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選抜出場校 こんなこと思い出してしまいました 2023  その5【近畿】

2023年02月05日 | 高校野球

≪選抜出場校の思い出 その5≫

近畿代表  彦根総合(大阪)      初出場
                    夏出場なし 

彦根総合が初出場。彦根総合と聞いてピンとこない人も、元北大津の宮崎監督が転任して育てたチームと聞けば「はは~ン」となるはず。公立校を鍛え上げることに長けた宮崎監督が自信をもって送り込むこの彦根総合、一筋縄ではいかない学校と見ました。昨秋は滋賀県大会を制覇、そして近畿大会でも一勝をあげ、激突した大阪桐蔭戦では、注目のエース前田を前半に攻略。いい戦いを見せて堂々の選抜校となりました。その彦根総合が目指すチームといえば、宮崎監督の鍛え上げた当時の北大津。北大津が最も輝きを放ったのは、2010年の選手権だと思います。この年の北大津の打撃はすごかった。初戦、2回戦と各18安打の猛攻で相手を粉砕。特に2回戦は、好投手と言われた前橋商・野口を打ち込んでの勝利だっただけに、うまく波に乗ったら優勝まで駆け上がるのでは、とも言われていましたね。その2年前、08年の選抜では、大会前はまったく注目されていなかったのに、初戦で大会屈指の好投手・東北の荻野を攻略し、2回戦では優勝候補の筆頭とも言われていた横浜に完勝。この時も北大津は「優勝に絡む」と言われていたものの、準々決勝で長野日大に完封負け。どうも強豪を破った次の試合で、エアポケットに入ってしまうみたいな感じがしました。しかしながら「大物食い」は、宮崎監督ならではの特徴。さあ、今度もまた、まったくの新顔で乗り込んでくる甲子園。知らないからって甘く見ていると、手痛いしっぺ返し、食いまっせ。用心しなはれや。



近畿代表   龍谷大平安(京都)   42度目(4年ぶり)   優勝 1回
                   夏34度出場   優勝3回 準優勝4回   甲子園通算103勝71敗  

さあ、平安ファンの皆さん、お待たせしました。龍谷大平安が、4年ぶりに登場します。とにかく中京大中京らとともに、創成期から甲子園の歴史を作ってきた平安。オールドファンのみならず、若いファンをも魅了してやまない「超名門校」です。またこの名門を率いているのが、「自ら平安の大ファンで、平安愛が止まらない」原田監督。あの若かった原田監督ももう60歳を超えましたか?昨今は97年に夏の選手権で甲子園準優勝に輝いた「元ドラ1投手」川口コーチが招かれ、投手陣の底上げに一役買っています。ここ2年程、京都国際に古都の盟主の座を明け渡していた名門が、その雌伏の時を経て、どのようなチームでよみがえってきたか。とくと拝見させてもらおうじゃありませんか。まあ、もとより出てくればただでは帰らない平安。楽しみです。

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龍谷大平安は、昨夏の甲子園で通算100勝を達成、中京大中京に続いてその金字塔を甲子園の歴史に刻みました。戦前から数多の好選手を輩出して、古都の高校野球の代名詞となってきた学校ですが、”平安愛”をベースにチームを鍛え上げる原田監督が円熟味を増し、さらに新たな専用グラウンドに移ってから、現在またまた黄金時代を築いているといえるのではないでしょうか。昨夏、そして前回の選抜の戦いぶりなどを見ても、「ちょっとやそっとでは負けない」というようなオーラをまとっているように見えて、平安のこの進撃は、まだまだ続くのではないかとみています。

