2017/03/30(木)
河北新報 朝刊
長文ですけれど、紙面から転載。
***
東日本大震災メモリアルイベント
『未来へのエール』
日時:2017年3月10日(金) 18:30~20:20
会場:仙台サンプラザホール
第1部 青空応援団×「みやぎ復興応援団」応援
第2部 つるの剛士さんコンサート
東日本大震災から丸6年となる“あの日”を翌日に控えた3月10日、仙台サンプラザホールで5回目となる東日本大震災メモリアルイベントが開催されました。今回のタイトルは「未来へのエール」。東日本大震災から6年が経ち、まちの復興は日々進んでいるとは言え、人々のくらしの復興は道半ば。そこで、風化する東日本大震災の記憶を語り継ぎ、これからも続く長い道のりを頑張って歩んでいくために、その先にある未来を担う子どもたちから力強いエールが送られました。会場は大きなエネルギーに包まれ、参加した人たちは復興の先にあるそれぞれの未来に向け、心を新たにするイベントになりました。
第1部 青空応援団×「みやぎ復興応援団」応援
頑張る人に僕らのエールを届けたい。
今回会場となった仙台サンプラザホールには、開場前から多くの人たちが詰めかけました。この日の入場者は約1800人。スクリーンに映し出されたこの6年の復興の歩みを振り返る記録写真や、イベント応募者から寄せていただいたメッセージをまとめたオープニング映像を見つめながら、それぞれの6年間に思いを巡らせます。
司会の挨拶に続いてゲストMCの塩釜市出身の声優・山寺宏一さんが登場。宮城弁を交えた軽妙なやりとりが会場を和ませます。開演に先立って震災で亡くなられた方々を悼み全員で黙とう。主催者の村井知事の挨拶を受けてイ ベ ントは始まりました。
第1部は社会人応援団の 「青空応援団」 と「みやぎ復興応援団」 の応援ステージ。 「みやぎ復興応援団」 は昨秋の河北新報などでの募集を見て参加してくれた、 宮城県内の小中学生23人。 こ の日まで2度の練習会を経て、 指導してくれた「青空応援団」とともに、被災された方々や被災地を勇気づけるエールを送ります。
練習風景の映像がスクリーンに映し出される中、とどろく太鼓の音とともに学ラン姿の「青空応援団」が登場。東北各地の応援団OBが中心となって結成された社会人応援団で、学校をはじめとする教育現場やスポーツ、個人の方の冠婚葬祭などさまざまな場面で、県内はもとより世界中の頑張る人たちにエールを送り続けてきた集団です。
「フレー、フレー、みーやーぎー」。気合のこもったエールに引き込まれる観客席。ステージで繰り広げられる一糸乱れぬ演舞に、 会場は凛とした空気に包まれます。
そんな中「青空応援団」平了団長のアナウンスで、この日の主役「みやぎ復興応援団」の子どもたちが登場。足元は裸足、上はそろいのジャージ。ピシッと横一列に並んだ隊列から、数人が一組になって前に飛び出し、順番に練習の成果を披露していきます。
「エールよーい」センターの子がコール。「フレー、フレー、みーやーぎー」。広い会場に次々と響き渡る子どもたちの真っ直ぐなエールに、観客席からは大きな拍手が湧き起ります。続いて「わっしょい」の掛け声で、煽るような太鼓のリズムに合わせて手拍子の演舞。最後は懐かしのご当地ソング・吉川団十郎さんの「あぁ宮城県」を全力で熱唱しました。
ここで「青空応援団」の呼びかけで、急きょ会場内から応援されたい人を募集。最初に手が挙がったのはミユキさんという女性。 「フレー、フレー、ミーユーキー」。女の子のリードで、応援団全員が唯一人に向かって全力でエールを送ります。これにはエールを受けたミユキさんも感激。はじめは遠慮がちだった観客席も、その後は次々に「ハイ!」「ハイ!」と大きな声で手が挙がり、会場は和やかな雰囲気に包まれました。
この後インタビューに答えて「みんなで堂々と夢を語り合い、それを応援できる世の中にしていきたい」と活動を始めた理由を語ってくれた平団長。参加してくれた子どもたちの勇気と頑張りを称えるコメントに、会場からは万雷の拍手が送られました。
