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早朝と夜のメンテナンス専門整体

拘縮予防のリハビリは出産の痛みに匹敵する?!

2022-08-30 20:27:08 | 日記

とある患者さんの体験談です

 

このリハビリが辛くて、最後まで頑張れないという方もおられるようです

 

私が足首を骨折したときは

もうちぎれても良いという思いでストレッチしましたが

実際にちぎれることもなく 当然ながら自己抑制がかかりますし^^;

 

でも、実際に患者さんにストレッチするときは

これぐらいなら大丈夫折れないちぎれないと手応えを感じながら実施しますが

痛みを最小限にすることは難しいですし非常に時間もかかります

 

 

そこで鍼です

それらの苦痛をある程度(いや、かなり?!)緩和しながら関節拘縮の治療が可能になります

 

加筆中

 

 


関節拘縮をどの程度まで治すか?

2022-08-30 17:27:30 | 日記

このページでは『関節拘縮をどの程度まで治すか』について記載しています。

 

スポーツなどでかなり精密な動きが要求される場合と、日常生活において最低限必要な可動域を確保することでは、到達目標が異なります。

 

通常、病院で施行させる運動器リハビリテーションには日数制限があり150日以内とされています。

実際のところ、この150日以内に期待する機能改善を達成できたという方は少数かと存じます。

その後の時間経過によって想定していなかった後遺症が付き纏うこともあります^^;(私もその一人です)

骨折自体は完治したと思うんですけどね(画像診断ないので正確には分かりませんが)。

 

私の場合の後遺症は、

①本当にごく僅かな関節拘縮(ほぼ無いと言っても良い)

②夜間痛(肩関節のアライメント不良による軟部組織性の神経圧迫が原因)

③投球フォームに不安感がある(日常的に野球はしませんが)

の3つになります。

 

骨折直後は局所的な損傷による痛みがメインなので、②に関しては全く自覚がありませんでした。

むしろ腫れぼったく感じて痛みはなかったと記憶しています。なので消炎鎮静薬も遠慮しました(必要ですか?と聞かれたので断りました)。

また、主治医に、(私は鍼灸師なので)『自分で鍼治療しても良いですか?』と尋ねた際に、少し考えられて、『まぁお好きに』と言われました。

このあたりのやり取りは、『経過観察で十分だろう、余計なことはしなさんな』という意味と、何を目的に鍼灸治療を実施するのかを明確に説明していなかったのが原因かな?と思われます。

この時点で私自身が最も懸念していたことは、骨折の治癒よりも、その後の関節拘縮による可動域制限が原因で運動制限などが遺存することでした。

実際に、初診時レントゲンでは骨折は認められず、念のために撮影したMRIで判明したという経緯があります。

 

加筆中

 

 

当院では、患者様の希望をしっかりお聞きした上で、設定した目標が達成されるまで支援し、必要以上の治療を行うことはありません。

 

 

 


胃がんの手術後の経過と顎関節症

2022-08-30 15:20:12 | 日記

このページは『顎関節症』とについて主に記載しています。

KEYWORD 胃切除術後後遺症 胃もたれ 顎関節症 ダンピング症候群

 

胃がんの切除術を受けられた患者様で、その後の経過です。

それまでは全く気にされていなかったようなのですが、いわゆる胃切除術後症候群で、胃もたれのような感覚があるそうです。

これは、ダンピング症候群と呼ばれるもので、状況としては、食べたものが(胃が小さいので)一気に腸へ流れ込むことで生じます。

 

 

 

 

食後すぐに現れる腹痛や、動悸、発刊などの早期ダンピング症候群。

食後2~3時間経過して現れる、動悸、発刊、めまい、失神、脱力、手指の震えなどの後期ダンピング症候群。

 

これらが起こる原因は、胃液分泌量の低下と貯留機能の破綻により、浸透圧の高い食べ物が急速に腸内へ流入することです。

あと、病院でも説明があると思いますが、胃の切除により、赤血球の合成に必要な鉄分とビタミンB12が不足しがちなので、高確率で鉄欠乏性貧血になると言われています。

 