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通算出場回数、そして勝利数を見ると、やっぱり圧倒されるものがありますね。龍谷大平安というよりも、平安高校という方が、全国のファンにはおなじみの名前ですね。ワタシが高校野球を見始めてから40数年になりますが、正直子供のころ、平安に対する強烈なイメージというのはありませんでした。74年に山根投手を擁して春4強、夏8強と力を見せつけた年はあったものの、それ以外では70年代、80年代はほとんど甲子園での活躍というより、出場自体がありませんでした。長い冬の時代があったのです。高校野球の話題になると、決まって『京都のオールドファンは、名門・平安の復活を心待ちにしている』ということが語られていたのですが、ワタシはそれが、実感としては分かりませんでした。流れが変わったのは、やっぱり『自身が一番の平安のファン』を自認する原田監督が就任してからですね。その情熱、やっぱり圧倒されるものがあります。現在55歳。酸いも甘いもかみ分けた年代に入ってきて、ますます円熟味を増したその采配と、あの驚くような鍛えられたムキムキボディのミスマッチ。甲子園のベンチでの彼を見ていると、本当に楽しくなっちゃいますね。平安で思い出に残っているシーンは数ありますが、やっぱり一番は一昨年の選抜初制覇ですかね。苦しい試合をものにしながら、うまく選手を乗せている姿が印象的でした。決勝で見せたあの必殺の投手リレー。しびれましたね。その年、その年によって微妙にチームカラーを変えて登場する最近の平安野球は、とても興味があります。名門ということで外野の声もとても厳しいものがあるとのことですが、それも期待の裏返し。これだけファンの気持ちを熱くするチームも、全国広しと言えどそうはないと思います。その熱い思いを一身に受けて、それ以上に熱い男が采配を振るうこのチーム、ただの名門というくくりでは決しておさまらない『高校野球の顔』ですね。





近畿代表   智辯和歌山(和歌山)    15度目(3年ぶり)  優勝1回 準優勝3回
                    夏26度出場  優勝3回 準優勝1回  甲子園通算69勝35敗 

智辯和歌山が、選抜には2019年以来の登場です。甲子園最多勝監督の高嶋監督に率いられ一時代を築いた智辯和歌山は、新たに監督に就任した中谷監督の下、さらに洗練された野球で高校野球の頂点に君臨する一校として、輝き続けています。猛打線を軸に甲子園を席巻した高嶋時代から、中谷時代に代わって投手力が素晴らしく整備されるようになり、より「令和の高校野球」に対応するような進化を見せ続けています。しかし今現在の”ラスボス”である大阪桐蔭には、どうしても後れを取ってしまう状況は変わらず。智辯和歌山のターゲットは『大阪桐蔭一択』であることに、間違いはないでしょう。このライバル物語は、どこまで続いていくんでしょうか。思えば00年、日の出の勢いの智辯和歌山は、それまで70年代からずっと高校野球の頂点に君臨し続けていたPL学園を、超満員の甲子園で打って打って打ちまくって破り、「頂点の交代」を実現しました。いままた、智辯和歌山は少し下の立場から、大阪桐蔭の牙城を突き崩そうと、鋭い目で狙いを定めています。他地区を完全に凌駕する近畿のレベルの高さは、この両校に象徴されるもの。さあ、今年はどんな対決を見せてくれるのか?楽しみです。


前回の記事 ⇒

昨年、『甲子園最多勝監督』である稀代の名将・高嶋監督からバトンを受けた中谷監督。ものすごいプレッシャーとの戦いだろうと思って彼の野球を見ていましたが、新たな野球で新生のチームが第一歩を踏み出したということを強く意識させてくれる戦いぶりを見せてくれました。高嶋監督の、見事なまでの攻撃力を中心としたチームから、バッテリーを中心とした総合力で勝負するチームへ。智辯和歌山の『第2章』が幕を開けましたね。中谷監督は自身が捕手出身で、しかもプロ野球を経験。選手としても裏方としても様々な場面で捕手としての経験を積み、そして様々な投手の球を受け続けてきたということを、見事に高校野球の世界に還元してくれそうな気がします。今後が本当に楽しみな監督さんです。さらに彼には落ち着きがあって、采配の肝が据わっているというのも見て取れましたし、案外大阪桐蔭の牙城を脅かすのは、この新生・智辯和歌山ではないかという気もしてくるのです。近畿という高校野球激戦区において、また「王朝」ともいうべき力を備えることができるのは、智辯和歌山以外にはないのではないだろうか?そんな予感めいたものもしているワタシです。


