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浅草中清

2014年04月06日 | アート・文化
浅草中清
創業明治三年
公会堂の正面に佇む数寄屋造りの
江戸前天麩羅の老舗だ。
名立たる文豪や著名人も好んで通った。

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縁によりこちらのホームページを創らせて頂いたのは
7年前の事だろうか。
七代目ご当主、女将は気さくで人情厚く
浅草と云う町の格別さを感じさせてくれる。


いけ花は元来床の間にあった。
床の間の縦横の直線。
それに加える草木の一期一会の曲線。
そして掛け軸
三位一体となり
客を迎える亭主の心の有り様を表す。

今では床の間に活けると云う機会もめっきり減り、
兼ねてから一度活けさせて頂きたいという憶いがあった。
その旨を伝えると快く受けて頂けた。
昨日は婚礼の披露宴が執り行われるとのことで、
花器の確認などをさせて頂くために久しぶりに数寄屋造りの戸を開けた。
打ち合わせの予定で伺ったが
すでに水の張られた花器が床の間には置かれていた。


花は一期一会
何を如何様に活けるは花に聞くより他はない。

道具も時間もない。
幸い花鋏は持参していた。
早速女将指定の花屋にて花を選び
玄関に迎え花を活ける。

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小手毬

そして広間の入口の一輪挿しにバイモユリを活けた。

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正面の床の間には
山吹、アイリス、根締めに鳴子百合を副えた。

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そして奥にある床の間にはカラーを活けた。

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このような空間に花を活けるは
花を活ける者の冥利に尽きる。

ご主人、女将
ありがとうございました。


中清にて花を活け
午後からは上野のお山にて旧友達と落ち合い
40年越しの定例の花見会

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花尽くしの一日でした。


観世音の
  懐深く
 凛として
  中清に咲く
   一輪の花 
          瞳生




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