カプアン通信

夏休み特集「迷子防止考」2

前回の続きです。知っておきたい法律の話と
迷子防止の実例をご紹介します。


5.【狂犬病予防法について】

狂犬病予防法はおよそ60年前に公布された
狂犬病の予防および、発生時の処置について定めた法律です。
多くの迷子犬や、捨て犬が捕獲され、動物処分施設で殺処分されている現実には
この法律が深くかかわっています。

第6条には以下のように書かれています(一部抜粋)
「予防員は、鑑札を着けず、若しくは注射済票を着けていない犬があると認めたときは、
これを抑留しなければならない」

抑留してもよい。ではありません。
鑑札と狂犬病予防注射済票をつけていない犬をつかまえることは、
実は、狂犬病予防員の義務なのです。

なお、同法律では、犬の登録をせず、鑑札を犬に付けない者
および、予防注射を受けさせず、注射済票を着けなかった者は
いずれも、20万円以下の罰金に処する。とされています。

この法律は、現在の動物愛護法に照らして、おかしな箇所が多数あり
一部の動物愛護団体および国会議員が、改正を求めています。


6.【迷子札の一例】

これで万全かはわかりませんが、カプアとアンジェロの迷子札は、
窓の空いた鑑札入れの中に、犬鑑札&狂犬病予防注射済票とともに
カード状で、以下の内容を明記したものを入れてあります。

〈外から見えるところ〉
犬の名前と私の自宅の電話番号
*雨に濡れて消えないように全面を大判透明テープで保護

〈上記の名札カードの裏面〉
・私の名前
・私の住所
・私の携帯電話番号
・マイクロチップ挿入済の記述
・狂犬病予防注射済の記述
・かかりつけ動物病院名と電話番号



アンジェロの迷子札兼、鑑札入れ



カプアの迷子札兼、鑑札入れ 
写真の革ケースの中に、犬鑑札と狂犬病予防注射済票および、上記のカードが入っている

犬鑑札と狂犬病予防注射済票は、カラーコピーしたものを持っておくと便利です。

旅行中は、これとは別に、滞在先のホテル名・電話番号を記入した迷子札も
持っていきます。


7.【もしものときのマイクロチップ】

マイクロチップは、迷子札や犬鑑札&狂犬病予防注射済票が取れてしまった犬が、
愛護センターで殺処分されないための唯一の予防手段です。
全国ほとんどの保健所・動物愛護センターで、動物の施設収容前に
マイクロチップデータの読み取りが行われています。

・犬猫のからだへの安全性については、16年前に英国の公的機関で使用が公認されており
 また、それ以前からも全世界で多数使用されており、安全なものと考えられます。
 (狂犬病ワクチンや混合ワクチンは、国内だけでも、副作用と思われる死亡例が
 毎年報告されていますが、マイクロチップが原因と思われる死亡例は、国内外を問わず
 ほとんど報告されていません)
・価格は一般的な混合ワクチンの料金より安価で、一回入れれば犬の生涯にわたり
 効力があります。

もし、愛犬が迷子になり、捕獲されなくても、親切な人に保護された場合、
例えば、動物病院で、検査で頚部や背中のレントゲンを撮られれば、
マイクロチップに気がつくと思います。

普及が進めば、いずれ、迷子犬猫はすべて、マイクロチップの検査をされるようになり、
マイクロチップを入れている迷子犬猫は、確実に飼い主さんの元に
帰れるようになると思います。

マイクロチップについては、以前、調査記事を書いてますので
以下のページもご参照ください。

・マイクロチップのススメ1(2007年9月4日)(←クリック)
・マイクロチップのススメ2(2007年9月5日)(←クリック)
・続マイクロチップのススメ(2007年11月9日)(←クリック)


8.【未来のサービス? ココセコム】

現時点で、究極の迷子防止グッズは
セコム株式会社の、ペット用・位置情報サービス「ココセコム」かもしれません。

「ココセコムのニュース記事」(←クリック。*5年前の記事です)

