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16年目突入。ビッグイベントに心躍らせながら、草の根のスポーツの面白さにも目覚めている今日この頃です。

井上尚弥 圧巻の逆転KO! 世界が唸った、魂のどつきあい。

2025年05月06日 | ボクシング

5/4 米・ラスベガス
 ◇4団体世界Sバンタム級タイトルマッチ 
 チャンピオン          WBA1位

 井上尚弥(大橋) 8回45秒TKO ラモン・カルデナス(米国)
 
井上尚弥のラスベガス降臨。
無名の挑戦者、カルデナスが相手。
事前のオッズは1-15とかなんとか・・・
いやっ1-26とかなんとか。
 
要するに、
今回の相手は、相手になんねえ・・
って言われているようなもんで。
 
だけどこの試合、
シンコ・デ・マヨのトリを飾るファイトにして、
ベガスの大箱での全米中継付きのビッグマッチ。
 
そんな試合、
それがこの試合でした。
 
そしてこのシンコ・デ・マヨの3連チャン、
NYタイムズスクエアでのタイトルマッチ、
そしてサウジでのカネロの統一タイトルマッチ、
いずれもこれ以上ない「塩試合」になっちまって、
このベガスのファイトに「きっちり締めてくれぃ」っていうプレッシャーもたくさんかかってきていました。
 
この日のベガスの5ファイト。
いずれも見るべきファイトって感じの好試合ばかりで、
観客は8,000くらいしか入らなかったものの、
かなり盛り上がっていました。
 
そして迎えたメインイベント。
いよいよ井上尚弥の登場となりました。
 
まずはカルデナスが登場。
その顔つき、体つきなどを見てワタシ、
全盛期の比嘉大吾を即座に思い出してしまいました。
(そしてそのファイトっぷりも)
 
遅れて井上尚弥が入場。
 
いつもと違い、
単独での入場でしたが、
その表情にいつもとは違う雰囲気、
感じとってしまいました。
 
なんというか・・・
かなりナーバスになっている感じが見て取れて、
ワタシも柄にもなく、
緊張感が高まってしまいました。
これっ、紛れもなくホントです。
 
やっぱりラスベガスでのファイトっていうのが、
彼ほどのファイターからも、
平静さを奪ってしまうってことなんでしょうか。
 
そして日本のリングより若干簡素な試合前セレモニーの後、
開始のゴングが鳴りました。
 
最初のラウンド、
井上チャンプの動きは、
いつもと変わらなく見えました。
 
いつものように相手との間合いを絶妙に図り、
相手の“値踏み“も完璧に行なっているように見えました。
「あゝ、今回もまた、大丈夫だな」
と思いましたが、
2R中盤から、
なんか雲行きが怪しく・・・
なんてものではなく、
激変、そしてあっという間に黒雲が空を覆った感じでした。
 
あのネリ戦同様、
打ち終わりに相手左のロングフックを食らい、
人生2度目のダウン。
 
その瞬間、
戦慄が走り、
背筋に寒いものが走りました。
 
ダウンの前にもカルデナスのかなり鋭いワンツーを受け鼻から出血。
なんか、
あまりにもカルデナスが事前の評価と違ったファイターで、
驚くと共にかなりの不安が走りました。
 
