WAMC

早朝と夜のメンテナンス専門整体

相手の立場になって考えるとは?

2022-08-27 13:09:01 | 日記

このページは『理解』について記載しています。

 

私自身も怪我によって、右肩の拘縮が若干あります。

日常生活が送れない程ではありませんが、時々痛みがあったり、片腕では余り重いものは持てなかったりと、多少の不便さはあります。

 

 

患者の立場として言えば、『この辛さを分かってほしい』ということも強くあるかと思います。

 

 

結局のところ、当事者は患者さんであり、医療従事者は『本人』にはなれないのです。

 

『理解』という言葉を意味する『understand』の本来の意味は、

『あなたとわたしの間に立つ』だそうです。

 

『under』は『◯◯の下に』という意味が一般的ですが

語源的には『◯◯の間に』だそうです。

 

理解という言葉の意味は

 

『(あなたと同じになることで)理解する』ではなくて

 

『あなたの立っている位置に、(私の位置から半分だけ近寄って)よく見る』という解釈がしっくりきます。

 

 

 

遠い所に立っていては、支援できないこともあるので、

相手の状況を良く見られるようにするため、相手との距離を半分だけ縮める。

 

これが、私の思う『理解』です。

 

決して、『あなた』と『わたし』は同じではない。

 

あなたの立っている位置に同時に私が立つことはできない。

 

しかし、支えることはできるかもしれない。


痛みをどうやって伝えるか?

2022-08-27 11:08:00 | 日記

このページは『オノマトペ』について記載しています。

 

当院では、病院のように画像診断などの精密検査ができないので、特に問診に注力する必要があります。

病院より時間を掛けて診てもらえると言った印象を持たれ易いのはそのためかもしれません。

 

『痛み』の問診に関しては、軽症のものから重度のもの、かなり緊急性を要するものなど様々ですが、

 

基本的なことは

 

『いつからですか?』

『どのあたりが痛みますか?』

『ずっと痛みますか?』

『時々痛みますか?』

『何かをした時に痛みますか?』

 

など、痛みの原因を探るために、様々な聞き方をさせて頂きます。

 

人によって痛みの感じ方や程度、表現方法も異なるので、『どのぐらい痛いか?』ということを客観的に評価することは非常に難しいのです。

 

そのため、痛みの強さを確認する時には、『評価スケール』を使うことがあります。

 

主なものには

視覚的評価スケール:VAS(Visual Analog Scale)

表情評価スケール:FRS(Face Rating Scale)

数値評価スケール:NRS(Numeric Rating Scale)

などがあります。

 

実際の臨床でも使うことは多いです。

 

使用目的は、治療経過が良好かどうかを判断すること、あとは医師に経過報告書を提出する際に使用することがあります。

 

本題の『オノマトペ』ですが、実際に診断された病名と、オノマトペには一定の関連性があるという調査があります。

 

最も多いオノマトペは『ズキズキ』だそうです。

実際にズキズキで表現された病名は、片頭痛、肩関節周囲炎、坐骨神経痛、頚椎症などがあるようです。

 

個人的には、片頭痛や肩関節周囲炎などは、『ズキズキ』と表現できそうですが、坐骨神経痛は『ジンジン』とか『グゥー』とか、頚椎症は『ズキっズキっ』とか『ちょっと熱いような感じ』とかになりそうです。

 

その他、血管の炎症によって生じる片頭痛などは『ガンガン』、関節リウマチなどの関節の痛みは『ギシギシ』(関節の炎症により骨や軟骨が破壊されている状況による感覚でしょうか)、帯状疱疹後神経痛などの神経痛では『ピリピリ』や『チクチク』が多いようです。たまに『パッパッ』という表現をされる方もおられます。

 

患者さんも、このオノマトペを使用して、痛みを具体的に伝える努力をしようとしているようですが、実際のところは約70%の方が『上手く説明できなかった』と回答しているアンケートがあります。

 

実際の臨床でも、『どんな性質の痛みですか?』と聞いた時に、『よく分からない』という返答が多いのも事実です。

 

そういう時は、発症機転や経過などから、『◯◯な痛み方ですか?』などと促すように聞いてみます(実際のところ、そんなことはどうでも良いから早く何とかしてくれ!)という無言の圧力を感じることもありますが^^;

 

痛みの表現方法は治療過程で変わることがあります。

それは治癒に向かっている時と、悪化している時、または全く別の病気が発生している時があります。

 

オノマトペで全ての病気を判断することはできませんし、それ以外にも身体所見などから総合的に病態を把握するよう努めています。