ無線を使用しないでレースしてみましょうの日が設定され、
選手や大会関係者や元選手やいろんな人がコメントしてる。

今年3月に、自転車選手協会に登録してる865人の選手にレースで無線を使わないのをどう思うか聞いた時には52%が賛成していたとのこと。
ただしこの時点ではまさかツールで無線なしレースを試すとは誰も思っていなかった、と選手会長のセドリック・ヴァスール。

L'oreillette divise le peloton(無線問題が選手を分断)

ほんと、別のもう少し小さめのレースで試しとけばよかったじゃんね。
いきなり最高峰のレースでやることないのに。しかももう1日予定されてる。山岳ステージの17日に。
ツールのようなレースを無線なしで走ることが選手にとっては危険を伴うこともあるんだぞと、
「なんでヘルメットなしでは走らないんだい?」とアンディ・シュレックは皮肉ったらしい。

で、やってみて評判が悪かったせいか、
ツール組織委員会は17日は無線OKにしてくれとUCI(国際自転車連合)に対して要望し、
UCIは木曜日(16日)に無線可否の決断を下す予定なんだって。

UCIが無線なしを試した意図は、監督からの指示に頼らず選手の主導権を促進しようとしてらしいけど、無線があったほうがレースは活性化するかも、とUCI会長さんも認めてる。

Oreillettes : l'UCI décidera jeudi(無線に関してUCIは木曜日に決断予定)

まあ、こういうのはお偉方があーだこーだ言ったところで思い通りにはなりませんよね。
無線からの情報がないために選手がリスク回避のために無難に走るしかなくなったら誰にとってもいいことなしだと思うんだけど。

無線のことをフランス語ではoreillette(耳につけるもの、耳カバー)って単語を使ってるのに気づいたときはちょっとなるほどねーって思った。
oreille=耳で、耳につける無線がoreillette。
私の持ってる辞書には"無線"なんて意味は載ってないけどね。


追記。無線OKになったらしい、17日の第13ステージ。よかったよかった。

中盤戦スタート

2009-07-15 01:06:08 | フランス関係
ツール・ド・フランスも中盤戦がスタート。
今年の14 juillet(7月14日)フランス革命記念日、フランス人選手の優勝は成らず…だけど、
結構がんばってるぞ今年のフランス人&フランスのチーム、
という記事。ちょと時差ありだけど。

Tour de France - Le journal du Tour

ツール1週目が終わった時点でのチーム別獲得賞金で、
なんと1位はブイグテレコム。(新城選手が所属してるフランスのチーム)
ヴォクレールとフェドリゴがそれぞれステージ優勝したのがきいた模様。
以下上位5チーム。なんかちょっと意外?

1. Bouygues Telecom: 31, 650 euros
2. Columbia 28 460
3. Astana: 23 200
4. Liquigas: 22 000
5. Caisse d'Epargne : 20 360

以下、Garmin、Cervelo、Saxo Bank、Cofidis、AG2R-La Mondiale…と続き、最下位はSilence-Lottoの3 110ユーロでした。

どう賞金額が設定されてるのかまでは調べてないんで内訳はわからないけど、
今日の結果により1位と2位は入れ替わったかもね。

選手9人が9日間走って約400万円ってのはチームスタッフなんかも含めると決して高額じゃない気がするし、
そもそもこういう賞金額を当の選手やチームがどの程度重視してるかっていう話もあるけど。どーなんだろ。

5年ののち

2009-07-09 23:22:39 | フランス関係
「ヴォクレールのプレゼント」なんてタイトルの記事もあった昨日のツール・ド・フランス。
今年初のフランス人選手のステージ優勝ってことで、きっと盛り上がったことでしょう。
しかも優勝したのは人気のトマ・ヴォクレール。
彼がマイヨジョーヌを着て一気に知名度を上げたのが2004年。
なんと5年も経ったんだ!と私もちょっとびっくりしたんだけど、
その5年について、ヴォクレールのインタビュー記事からほんの少しだけ抜粋。

Tour de France - Voeckler: "Je n'y croyais pas du tout"

2004年のマイヨジョーヌ以来ずっと、再びツールで輝くあなたを見るのを待っていました。5年かかりました。長かったですね…

「僕のマイヨジョーヌのことしか話さない観客の多くが考えているのとはちがって、僕はツール・ド・フランスの選手じゃない。確かに5年は長いと言えるけど、ツールで僕はいつも何かしらやってきた。マイヨアポワも着たし、よく逃げもしたし、ステージ10位以内にも何度も入っていた。それにツールだけがレースってわけじゃない。例えば僕はツール・ド・イタリーを走るのもツール・ド・フランスと同じくらい好きだよ。自転車界の人たちはここ数年の僕が時間を失ったわけじゃないとよく分かってくれていると思う。」

マイヨジョーヌは人生を変える、とは何度か見たことがある発言だけど、
ヴォクレールにとってもほんとにそうだったんだろうし、時には重荷だったのかも。
その分昨日のステージ優勝がうれしかったんでしょう。見てるこっちもうれしくなる。

メディア偏りすぎ

2009-07-08 01:28:08 | フランス関係
なんかさー、大騒ぎしすぎじゃない?ランスランスって。
ちょっと興ざめ。
これでランスがマイヨジョーヌ着てたらと想像すると恐ろしい。