天地8センチ x 幅4.5センチ x 厚さ2センチ 重さ48グラム(500円玉7枚分)の
小型GPS通信端末を、犬猫の身につけさせることにより
24時間365日、電話やパソコン、携帯で犬猫の居場所がわかります。
(ただし、通信端末の連続動作時間は最大240時間)
料金は、加入料金5,000円(税別) 基本料金は月々800円(税別)



ペット用GPS通信端末の写真

ネックは、小型とはいえ、犬猫が通信端末を身に付けるうっとうしさでしょう。
チワワなど小型犬や猫には、荷が重いです。
防水ケースが用意されますが、カプアのように水に飛び込むわんこは、端末が故障する
恐れがあります。ガウガウ暴れるのが好きなわんこは、端末が外れる恐れもあります。
端末が故障した場合は、1万円(税別)の負担となります。

もっと小さくなって、首輪につけられるくらいになり
防水、耐衝撃の機器になったらいいですね。



現在、セコムのホームページでは、ペット用サービスの告知はしていません。
資料請求、お問い合わせは、セコム株式会社0120-855756(9:00~20:00)まで


どうぞ、みなさんの愛犬愛猫が迷子になりませんように。


*カプアン家は、2008.8.10~8.12夏休みで旅行に行きますので
夏休み特別企画として「迷子防止考」をお届けしています。
いただいたコメントへのお返事は遅くなる場合もあります。ご了承ください。

コメント一覧

カプアンパパ
戻ってきました
http://blog.goo.ne.jp/angelopapa/
yukkoさん、こんばんは!
お返事遅くなってすみません。

迷子は、愛護センターで処分されるのも恐ろしいですし、交通事故も心配ですね。
コナくんは足が速そうですから、何かに驚いて逃げたら大変ですね。

アンジェロは子犬のとき、1年以上しつけ教室に通ってましたが、なかなか上のクラスに上がれませんでした。
フックをかける場所を間違えて、車道に走ってしまったとき、呼び戻しができて、もう、難しいことはできなくても、しつけ教室に行かなくてもいいと思いました。

副作用がほとんどないマイクロチップに消極的な獣医さんは、解せないですね。たまに、効果がない、なんて言っている獣医さんもいるようですが、国の指導で、愛護センターなどに導入されて、すでに、迷子が見つかっているケースも増えています。メーカーによって、データが読めないなんていうのも、間違った情報で、現在国内で流通している犬猫用チップはすべて互換性があります。
カプアンパパ
はじめまして
http://blog.goo.ne.jp/angelopapa/
なつマル姉さま、こんばんは。
チロママさんのところを卒業したマールちゃんのご家族さんですね。コメントありがとうございます。

マールちゃんの写真が、とてもかわいかったので、チロママさんにお願いして、千葉WAN里親会のバナーに写真を使わせていただいております。

学校の課題で、センターリポートを書かれるのは良いことだと思います。役にたつようでしたら、どうぞ資料としてお使いください。
愛護センターについての資料は、ALIVEという団体が詳しい資料を販売しています。よければ、そちらもご参考になさってください。(「ALIVE」で検索してみてください。)
yukko
http://yukkon.blog65.fc2.com/
あ、今がご旅行中なんですね。
週末に行かれたものと勘違いしてました!
知らずにメール差し上げてしまいました~。

迷子、本当怖いですね。
我家へコナを迎えた当初は散歩も恐ろしくて、ハーネスと首輪をダブルでつけてました。
今は首輪だけですが、それでも後ろを歩いていたコナのリードがフッと軽くなるとドキッとします。

アンちゃん結構逃走歴(笑)あるんですね。
伸縮リードは怪我の話はよく聞きますものね。
うちもあるんですが、うんPを拾うときに手首にかけられないので使わなくなってしまいました。
マイクロチップも検討していますが、どうもうちの先生は消極的です。
他の気になることもあるし、他のところにかえようかな~なんて思ってしまいます。
なつマル姉
はじめまして^^*
マール里親です。はじめまして。
いつも母が、読み逃げさせていただいています。
ありがとうございます。笑

今回、学校の課題として、センターのレポートを書こうと思うので、是非、ブログに載っている資料を、参考にさせてください。
よろしくお願いします。
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