昨年の記事 ⇒

歴代最多勝監督の高嶋監督が引退をして初めて臨む甲子園。智辯和歌山が夏に初めて全国制覇した時の主将にしてドラ2で阪神に入団し、プロ野球の経験もある中谷監督が率いるこのチーム、全国的にもすごく注目されているといって良いでしょう。「智辯和歌山」と言えばあの高嶋監督の”仁王立ち”。もう30年以上も見慣れたこの光景が見られないのは本当に残念ですが、新たな風が吹くことには期待感が大きいですね。池田、PL、横浜、そして智辯和歌山。「名物監督」と言われた名前も実績もある指揮官が去った後、チームはかつてのようにはいかないというのが定番なのですが、智辯和歌山は今後どんな道をたどっていくのでしょうね。しかしながら、高嶋監督最後のチームというのが半ば公然とささやかれていた去年のチームは、往年の智辯和歌山のすごさを見るような凄まじい根性の座った攻撃を見せてくれましたね。鳥肌ものだった準々決勝の創成館、そして準決勝の東海大相模戦。両優勝候補に対して、いずれも二ケタ失点をしながら終盤にうっちゃって勝った試合は、まさに智辯和歌山の『背中から湧き出る闘志』を存分に見せてもらい、高嶋野球というものの真骨頂を見せてもらった思いでした。しかし残念だったのは、選抜決勝の大阪桐蔭戦や選手権1回戦の近江戦。やはり同じ近畿勢同士の対戦になると、いつも対戦しているせいかしっかりと対策を立てられて、自慢の打線が機能するまでには至らず悔しい敗戦となってしまいました。昨夏はもう少し勝ち進んで、高嶋監督の雄姿を拝みたかったなあ。。。。。。そんな智辯和歌山の新たな時代に、期待しています。

前回の記事 ⇒

かつて智弁学園を甲子園常連校に育て上げた高嶋監督が、和歌山の兄弟校であるこの智辯和歌山の開校とともに移ってきたのが1980年。それから38年の歳月が流れ、その間智辯和歌山は90年代~00年代にかけてその驚愕の強打とともに、高校野球界に一時代を築きました。現在まで34度の甲子園出場、優勝、準優勝共に3回を成し遂げ、何と一人の監督で57勝という甲子園通算勝利を挙げています。もちろんこの数字、歴代監督の最多勝利となっています。校歌にも歌われる、あの茜色が甲子園の緑のグラウンドに映え、出てくるたびに甲子園に驚きとドラマを残してくれるチーム、それが智辯和歌山です。10年代に入り、さすがの高嶋監督も齢70という古希を迎えて力を落としたかと思われる「初出場時以来」の甲子園3連敗を喫しましたが、昨夏の甲子園で初戦、我喜屋監督の興南に対して6点差をひっくり返し、次の2回戦では『王者』大阪桐蔭に対して最後まで食らいつく、かつての勢いがよみがえったかと思われる素晴らしい戦いを披露。そのメンバーがごっそり残る今年の大会では、大阪桐蔭にリベンジを果たしたうえでの4度目の全国制覇を狙っています。大ベテラン・高嶋監督はまだまだ意気軒高。『負けっぱなしでいられるか!』の気迫は、久々に智辯和歌山の快進撃を感じさせてくれるものです。今年の選抜、とても楽しみです。さて、智辯和歌山の思い出については、過年に書いたものがありますので、そちらをどうぞ。

https://blog.goo.ne.jp/angeldad/e/6ad30b101ad1a707e8c1e36a99e1853f

 

(つづく)


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