対処法としては、

①1回の食事量を減らす、回数を分けて少しずつ食べる。

②食事中の水分量は少なめにする、流し込むような食べ方は控える、お茶漬けなどは注意。

③よく噛んでゆっくり食べる。

④症状が出た時は頭を上げて安静にする。左側臥位が良いとされる。

 

※食事の量や回数を分けることは容易に想像できます。

※熱中症が心配ですが、水分量を少なめにする理由は、固形物より早く腸内に移動するため負担増になるからと思われます。

※今回、問題なのは、顎関節症により十分に咀嚼できないことです。

※左側臥位が良いとされるのは、恐らく噴門と幽門が胃の右側にあるからだと思われます。解剖学的に見てその方が腸内への移動をゆるやかにしてくれると思われます。

 

 

 

さて、このブログのテーマは関節拘縮ですが、

ご多分に漏れず『顎関節症』もこれに該当すると思われます。

顎関節症の主症状は以下の3つです。

①顎運動時痛

②開口障害

③関節雑音

⚠歯科医院などでマウスピースを処方されています。

 

顎関節に関する病態は

■顎関節症 Ⅰ~Ⅴ型

■顎関節炎(原因は感染、外傷、変形、リウマチ、二次性)※二次性に関しては外傷後または筋筋膜痛症候群において発生すると考えられている

に分類されます。Hoffaの分類とは少し違うようです。

参考)https://hotetsu.com/s4_03_001.html

 

ここでは、顎関節症 Ⅰ~Ⅴ型までを見ていきましょう。

当院で対応可能な範囲はⅠ~Ⅱ型と思われます。Ⅲ型に関しては、関節円板の整位を維持することは可能かもしれません(方法はⅠ~Ⅱ型の方法に準じる)が、特にⅢ‐b型は専門医療機関への受診を推奨します。

1)咀嚼筋障害(Ⅰ型):病態は筋肉の問題です 筋肉部の持続的疼痛を主症状とします。

2)顎関節部障害(ⅡとⅢ型)

Ⅱ型 関節包・靱帯障害:病態は関節包・靱帯の慢性外傷性病変を特徴とします 画像所見による骨変化は認めません

Ⅲ型 関節円板障害:これはaとbに分類されます。関節円板が復位を伴うかどうかで判断できます。症状としては、クリック音や関節部疼痛があればⅢ‐a型(復位を伴う)、突発的に開口障害に至る(ロッキングする)がある場合はⅢ‐b型(復位が伴わない)と判断できます。いずれも画像所見による骨変化は認めません。

Ⅳ型 変形性顎関節症 骨自体の変形を伴うので鍼灸などでは根本的な治療にはならないと思います。ただし、その他に積極的な治療法が無い場合など、(薬剤を用いず)疼痛緩和などを目的年経施術は可能です。

Ⅴ型 他覚症状を伴わない顎関節症とされています。ガイドラインには性格ないし人格検査やカウンセリングの項目があります。この型に分類される場合においても、鍼灸マッサージで一定の効果を認める場合があるかもしれませんが、その他の疾患が本当に隠れていないか十分に見極める必要があるでしょう(セカンドオピニオン推奨)

 

 

前置きが長くなりましたが、この患者様の症状は

開口障害と咀嚼時の疼痛、及びクリック音なので、悪くてもⅢ‐a型と思われます。

当院では、顎関節周囲筋緊張の緩和を主目的として施術を行います。

指圧やマッサージなども適宜行いますが、強い圧力を掛けると顎関節自体にストレスをかけますし、整位に保持することが困難であるため、鍼治療を推奨します。

また、顎関節自体の動きに影響を与えると思われるツボが肘などに点在することがありますので、併用することがあります(案外こちらの方が効果的だったりします)。

 

 

治療を行うということは、変化を与えるということなので、治療前の状態に復元できるということも必要かと思われます(ズレているものをズレてない位置にしたら悪化したということは良くあることです)。

ただし、治療前の状態を正確に記録することは困難なので、治療に際しては慎重に少しずつ変化を確認しながら行うようにしています。


相手の立場になって考えるとは?

