こうま座通信

終わりのない文章

ドラマばかり見ています。

2021-05-13 | Weblog
『珈琲いかがでしょう』
だんだん面白くなってきています。
主人公の珈琲のお師匠は高架下の「ホームレス」の「ジジイ」でした。
なさそうでありそうでなさそうで・・・なお話です。

最近、爆笑問題の太田さんが、SDGsって環境だけじゃない、ジェンダーとか
色々あるんでしょ、というようなことをいいつつ、
あんなの無批判にやっちゃっていいのかね、
とポロっと言ってたのが印象的でしたが、

私にとってはこのドラマはなかなかにSDGs的なのではないかと思ってます。
マインドフルネスヤクザ?

そして、SDGsなんてやってること浅いんじゃないか・・・と思わせるのが
『今、ここにある危機と僕の好感度について』

第2回は教授が70年代風場末のスナックで歌う「TOKIO」とか、
情けない主人公の上に調子に乗って書いた自分のサイン色紙が降ってくるとか、
笑えながらも最後、みのりちゃんのお別れのシーンは切なかった。

声をあげても聞いてもらえない・・・そんな社会の縮図がぎゅっと
あの長距離バスのバス停のベンチに込められておりました。
主人公も相変わらず情けないし(←演技が素晴らしいということですね)
SNSとかがあっても、世の中変わらないのか、ちっとはマシなのか・・・

何より、日大文理学部のキャンパス。
どういうご縁で、このドラマに撮影協力することになったのか・・・。
例のアメフト「危機管理」問題があった頃、
文理学部の先生たちが、どんな思いだったのか・・・
撮影場所の協力だけでなく、何かストーリーに協力してるのではないかと、
思いたくなるほど。
ただの場所貸し、という撮影協力ではない。
このドラマの舞台にふさわしい磁場。

そして、第3回もすごかった。
みのりちゃんに対する、別れ際、
主人公の「女の人なのにこんなにすごい人いるなんて」的な褒め方!
(本人は褒めているつもり、めっちゃ善意、励ましてるつもり)
それに対するみのりちゃんの微妙な表情、という回想から始まり、

外国人特派員協会での記者会見で、しれーっと中身のない
会見を終わらそうとしていた総長の目覚めを引き出した質問者の質問に、
そして引用された
マーティン・ルーサー・キング牧師のことばに泣かされました。

外国人、女性、と言ったところから、ごく小さな変化を求める兆しが、
繰り返し、現れる。
本当に変わらねばいけないのは誰なのかという問いが。

女性をあげているつもりで落としている、
ジェンダーにまつわるあるあるな差別意識、
沈黙、権力の濫用、
このドラマには、重たい問いがこれでもかというほど全部詰まってる。
差別の問題なくして、あるいは権力の問題なくして、
サステナビリティなんてないはずで、
エコエコ連呼してガス抜きされたらたまらない。

多様性を寿ぐ?ためのイベントで独裁に手を貸すという皮肉に
室田教授が気づくという構図もまたパンチが効いていました。
何度も書きますが、室田教授も若かりし頃自分たちの解散をスポーツ新聞で知ったという
悲劇に遭っています。権力の持つ恐ろしさを体感していらっしゃる。

多様性礼賛とガス抜き、あるいは権力の結びつき、注意深く考えないといけない問題。

一方、まさかの『恋はDeepに』。
ストーリーの半分、恋愛パートは、
もう流石に、全く自分が視聴者として想定されていないのですが、それでも、
サステナビリティが気になってみています。
サステナビリティというマジックワードが大衆のアヘンというところも
ひょっとしたらスパイスとしては効いてくるのかもしれません。

が、しかし、どんなSDGs的高い志を持っていても、
(不正を告発した木嶋みのりは大学を去り、)
こちらは経歴詐称・・・?ファンタジーだとしてもいろいろ共感しづらいです・・・。

と、ここへきて今度は主人公の後見役の研究者がデータ改竄してた展開。
奇しくも、「今ここにある危機」ともシンクロ。
科学者の知見を無視し、人々の声を無視し、何度同じ過ちを繰り返そうとする、
この2021年に、一方でまた、研究者が権力に加担し、権力に都合よく使われるデータの改竄などしてきた・・・ああ、ラブコメじゃなかったら、NHKだったら、
などと思いながら見ています。

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