1部の最後は、合唱三団体の合同チームも加わって、全員で青空応援団の応援歌「蒼天仰ぐ」を熱唱。「蒼天仰ぐ 我が同胞 眼差しもまた 遥かなり。 雲無き空に 何ぞ見む 心は蒼く なお蒼く〜」。自然と湧き起こる手拍子に一体感に包まれる会場。
「青空を見上げて、胸を張って、頑張って生きていきましょう!」平さんの呼びかけに再び会場からは大きな拍手が。人を本気で思う、魂のこもった「応援のチカラ」に、会場の全員が大きなエネルギーをもらったようでした。
本気の応援は人の心を動かす。
みやぎ復興応援団×青空応援団インタビュー
1部のステージ終了後「みやぎ復興応援団」を代表して、谷木進之助さん(逢隈中2年)、大槻麻菜さん(連坊小路小5年)のお二人と青空応援団の平団長が再びステージに登場。ステージの感想を語ってくれました。「練習は辛かったけど、とてもやりがいがあって楽しかった」と語るお二人。「いま応援したい人は?」の質問に「災害で被害を受けた人たちや、身体に障害のある方やお年寄りのみなさん」(大槻さん)「熊本地震で被災した人たち」(谷木さん)とコメント。これにはMCの山寺さんも感激。「夢や希望があってこその人生。それに向かって頑張れるエネルギーって、人の応援だけが満たせると思うんです。だから練習を通じて子ど
もたちに言ってきたのは“自分の頑張るエネルギーを満たしたいのであれば、他の人を本気になって応援しましょう”ということ」と平団長。
本気の応援は人の心を動かす。エールを送ってくれた子どもたちも、そのエールを受け取った会場のみなさんも、この日のステージを通じてそんな“応援のチカラ”を改めて実感したのでした。
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第2部はつるの剛士さんコンサート
河北新報 朝刊
長文ですけれど、紙面から転載。
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東日本大震災メモリアルイベント
『未来へのエール』
日時:2017年3月10日(金) 18:30~20:20
会場:仙台サンプラザホール
第1部 青空応援団×「みやぎ復興応援団」応援
第2部 つるの剛士さんコンサート
東日本大震災から丸6年となる“あの日”を翌日に控えた3月10日、仙台サンプラザホールで5回目となる東日本大震災メモリアルイベントが開催されました。今回のタイトルは「未来へのエール」。東日本大震災から6年が経ち、まちの復興は日々進んでいるとは言え、人々のくらしの復興は道半ば。そこで、風化する東日本大震災の記憶を語り継ぎ、これからも続く長い道のりを頑張って歩んでいくために、その先にある未来を担う子どもたちから力強いエールが送られました。会場は大きなエネルギーに包まれ、参加した人たちは復興の先にあるそれぞれの未来に向け、心を新たにするイベントになりました。
第1部 青空応援団×「みやぎ復興応援団」応援
頑張る人に僕らのエールを届けたい。
今回会場となった仙台サンプラザホールには、開場前から多くの人たちが詰めかけました。この日の入場者は約1800人。スクリーンに映し出されたこの6年の復興の歩みを振り返る記録写真や、イベント応募者から寄せていただいたメッセージをまとめたオープニング映像を見つめながら、それぞれの6年間に思いを巡らせます。
司会の挨拶に続いてゲストMCの塩釜市出身の声優・山寺宏一さんが登場。宮城弁を交えた軽妙なやりとりが会場を和ませます。開演に先立って震災で亡くなられた方々を悼み全員で黙とう。主催者の村井知事の挨拶を受けてイ ベ ントは始まりました。
第1部は社会人応援団の 「青空応援団」 と「みやぎ復興応援団」 の応援ステージ。 「みやぎ復興応援団」 は昨秋の河北新報などでの募集を見て参加してくれた、 宮城県内の小中学生23人。 こ の日まで2度の練習会を経て、 指導してくれた「青空応援団」とともに、被災された方々や被災地を勇気づけるエールを送ります。
