KANON廃園

スタジオカノン21年間の記録

2000年の仕事③〜アニメ業界を描く初のアニメ第1弾!

2019年09月01日 | カノンの記録
★アニメーション制作進行くろみちゃん1  2001年3月発売の0VA

 チラシの裏に 打ち上げ会でいただいた声優さんのサインが透けて見える・・・。

 監督・絵コンテ 大地丙太郎
 キャラクターデザイン作画監督 - 渡辺はじめ
 脚本 永月十
 演出 玉野陽美
 美術監督 柴田千佳子(スタジオカノン)
 色彩設計 有尾由紀子
 プロデューサー 山口聰
 原案・企画・制作 ゆめ太カンパニー

   ※「くろみちゃん2」は2004年1月発売


「すごいよ!!マサルさん」の大地丙太郎監督から依頼を受けたオリジナルアニメ。
アニメーション制作会社スタジオプチに制作として入社した大黒みきこ(愛称くろみちゃん)は、いきなり制作デスクを勤めることなり、
右往左往する中、放送が迫るTV アニメの原画回収に乗り出すも、曲者揃いの原画マンにやる気を起こさせるのは容易ではなかった。
はたして放送は間に合うのか!?

アニメーションの中でも演出と作画(原画、動画など)にフォーカスしてあるため、
彩色、背景、撮影の面々は登場しないが、やはり一番過酷なのは制作進行かもしれない。
データ転送がない時代、制作は各部署の上がりを自ら回収に回らなければならないし、スケジュール管理とのらりくらりとしたスタッフのご機嫌取りも必要。
とても新人が務まる現場ではないと思うけれど、そこは持ち前のパワーと周囲の協力でなんとか持ちこたえていくというお話。

大地監督の絵コンテはとてもわかりやすく、キャラの動きや表情が掴みやすい。
映像がそのまま浮かんでくるので、読むのが楽しいコンテと言えます。
読みづらい文字、記号のような絵でもOKなんでしょうが、スタッフのモチベーションを考えると、やはりコンテの読みやすさは大事です。監督の熱意のほども伝わります。

近年は色々な仕事が重なると、ろくに読んでなかったり、コンテをを打ち合わせ当日に渡されるなんてこともあります。
コンテの大切さを思い出して反省。


スタジオプチ外観 おしゃれな喫茶店風
というのも元は「喫茶プチ」で、看板の文字を上から書き換えています。



当時阿佐ヶ谷に実際にあった喫茶店がモデル(現在は移転しているそうです。)




くろみが定時に出勤するも誰もいない制作室。扉と椅子がセルです。


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