≪プロボクシング・世界前哨戦≫
元WBCフェザー・バンタム級チャンピオン 長谷川穂積(真正) ○
10R判定
WBCスーパーバンタム級18位 アルツロ・サントス(メキシコ) ●
バンタム級で10回の防衛、
そして2階級特進したフェザー級でも戴冠した長谷川穂積が、
復活へののろしを上げました。
この日は北京オリンピック8強で、
前回は長谷川を”戦慄KO”で破ったF.モンティエルと大接戦を演じた、
これからという評価が高い若手が相手。
『もし長谷川が前回並みの試合をしたら、ひょっとしたら・・・・』
という不安もあるような対戦でした。
長谷川は2010年にもともとの階級であったバンタム級でモンティエルに敗れた後、
2階級上のフェザー級に転級。
そこでブルゴスを破り”2階級制覇”を成し遂げた後、
2011年にジョニー・ゴンザレスの前にKOで敗れ去りました。
バンタム級では、
とにかく減量がきつそうで、
いつも世界戦の前は『大丈夫かなあ』という顔色だった長谷川。
しかし2階級上げたフェザー級では、
明らかに相手と対峙した時に『小さいなあ』と感じてしまうほど、
ミスマッチだったような気がします。
重いクラスに上げたことで本来の良さであるフットワークの良さは影を潜め、
なんだか『長谷川らしからぬ』KO狙いの打ち合いという試合を選択していましたので、
KO負けはある意味必然だったかもしれません。
その後は2試合を行いましたが、
彼自身のモチベーションが上がらず、
褒められた試合内容のものではありませんでした。
その間に西岡や内山は次々に強力な相手との防衛戦を重ね、
新たに山中、井岡などの強力チャンプが出現し、
ボクシングシーンもかなりその様相を変化させてきました。
西岡や内山、山中に熱狂し、
井岡vs八重樫の頂上決戦に興奮しながらも、
ワタシはずっと『長谷川はどうしたんだ』という思いを捨てきれずにいました。
やっぱりワタシにとっても、
そして多くのボクシングファンにとっても、
【長谷川穂積】
という名前は特別なもの。
その動向をじっと見守っていました。
そして秋、
この試合が発表されると、
『待ってました』
とばかりの反応の良さ。
そしてノンタイトルマッチであるにもかかわらず、
日テレが録画放送ながら地上波で放送。
そして待ち望んだ昨日・・・・でした。
狙いを2階級の間のスーパーバンタム級に絞った感じのある長谷川。
その動きを注視していましたが、
フェザーの時よりは格段に良かったような気がしました。
というよりも、
昨日はいろいろなことを試していたような試合内容に見えました。
わざわざロープ際に詰まって相手のパンチを”どのくらい見切り、さばけるか”にかなり注力していたようでしたね。
やはりバンタム級V10時のような素晴らしいリズム感と比べるとまだまだという感もしましたが、
その当時に比べてアップしたパンチ力も随所に見せてくれました。
しかし何と言っても、
昨日の試合で長谷川が見せた、
充実したうれしそうな表情がとても印象に残りました。
9Rに足を止めて打ち合っているときの、
長谷川とサントスの表情。
ボクシングという試合の中でも、
本当に印象に残る瞬間でした。
ワタシはその打ち合いのシーン、
まるで映画【ロッキー】の、
ロッキーとアポロが戦っているときのような感覚で見ていました。
二人とも、
充実した良い表情でした。
長谷川だけでなく、
サントスのファンにもなってしまいました。
これから楽しみな選手ですね。
いずれにしても、
これからは1戦1戦、
『強い』相手に挑んでいく長谷川が見たいですね。
ボクシングの本質は、
『何回防衛したか』とか『何階級制したか』ということでは決してなく、
『どんな相手と、どんな熱い試合をしたか』
ということに違いありません。
ボクシングファンが『ボク話』をして熱くなるのは、
そんな【誰もが持っている自分の思うベストファイト】
を語るときです。
そんな試合を、
これからも待っています。
お帰り!長谷川チャンプ!!
これからも、今まで以上に期待してるよ!
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