続く3R。
 
ここでも井上が、
カルデナスのパンチに吹っ飛ばされる瞬間があり、
ワタシの不安はさらに増幅していきました。
 
この不安、
あのドネア第一戦以来のもの、
というか、
井上尚弥のキャリアでわずか2回目のことでした。
 
しかし・・・
 
ここからが、
井上チャンプがスターではなく、
スーパースターである所以でした。
 
井上チャンプはここから、
キッチリと自分のペースに引き込んでいき、
攻防の技術で相手を圧倒していきました。
 
相手も狙いすましたワンツーを軸に「これが当たったらヤバい」という攻撃を仕掛けてきましたが、
それを上回る井上チャンプの凄さ。
 
ストレートとみまごうようなジャブから、
ワン、ツー、スリー、フォー、ファイブと、
パンチをまとめていき相手に反撃の隙を与えず攻勢に。
 
このあたりから得意の強烈なボディーも当たりだし、
ジワジワと相手をまさに追い込んでいきましたね。
 
4R,5R,6Rと攻勢に転じ、
7Rついにカルデナスを捉えました。
この試合最初のダウン。
 
ここからラッシュをかけフィニッシュに向かいますが相手はゴングに救われ迎えた8R。
 
最初から詰めに行った井上チャンプ、
超絶なラッシュをかけ、
レフェリーがたまらず試合をストップ。
8RTKOでこの苦しい試合を、
逆転でものにし4度目の統一王座防衛を飾りました。
 
ネリ戦に続いてのダウンに、
記事やSNSは実にかしましいですね。
誰もが「井上尚弥の限界」について、
これでもかと語っています。
 
特にアメリカのボクシングシーンなんていうサイトのアンチ井上記者。
 
まあ鬼の首取ったかのように、
言いたい放題でした。
彼曰く、
井上尚弥はフェザー級以上では絶対勝てないんだとよ。
 
まあいいよ、
意見は自由だから。
しかしもしフェザーでも勝っていったら、
四の五の言うんじゃねーぜ、
逃げんじゃねーぞ!
 
 
今回の試合、
全米にアピールするためのラスベガスでのファイトであったということ、
そして相手の評価が著しく低かったと言うこと、
それらがあったのでとにかく「インパクトのある試合」というプレッシャーがかなりかかっていたんじゃないかと思います。
 
もちろんベガスでの試合ということで、
調整も難しかったと思います。
 
そしてカルデナスが、
評価とは全く違った好ファイターであったということが、
こういう試合になった要因なんだろうとおもいます。
 
しかし、
この試合を苦戦と見るのかどう見るのか?
 
そして、
ここから井上尚弥が下がっていくのか?
 
ワタシは全くそうは思いません。
次のアフマダリエフは、
かなりの強敵なのは間違いありません。
 
しかし、
井上尚弥というチャンプは、
我々の想像を遥かに超えるファイター、
スーパースターだと思っています。
 
まあ、
これからの彼のファイト、
黙って見ておきましょうよ。
 
想像もできないような景色を、
必ず見せてくれると思いますよ。
 
そして中谷潤人との決戦になった場合は、
世界のボクシング史に偉大な一歩を残すような、
凄いファイトになる予感がします。
 
それまで、
ボクシングから、
目が離せなくなりそうですね。

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いや~素晴らしい試合でした。 (hanahana)
2025-05-08 00:41:02
ヒリヒリする試合とはまさにこのことですね。

思った以上にカルデナスがタフで、何よりも勇敢で一歩も引かなかった事で名勝負を生みました。
思いっきり振ってくる左フック!最後まで気が抜けませんでした。怖かった~。
ハイガードでがっちり固め、何度もウィービングでパンチをかわしたりとディフェンスもうまかったですね。
何よりも、井上と同じぐらいスピードが速かったですよ!
下馬評が何だったのかと思うほどいい選手でした。(WBO1位なんですよね。)


今回は入場時からちょっと感動してしまいました。
演出はさすが本場ラスベガスでしたし、何よりもこの記念すべき大会の大トリを日本人が務めるという事の凄いこと・・・。
本来ならばメキシコ人であるフェザー級チャンピオンのエスピノサがメインでもおかしくないのにね。
今大会はデビン・ヘイニーでも、ガルシア、カネロでもなく井上の大会だったことを改めて思いました。

試合内容はもう何も言うことはありません(笑)
ダウンでヒヤヒヤさせられ(ちょっと目が虚ろのように見えました)、毎ラウンド激しいパンチの応酬で本当にハラハラドキドキ見ごたえがありましたね。
中盤ぐらい、ラウンドが終わるとお互いがニヤリとしグラブでタッチしていたシーンなんか最高でした。(楽しいなあ。オイ)みたいな。(笑)
個人的に30戦のなかで過去イチ面白く素晴らしかったと思います。お互いクリンチもなかったんじゃないかな?

