青山貞一ブログ

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雨後の竹の子、乱立する新党の実像

2010-04-25 20:26:40 | Weblog

政権交代後、既得権益がなくなり、求心力がなくなった自民党の政治家が、次々に自民党を離党したり新党を立ちあげている。

 もとよりこの種の新党は、政党の存在理由が分かっていない独善的な政治家がつくるか、特定の政策目的、たとえば官僚による天下り禁止などでつくっているもので、共通しているのは自己顕示欲、すなわち「目立ちたがり屋」の性格が強く、いわゆる唯我独尊的なものだ。

 自民党系の新党は、冒頭に書いたように利権、権益だけが求心力であり、賞味期限どころか消費期限が過ぎた自民党という泥船から脱出しようとしている政治家が自己顕示欲と政党交付金欲しさに迎合、野合しているものばかりである。またこれら新党は選挙互助会的色彩も強い。

●たちあがれ日本

 まず、理念も政策もばらばら、共通しているのは70歳過ぎの偏屈なタカ派、右翼が集まったのが「たちあがれ日本」である。そもそも小泉郵政民営化を担った緊縮財政派の与謝野議員と郵政民営化に反対し自民党を離党した平沼議員が共同代表となっている。2人は言うまでもなく理念や国家観が全く異なっている。

 この厳然たる事実だけを見ても支離滅裂である。政党交付金をもらうためには政党要件を満たさなければならず、理念も政策もそっちのけで消費期限が過ぎた年寄り政治家が無理矢理5人集まったといえる(石原知事は国会議員ではない)。今まで同様、今後も精勤で喰って行こうという点でも共通している。

平沼赳夫 (代表・衆議院議員)
与謝野馨 (共同代表・衆議院議員)
園田博之 (幹事長・衆議院議員)
藤井孝男 (参議院代表・参議院議員)
中川義雄 (参議院幹事長・参議院議員)
石原慎太郎 (応援団長・東京都知事)

 そんなことから、参加を見送った議員、たとえば城内実議員、小泉龍司議員からは「保守色が強すぎる」とされ、逆に鴻池祥肇議員は「理念や国家観が違う与謝野と一緒にできないと述べている。

 そもそも「たちあがれ」は、家族そろって税金に寄生する石原東京都知事が命名したとされるが、その名称は、「上から目線」あるいは「他人ごと」的である。たちあがるエネルギーがなくなった「立ち枯れ」老人が自身を鼓舞しているとしか思えない。


●舛添新党

 マスメディアの誘導質問的インチキ世論調査で首相に相応しい政治家ナンバーワンとされ、さもなくとも傲慢、独善、自民党内で嫌われ者となっている舛添議員が、「その気になって」谷垣自民党総裁など執行部をボロクソ批判した。

 そこまで批判すると、あとは離党する以外無くなったが、周りをよく見ると、自民党内のまともな政治家は誰も着いてきそうにもない。かといって橋元大阪府知事などとの連携も相手から断られる始末。

 どうしようもなく、渡り鳥議員、わけあり議員を集めこの4月21日、舛添新党づくりに言及せざるを得なくなった、というのが真相であろう。その背景には、「たちあがれ日本」同様、政党要件を満たさなければ交付金もなければ発言場所も発言時間もほとんどなくなるので、渡り鳥、わけあり議員を集めて旗揚げせぜるをえなくなった。
 
 新党結成の意向を表明した舛添要一議員は21日以下の発言をしている。それぞれにコメントを付けてみた。

 【現状認識】今の鳩山内閣の状況を放っておくと日本が必ず沈没する。一日も早く民主党政権を倒さないと国民のためにならない。閉塞感を何とかしたい。

 ....これは自民党政治そのものに対するものである。そっくり自民党にお返ししたい。

 【新党結成】国民の期待に応えられるよう準備を進めている。国を憂えている政治家が結集すればいい。オールジャパンでやれば、必ずこの難局を乗り切れる。夢と希望をこの国に取り戻したい。集大成の日が迫っている。

 ....言うのは自由だが、渡り鳥議員、わけあり議員を集めやっとどうにか5名となるような政党が日本の難局を乗り切り、夢と希望を取り戻せるわけがない。

 【準備状況】清潔な政治を目指し、外交・安保を立て直す。タイムリミットがあるので、いろいろな政治家と話をしている。5人以上と話し、ほとんど賛同いただいた。当然、私が党首になるから「舛添新党」という話だ。

 ....その5人とは、舛添議員以外は矢野哲朗議員(前参院国対委員長)が参加を検討中のほか自民党と国会で統一会派を組む改革クラブの渡辺秀央、荒井広幸、山内俊夫の参院議員という。もとより荒井議員は郵政民営化政策で自民党を離党した後、選挙互助会となった新党日本に移り、首班指名で安倍晋三議員に投票するなど支離滅裂行為を繰り返し、はぐれ議員の集まり、改革クラブに移っている。