100分の22秒差だろうとなんだろうと、
カンチェラーラがマイヨジョーヌを守ってほーんとよかった。

(ランス以外だったらたぶんそこまで思わないけど)

残念、でも次の機会に

2009-07-07 10:28:23 | フランス関係
残念、カロリーヌの東京出張はなくなっちゃったらしい・・・。
がっかりーー。

そしてメールには、
「今回は中止になっちゃったけど、でもきっと次があるから。
で、いつパリに戻ってくるの?」

ってだからみんなしてそうやってパリから誘惑するんだもんなー。
かれこれ1年半になるからね、パリを出てから。
そろそろ顔出したいよね、みたいな。

マーケティングのためじゃない

2009-07-07 10:03:06 | フランス関係
1日遅れになっちゃったけど、第2ステージの新城選手の活躍後の監督のコメントがあったので。

Cyclisme - Tour de France
Le journal du Tour
06/07/2009 - 09:00

ベルノドーは新城を信頼している

ジャン=ルネ・ベルノドーは彼のチームの若手選手で第2ステージで5位に入った新城幸也のパフォーマンスについて語った。

「みんなが彼を話題にしている。私は自分のチームがいい選手を持っているとわかっていた。私は彼に、彼はチームの6番目の選手であって、マーケティングのための9番目の選手ではないんだと言った。ジャパン・カップの際の彼は大いに気に入ったよ。彼は自分がツール・ド・フランスで活躍する最初の日本人だとわかっている。昨日(第2ステージ)はうまくやった。彼は自転車の上でくつろいでいるよ。ウィリアム・ボネは今もうちのチームのNo.1スプリンターだ。ユキヤがこの先、力を立証してくれるかみようじゃないか。」

以上抜粋。

いやほんと、実力でメンバーに選ばれてるんだね。そしていきなりの活躍。
別府選手も昨日上位でゴールしてるし、毎晩楽しみだー。

熱いヨーロッパ

2009-07-06 10:43:44 | フランス関係
昨夜は、ツール・ド・フランスで新城選手の活躍、
ウィンブルドンではフェデラーとロディックの熱い決勝戦、
となんかもうあまりの中身の濃さにアタマが飽和って感じ。

いやーー、ほんと、すごかったね!
気になることが多すぎで、チェックする記事が絞れませんよ。

とりあえずツールの昨日の第2ステージの順位表など。
CLASSEMENT DE L'ÉTAPE INDIVIDUEL AU TEMPS
Résultat à l'issue de l'étape 2
CLASSEMENT DE L'ETAPEというタブをクリックすると、新城選手の5位っぷりを確認可能。

あと、活躍した選手やチームに新城選手所属のブイグテレコムが入ってて、
トップ15に3選手を送り込んだ、と紹介されてた。
(が、Harashiroって名前が…フラ語での発音は変わらないが)

ツールの公式サイトは英語、ドイツ語、スペイン語も選べるので気になる方はぜひ。
Tour de France 2009

弾丸カンチェラーラ

2009-07-05 12:46:11 | フランス関係
しびれたよカンチェラーラ。

Tour de France - Interview Fabian Cancellara : « Je suis de retour »
(ツール・ド・フランス、インタビュー:ファビアン・カンチェラーラ「僕は戻ってきた」)

「これまでたくさんのタイムトライアルで自分は速いんだと証明することができたけど、今日、僕は戻ってきたぞと見せることができた。自分のトップコンディションに戻すのはすごく大変だった。だから今日、こういうコースでマイヨ・ジョーヌを着ることができたのはものすごく価値がある。

春の遠征は微妙だったし、その後も簡単じゃなかった。でも僕は真剣に取り組んだ。自分の速さと力を取り戻したかったんだ。そしてついに、ツール・ド・スイスで優勝できた、2年前のロンドンと同じゼッケン33番でね。この番号大好きだよ!

僕の中にある力のすべてを出そうとがんばった。同時に慎重でいなければいけなかったし、登りでは自分の限界を超えないようにする必要があった。そして下りでできる限りのことをして、同時に最後の5キロのことも考えていた。平坦に見えたけど、それほど簡単じゃなかったよ。優勝候補にあげられ、その評価が正当だと見せるのは素晴らしいことだけど、僕は他のみんなと同じように取り組む必要があった。

今日僕はマイヨ・ジョーヌを着ている。できるだけ長く着続けたいね。」

わくわくどきどきで見てたんだけど、あまりの異次元っぷりに鳥肌ものだった、カンチェラーラの走りっぷり。
直後のインタビューでも、優勝候補としてプレッシャーの中ほんとに勝つのは簡単じゃないから今日はほんとに誇りに思う、
というようなことを言ってたけど、いい顔してたなあ。

記事タイトルにも、

Cancellara, prince des rouleurs(カンチェラーラ、レーサーのプリンス)
Cancellara, la bombe humaine(弾丸カンチェラーラ)

とかおもしろい。にしても次々にスタートする有力選手たちを見ると、
ツールが始まったんだなーと、じわじわ実感が湧いてきた。3週間楽しみ。