これで世界戦のKO数がジョールイスの記録を70何年ぶりに超え、最多となるようですが
ヘビー級の数字を軽量級で超えた訳で、これは数字以上に凄いことだと思いますね。
「世界戦」でのそれですから、もう破られないのではないでしょうか。


さあこれで、あとはアフマなんたらと9月でって事なんだけど、その前に次の試合をキッチリ勝ってもらわんと。
散々グダグダ言ってて負けてもらっちゃあ困るわけよ。

左フックを合わせてくるんだろうという事はもう予想がつくので、そこらへんはしっかり対策して、ボッコボコにしてほしいですね。
ただし、タパレスに負けた選手という見方は捨てて慎重に。まあ彼のことだから舐めてかかることはないでしょうけどね。
相手は強敵だぞっていう時の方が危なげなく圧勝しているような気がします。


なにやら名古屋で開催ってことらしいので、現地行ったろうかい。
楽しみです!!



PS

中野幹人、鮮烈勝利でラスベガスデビュー。
楽しみな選手が出てきましたね。強豪ぞろいのフェザー級戦線に入っていけるでしょうか。
十分すぎるほどアピールになったんじゃないかな。

ユーリ、比嘉大吾、堤聖也らと同学年のようで、遅ればせながら世界の檜舞台に上がれるでしょうか。

今後が楽しみですね。
返信する
Unknown (まめちち)
2025-05-08 08:33:14
hanahana様、コメントありがとうございます。

hanahanaさん、熱い試合でしたねえ。
考えてみるとカルデナスは、オラスクアガみたいでしたね。
急遽代役としてリングに駆り出され、評価は高くなかったけれども、やってみたらま~強い!!って。

これ、拳四朗とやった時のオラスクアガそっくり。
多分カルデナスも、これからどんどんその名を高めていけるんじゃないでしょうかね。
気持ちのいいファイターだったし、今後リングに出てきたら応援しちゃいますね、絶対。

さ~て井上尚弥、
この激闘をさらに自分の血とし肉として、さらに進化した姿を見せてくれるんじゃないでしょうか?
そう期待してしまいます。

9月にアフマダリエフ、12月にサウジでニック・ボー、そして来年のGWにドームで中谷。。。。。

いやあ、今後の路線も、ハードで熱い戦いが期待できます。世間ではかしましく「井上尚弥が底を見せた」だの「弱点をさらけ出した」だの言われていますが、こうなった後の井上は、想定するに、ものすごく違う強さを見せつけて次からの試合勝っていくんじゃないか・・・・・・そう確信しているところです。

やっぱりワタシ、中谷潤人も好きですが、なんといっても井上尚弥だなあ。。。。

今後がホント、楽しみですね。

ところで、9月のアフマダ戦、名古屋での開催だそうですね。ワタシにとっては大ショック。
当初はアフマダ戦は、トヨタが有明につくる新アリーナのこけら落とし・・・・ということがまことしやかにささやかれていたので、そりゃいいなあ、なんて思っていたんですがね。

アルバルクとサンロッカーズの本拠地になるこのアリーナ、来年からは何度も足を運びそうなんですが、その前に井上の試合で足を運びたかったあ。

仕方ないので、同じ有明でも「テニスの聖地」有明コロシアムで行われる、中谷と西田の統一タイトルマッチの方に、興味を注ぎましょうかね。

いずれにしても、ボクシングが、熱くなってきてますね。ホント、ありがたいことです。

それから、中野幹人選手、すごくいい選手ですね。
初めて見ましたが、十分に世界を狙える器だと思います。彼も95年組?
遅咲きですが、もしがばっと世界のタイトルを取れば、日本の中心選手になっていくような気もしています。

それから、佐々木尽選手。
衝撃のKO勝ちがまだ頭の中に残っていて、
あのウェルター級ですからチャンスは本当に少ないと思いますが、何かやってくれそうな気もしています。
こちらも大田区総合体育館での試合なので、ちょろっと見に行ければ行きたいなあ、なんて思っているところです。
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