Der König Hat Eselsohren

ベルリン修行旅(10)

8月9日(日)

起きると6時をすでに回っている。
さすがに疲れがたまっているので、7時まで寝ていて起き出し、まずは顔だけ洗ってPCに向かう。
8時頃に着替えて、朝食のためにキッチンに行くと、見慣れない人が…。
ブラジルに行っていた同居人が戻ってきたのだった。
どうにも名前が覚えられないんだけど…(笑)
そして、こっちも子供連れ。
今度は男の子だ。
もの凄く可愛いんだけど、人見知りをしやがる。
昨夜、屋上で寝ていたのは、この親子だった。


その後さらにPCに向かい、何とか1日分の日記をアップしたところで時間切れ。
今日は11時からRegierungsviertel(中央官庁街)の散策があるのだ。
ほとんどの人は今日はポツダムへの日帰り見学に行っている。
最初は、ポツダムも良いなぁ、とは思ったけれど、一応2年前に行っているので、どちらかというと、新宮殿と、あのポツダム会談の行われたCezierienhofに行きたかったので、今回の見学に参加しても目的を達成できないと思ってやめておいた。
それに、そうでもしないと、ベルリン市内の行ってみたいところ全てを回ることも絶対に無理。

確か11時にMediothekの前に集合となっていたので行ってみたのに、そもそも建物の中庭に入れない。
それでも参加者リストに名前を書いてあったIainがやってくるのが見えたから、集合場所を間違えたわけではなさそうだ。
結局、参加者は3人。
おかしいな。リストには10人ぐらい名前が書かれていたような気がするんだが…(笑)
それでも3人しかいないんだったら、わからないことはいくらでも聞けるのでお得。

まずはS-BahnでHauptbahnhofに行く。
一応この路線は動いているのだが、なぜ今S-Bahnが故障しているのかの説明を聞く(笑)
さらにHauptbahnhofに着いてから、駅舎についての説明。
その後、この界隈で唯一残っている古い建物、スイス大使館を見る。
この辺りは、空爆ではなく、ナチスの建設計画のために、以前広がっていた官庁街を一掃したのだそうだ。
なので、ここにこの建物だけ残っていることの方が不思議。

さらにKanzleramt(首相官邸)とか、



Paul-Löbe-Haus(議員会館)とか、



Reichstagとか、



図書館とか。




この一帯を歩きながら、13時過ぎまで説明を聞く。
Reichstagの角に、東西統一に対するハンガリーの功績に感謝した碑があるのは、前回は気づかなかった。



そうそう、東欧の国々から西側への渡航が可能になったことをきっかけに、東独から人々の流出が激しくなり、最終的には壁の崩壊に繋がったのだ。
あの頃は驚きと興奮を持って、新聞やニュースを見てたなぁ。

生徒が3人しか聞いていないというのは、本当に楽だ。
もう一人、B1.2にいるというフランス人の女の子は、喋るのは本当にとてもうまいのに、内容を聞き取るのが大変らしい。
というよりも、私は、来る前にごく簡単に予備知識を仕入れてきたので、そのおかげなんだろう。


その後、一人、Hamburger Bahnhof Museumへ。



ここはかつて駅舎だったところを、現代美術専門の美術館として使っている。
日曜日は14時から見学ツアーがある、というのを昨日見て帰ったので、それを目当てに行ったのだが、まだ時間があるので、まずは美術館のカフェのテラス席でEiskaffeeを注文する。
値段的に微妙だったので、ドイツ式Eiskaffeeなのか、日本式なのか、試しに注文してみる。
…ちょっと微妙だけれど、ドイツ式Eiskaffeeだったf(^_^;

美術館の見学ツアーは、これまた参加者2人だけ…。
しかも、全部は理解できない…上に、なぜか猛烈に睡魔が?!
どうやら、昼食を食べた食べないにかかわらず、午後には「ヨガの眠り」が襲ってくる用にプログラミングされているようだ。
ったく、レインボーマンかよ(笑)

1時間ほどの見学では、全てを細かく説明されたわけではないので、再び館内を一人でうろつく。
う~む。現代美術というのはよくわかんない。
が、見ていると、説明的でわかりやすいものはあまり面白くないんだな、と思えてくる。






5時を過ぎて、全てを見尽くした感じなので、外に出る。
疲れたのでどこかで休みたいが、かといって、また美術館のカフェに行く、というのも嫌なので、美術館の前の階段に座ってしばらく休憩。
カフェがよるまで営業しているので、門が閉まることはないだろうが、そろそろ閉館時間の6時になるので、立ち上がる。

単に今までいたことのない道を通ろうと思っただけなのだが、来たときとは反対側の方向へ歩いて行くと、美術館のすぐそば、川に架かる橋のたもとに何かある。
近づいてみてみると、壁が出来て、最初に乗り越えようとして犠牲になった人のための碑だった。



さらにこの橋は、東西の通行が出来る検問所が造られていた、と道の反対側の方の説明版に書かれていた。

ベルリンに来て1週間が過ぎたが、なんだか、20年前にしておくべきだった勉強を、今やり直している気がする。

80年代後半、どんどん世界が変わっていくので、毎日、「今何が起きているか」を見ていたとは思うけれど、「それまで何があったか」についてはわかったつもりになっているに過ぎなかったんじゃないかと思う。

それにドイツ語だって、あのときにもっとちゃんとやっていれば…まぁ、それは大学時代の試験がいつも「辞書持ち込み可」だったから、とことん単語を覚えないで済ませてしまったということも大きいんだが(笑)

最初はどこに行くか迷っていたけれど、やはり今年ベルリンに来てよかったんだと思う。
前回はホントに、ガイドブックに載っているところを回るのが精一杯というか、それでも回りきれないという感じだったけれど、今回は日本のガイドブックにはあまり載っていないようなところにも色々と行って見ているし。


Friedlich Str.の北側にびっくりするほど安いイタメシ屋を見つけて夕食を食べた後、少しは疲れが和らいだので、Unter den Lindenを歩いてAlexander Platzまで行くことにする。
ほんっとに観光客がわらわらと歩いていて、雰囲気がゆるゆるとしている。
2年前はホントに、何か陰を引きずっているような感じだったし、しかもAlexander Platzにはいつもネオナチの人たちがたむろしていて、マジで危険な雰囲気を醸していたのに、今ではすっかり一掃されてしまったからね。
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