 【自民党批判】政党のために政治をやっているのではない。どこの政党も支持しない人が5割を超える状況だ。こんな不健全な政治は過去数十年なかった。

 ....日本の政治は実質半世紀、自民党の利権、独裁政治に蹂躙されてきたことをどう総括するのだろうか。

 舛添新党の母体となる「改革クラブ」だが、その沿革を見れば唖然とする。

 この改革クラブこそ、「政党交付金」と「選挙」のための互助会であることが明々白々である。何が改革クラブか! もちろん、理念も政策もあったものではなく、バラバラである。

2008年(平成20年)

 8 月29日 : 参議院議員4人により結成。参加予定であった姫井由美子が直前に翻意し、政党要件を満たさない政治団体として発足した。

 9月24日 : 無所属で活動していた衆議院議員・西村眞悟が参加。所属議員が衆参5人となりやっと政党要件を満たすことになる。

2009年(平成21年)

 8月30 日 : 第45回衆議院議員選挙で西村議員が落選。所属議員が参議院議員4人のみとなり、再び政党要件を満たさない政治団体となる。

 9月11日 : 参議院で自民党との統一会派「自由民主党・改革クラブ」を結成。

 10月16日 : 無所属(元自民党)衆議院議員・中村喜四郎が入党、所属議員が5人となり、政党要件を回復。

 10月19日 : 衆議院でも自民党との統一会派を結成することで合意。

 2010年(平成22年)

 1月 8日 : 山内俊夫参議院議員(5日に自民党を離党)が入党。
 1月14日 : 松下新平参議院議員が離党(翌日、自民党に入党)。


●山田・中田新党
 
 松下政経塾出身で衆議院議員から首長に転出した東京都杉並区の山田宏区長と前横浜市長の中田宏氏が中心となり、前山形県知事の斎藤弘氏ら現職の首長や首長経験者が今月内にも新党を結成するという。

 山田区長は、都内で記者団の質問に答え、新党のメンバーや党名、参院選候補者を今月中に発表すると説明。自身の参院選立候補については「出る考えはない」と否定した。参院選には候補者10人程度を擁立する方針で、中田氏と斎藤氏が比例代表での立候補を検討しているというが、現職国会議員の参加は見込んでいない。

 さらに山田区長によれば、橋下徹大阪府知事に関して「いろいろな形で連携するが、今回の動きに直接加わることはない」と指摘している。

 山田、中田両氏らが結成した政治団体「よい国つくろう!日本志民会議」に参加する中村時広松山市長や鈴木康友浜松市長については「新党に入るということではないが、連携はあり得る」と述べた。

 山田・中田新党は、民主党政権を「ばらまきが過ぎる。国家の再生にはつながらない」と批判し「永田町の動きとは一線を画した形で国民の声を集めたい」と強調しているという。また共同通信の記事によれば、政策に関連しては「地方の行政改革を進めた立場から見ると、国の経営はあまりにも問題が多い。地方自治での実績を踏まえて経験を生かす」と述べており、法人税引き下げや国家公務員数の削減などを訴えるとみられる。

 まず最初に指摘したいのは、山田区長、中田前市長は、いずれも致命的な女性スキャンダルを起こしている政治家である。

 山田区長と元杉並区議、その後東京都議選に転出し落選し小泉選挙で大阪の選挙区から当選。昨年の総選挙で落選した渡嘉敷なおみ氏とのグチャグチャな不倫事件はあまりにも有名だ。

 山田区長は渡嘉敷氏の実の旦那(その後離婚)を刑事告訴し、当時の旦那は収監された。その後、旦那から山田区長と渡嘉敷氏は名誉毀損裁判で訴えられ、山田区長は500万円の示談金で和解している(ただし、渡嘉敷氏は旦那からの訴えそのものを否認している。

 この山田区長の女性スキャンダルについては、以下を参照いただきたい。
 
 ある小泉チルドレン(2006.12.2)

 また中田宏前横浜市長の女性スキャンダルも地元で知らない人はいない。ひとつは週刊現代がスクープした専門学校の女学生との間での問題、もうひとつは被害を受けたという関内のクラブの女性から損害賠償請求された時間である。

 中田市長女性醜聞1(週刊現代)

 中田市長女性醜聞2(週刊現代)
 また、日刊ゲンダイに以下のリードにあるような記事もある。
 
 無責任“中田宏”市長が明かせない辞任理由  日刊ゲンダイ

 横浜の中田宏市長(44)の任期途中での放り出し辞任には市民も市職員も呆れている。今度の衆院選には出ないというが、国政転出を狙っているのは明らか。それでも何をやりたいかはハッキリしない。女性問題など、これだけスキャンダルが多いと、自民も民主も3期目は担げないという声もしきりだが、「開国博」などやりかけたままでほっぽり出すのは無責任もいいところ。  

 いずれにせよ、この2人に共通していることは、日本の将来や日本の教育を憂う以前にご自身が起こしたこの種のスキャンダルをしっかり反省することであろう。さもなくとも多々批判が多い松下政経塾卒の政治家の品位、品格を地に落としているという自覚がなければならない。

つづく
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