2022-08-27 13:09:01 | 日記

このページは『理解』について記載しています。

 

私自身も怪我によって、右肩の拘縮が若干あります。

日常生活が送れない程ではありませんが、時々痛みがあったり、片腕では余り重いものは持てなかったりと、多少の不便さはあります。

 

 

患者の立場として言えば、『この辛さを分かってほしい』ということも強くあるかと思います。

 

 

結局のところ、当事者は患者さんであり、医療従事者は『本人』にはなれないのです。

 

『理解』という言葉を意味する『understand』の本来の意味は、

『あなたとわたしの間に立つ』だそうです。

 

『under』は『◯◯の下に』という意味が一般的ですが

語源的には『◯◯の間に』だそうです。

 

理解という言葉の意味は

 

『(あなたと同じになることで)理解する』ではなくて

 

『あなたの立っている位置に、(私の位置から半分だけ近寄って)よく見る』という解釈がしっくりきます。

 

 

 

遠い所に立っていては、支援できないこともあるので、

相手の状況を良く見られるようにするため、相手との距離を半分だけ縮める。

 

これが、私の思う『理解』です。

 

決して、『あなた』と『わたし』は同じではない。

 

あなたの立っている位置に同時に私が立つことはできない。

 

しかし、支えることはできるかもしれない。


痛みをどうやって伝えるか?

2022-08-27 11:08:00 | 日記

このページは『オノマトペ』について記載しています。

 

当院では、病院のように画像診断などの精密検査ができないので、特に問診に注力する必要があります。

病院より時間を掛けて診てもらえると言った印象を持たれ易いのはそのためかもしれません。

 

『痛み』の問診に関しては、軽症のものから重度のもの、かなり緊急性を要するものなど様々ですが、

 

基本的なことは

 

『いつからですか?』

『どのあたりが痛みますか?』

『ずっと痛みますか?』

『時々痛みますか?』

『何かをした時に痛みますか?』

 

など、痛みの原因を探るために、様々な聞き方をさせて頂きます。

 

人によって痛みの感じ方や程度、表現方法も異なるので、『どのぐらい痛いか?』ということを客観的に評価することは非常に難しいのです。

 

そのため、痛みの強さを確認する時には、『評価スケール』を使うことがあります。

 

主なものには

視覚的評価スケール:VAS(Visual Analog Scale)

表情評価スケール:FRS(Face Rating Scale)

数値評価スケール:NRS(Numeric Rating Scale)

などがあります。

 

実際の臨床でも使うことは多いです。

 

使用目的は、治療経過が良好かどうかを判断すること、あとは医師に経過報告書を提出する際に使用することがあります。

 

本題の『オノマトペ』ですが、実際に診断された病名と、オノマトペには一定の関連性があるという調査があります。

 

最も多いオノマトペは『ズキズキ』だそうです。

実際にズキズキで表現された病名は、片頭痛、肩関節周囲炎、坐骨神経痛、頚椎症などがあるようです。

 

個人的には、片頭痛や肩関節周囲炎などは、『ズキズキ』と表現できそうですが、坐骨神経痛は『ジンジン』とか『グゥー』とか、頚椎症は『ズキっズキっ』とか『ちょっと熱いような感じ』とかになりそうです。

 

その他、血管の炎症によって生じる片頭痛などは『ガンガン』、関節リウマチなどの関節の痛みは『ギシギシ』(関節の炎症により骨や軟骨が破壊されている状況による感覚でしょうか)、帯状疱疹後神経痛などの神経痛では『ピリピリ』や『チクチク』が多いようです。たまに『パッパッ』という表現をされる方もおられます。

 

患者さんも、このオノマトペを使用して、痛みを具体的に伝える努力をしようとしているようですが、実際のところは約70%の方が『上手く説明できなかった』と回答しているアンケートがあります。

 

実際の臨床でも、『どんな性質の痛みですか?』と聞いた時に、『よく分からない』という返答が多いのも事実です。

 

そういう時は、発症機転や経過などから、『◯◯な痛み方ですか?』などと促すように聞いてみます(実際のところ、そんなことはどうでも良いから早く何とかしてくれ!)という無言の圧力を感じることもありますが^^;

 

痛みの表現方法は治療過程で変わることがあります。

それは治癒に向かっている時と、悪化している時、または全く別の病気が発生している時があります。

 

オノマトペで全ての病気を判断することはできませんし、それ以外にも身体所見などから総合的に病態を把握するよう努めています。