見出し画像

gooブログのテーマ探し!

高樹のぶ子氏著作「業平」について感じたこと

  著者高樹のぶ子氏が「業平」の上梓理由を説明した記事によると、著作「業平」は、「伊勢物語」をそのまま現代語訳にしたものではなく、あくまでも業平の人生を時系列で追って改変された小説であるという。
  これまで誰もやっていないことだと著者が自負されていて、新しい試みに興味を感じて本作品を読んでみた。ただし、約百年後に書かれた「源氏物語」を時代背景の参考にされたらしいので、本来の「伊勢物語」にかなり脚色されているかもしれない。
  作品の読書感は、時系列の流れを整理された努力は上手く成功しており、各々の歌の意味もさり気ない理解し易い表現手法の解説が歌の後ろにさらりと違和感なく馴染んでいる気がする。

  参考に、著者によると今に残る「伊勢物語」の百二十五段を前から順番に読んでいっても、時間軸は通っていないし、あっちこっちへ話が飛んでいて、業平の歌は分かるが、業平の人生のどういう時に詠まれたのかも分からないそうである。著者は小説にするにあたって、「伊勢物語」の百二十五段の順番を大幅に並べ替え、誰が詠んだのかが判然としない歌の作者の特定から始め、業平の人生を通してみていって、その中に間違いなく業平が詠んだ歌を入れ込んでいき物語にしていったが、その作業はそれはそれは大変な作業だったと振り返っている。
  「源氏物語」のどの部分をどのように参考にされたのかは詳しい解説がなかった。
名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「本の書評など」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事