練習風景の映像がスクリーンに映し出される中、とどろく太鼓の音とともに学ラン姿の「青空応援団」が登場。東北各地の応援団OBが中心となって結成された社会人応援団で、学校をはじめとする教育現場やスポーツ、個人の方の冠婚葬祭などさまざまな場面で、県内はもとより世界中の頑張る人たちにエールを送り続けてきた集団です。
「フレー、フレー、みーやーぎー」。気合のこもったエールに引き込まれる観客席。ステージで繰り広げられる一糸乱れぬ演舞に、 会場は凛とした空気に包まれます。
そんな中「青空応援団」平了団長のアナウンスで、この日の主役「みやぎ復興応援団」の子どもたちが登場。足元は裸足、上はそろいのジャージ。ピシッと横一列に並んだ隊列から、数人が一組になって前に飛び出し、順番に練習の成果を披露していきます。
「エールよーい」センターの子がコール。「フレー、フレー、みーやーぎー」。広い会場に次々と響き渡る子どもたちの真っ直ぐなエールに、観客席からは大きな拍手が湧き起ります。続いて「わっしょい」の掛け声で、煽るような太鼓のリズムに合わせて手拍子の演舞。最後は懐かしのご当地ソング・吉川団十郎さんの「あぁ宮城県」を全力で熱唱しました。
ここで「青空応援団」の呼びかけで、急きょ会場内から応援されたい人を募集。最初に手が挙がったのはミユキさんという女性。 「フレー、フレー、ミーユーキー」。女の子のリードで、応援団全員が唯一人に向かって全力でエールを送ります。これにはエールを受けたミユキさんも感激。はじめは遠慮がちだった観客席も、その後は次々に「ハイ!」「ハイ!」と大きな声で手が挙がり、会場は和やかな雰囲気に包まれました。
この後インタビューに答えて「みんなで堂々と夢を語り合い、それを応援できる世の中にしていきたい」と活動を始めた理由を語ってくれた平団長。参加してくれた子どもたちの勇気と頑張りを称えるコメントに、会場からは万雷の拍手が送られました。
1部の最後は、合唱三団体の合同チームも加わって、全員で青空応援団の応援歌「蒼天仰ぐ」を熱唱。「蒼天仰ぐ 我が同胞 眼差しもまた 遥かなり。 雲無き空に 何ぞ見む 心は蒼く なお蒼く〜」。自然と湧き起こる手拍子に一体感に包まれる会場。
「青空を見上げて、胸を張って、頑張って生きていきましょう!」平さんの呼びかけに再び会場からは大きな拍手が。人を本気で思う、魂のこもった「応援のチカラ」に、会場の全員が大きなエネルギーをもらったようでした。
本気の応援は人の心を動かす。
みやぎ復興応援団×青空応援団インタビュー
1部のステージ終了後「みやぎ復興応援団」を代表して、谷木進之助さん(逢隈中2年)、大槻麻菜さん(連坊小路小5年)のお二人と青空応援団の平団長が再びステージに登場。ステージの感想を語ってくれました。「練習は辛かったけど、とてもやりがいがあって楽しかった」と語るお二人。「いま応援したい人は?」の質問に「災害で被害を受けた人たちや、身体に障害のある方やお年寄りのみなさん」(大槻さん)「熊本地震で被災した人たち」(谷木さん)とコメント。これにはMCの山寺さんも感激。「夢や希望があってこその人生。それに向かって頑張れるエネルギーって、人の応援だけが満たせると思うんです。だから練習を通じて子ど
もたちに言ってきたのは“自分の頑張るエネルギーを満たしたいのであれば、他の人を本気になって応援しましょう”ということ」と平団長。
本気の応援は人の心を動かす。エールを送ってくれた子どもたちも、そのエールを受け取った会場のみなさんも、この日のステージを通じてそんな“応援のチカラ”を改めて実感したのでした。
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第2部はつるの剛士さんコンサート