株式会社ANの社長ブログ

株式会社AN社長向山かおりです。ナチュラルワイン×沖縄料理飲食店を経営。経営や社会課題に関する情報を発信します。

【株式会社AN】家庭内の食事からサスティナブルな消費を提案ー家事代行マッチングプラットフォーム「タスカジ」の取り組み

2023-11-20 17:50:05 | 日記

株式会社AN代表取締役の向山かおりです。

前回の記事では、お米をアップサイクルした紙作りからSDGsに貢献する、株式会社ペーパルの取り組みについてご紹介しました。

食べられなくなったお米を製紙に活用することで、フードロスの削減や子供の貧困問題の解決を目指す素敵な取り組みですね。

11月下旬のこの時期には、「ブラックフライデー」に合わせて多くのお店で安売りセールが行われているのを見たことがある方も多いと思います。

アメリカでは11月の第4木曜日が感謝祭の祝日ですが、1960年代からその翌日の金曜日を「ブラックフライデー」と呼ぶようになり、近年では様々な国で大規模なセールが行われるようになりました。

小売業が一年で最も売上をあげる日とも言われるこのブラックフライデーに対抗して、「グリーンフライデー」がヨーロッパを中心に広がってきており、
今回はこのグリーンフライデーの取り組みについてご紹介したいと思います。

グリーンフライデーは、フランスの電化製品リサイクル企業envieの呼びかけが発端で始まった、サスティナブルな消費を啓発する目的の取り組み。

ブラックフライデーの大規模な安売りが過剰な消費行動を助長しているという問題意識から、グリーンフライデーの取り組みが近年ヨーロッパを中心に広がってきています。

日本でもブラックフライデーのセールが見られる一方で、グリーンフライデーに合わせてサスティナブルな消費について考える取り組みが見られるようになってきました。

この取り組みに参画している事業者の一つにあげられるのが、シェアリングエコノミーの家事代行マッチングプラットフォームの「タスカジ」を運営する株式会社タスカジ。

シェアエコ協会とシェアサービス事業者16社が連携した「シェアエコグリーンフライデー」の取り組みにタスカジも参画しており、サスティナブルな消費のあり方について発信しています。

タスカジが行っているサスティナブルな取り組みは、家庭内の食品ロスの削減。

外食・中食産業における食品ロスの問題も指摘されている一方で、
日本では年間の食品ロス量522万トンのうち47%が家庭内から生じており、身近なところから食品ロスを減らすためにできることも多くあります。

タスカジの家事代行業務では、冷蔵庫の余り野菜や賞味期限間近の食材を使った調理を行ったり、
野菜の芯など捨ててしまいがちな箇所の活用、食品・調味料などのアレンジ、食材の保存方法など、食材を余さず美味しく活用する知見を活かしたりすることで、家庭にある食材を効率よく食べられるようにしています。

タスカジの公式SNSではこのような知見を活かして、食品ロス削減につながるアレンジメニューや食材保存術などを不定期で発信しており、
家庭内で食材を効率よく使うための実践方法を知ることができるのも嬉しい点ですね。

家事代行というリソースのシェアの取り組みが、家庭での食事という身近な場面におけるSDGsにつながっている素敵な取り組みだと感じました。

今後ともサスティナブルなライフスタイルに関する様々な情報を発信してまいります。

引き続きよろしくお願いします。

 

参考
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000054.000020281.html
https://ideasforgood.jp/glossary/greenfriday/

 


【株式会社AN】紙づくりからSDGsに貢献ーお米のアップサイクルを通じたフードロス削減の取り組み

2023-11-10 12:56:30 | 日記

株式会社AN代表取締役の向山かおりです。

前回の記事では、2025年に開催予定の大阪・関西万博のプレイベント「咲洲こどもEXPO2023」において、ロスゼロが食品ロスの問題を考える出店をした取り組みについてご紹介しました。

食品ロスの問題は、貧困の撲滅、自然保護、気候変動対策など、世界全体でSDGsを達成するため取り組むべき重要な課題です。

今回は、食品ロスの問題に紙素材からアプローチした取り組みについてご紹介します。

それは、紙を作る際にパルプをつなげるために使われる化学薬品を、お米で作った糊で代用するというもの。

奈良市にある株式会社ペーパルが開発した「kome-kami」と呼ばれるこの紙素材は、廃棄される災害用備蓄食品の加工米や加工流通段階で排出されるお米などを活用して作られています。

5トンの紙を製造するために使用される化学薬品を、同社開発の「コメバインド」というお米由来の糊に代えると、約62.8kgのCO2排出削減になるそう。
これは杉の木約7本分の年間吸収量に相当します。

またお米をパルプと一体化させることにより、杉の木約5本分の年間吸収量にあたる約43.8kgのCO2を、排出することなく固定化することに成功しています。

「kome-kami」を開発した株式会社ペーパルは1890年に奈良で創業して以来、現代に至るまで日本の紙文化を支えてきた会社。

今回の開発は、日本で昔からお米を接着剤として使う文化があったことに着想を得て、お米の配合や加熱の仕方など10ヶ月以上かけて試作を繰り返した結果、最適な配合方法を見つけて「コメバインド」の生成に成功しました。

日本において身近なお米の特徴を活かした製品開発は創意工夫を感じますし、
これまで廃棄されてきたお米のアップサイクルにより食品ロスを減らし、化学薬品の使用とCO2排出を削減することでSDGsに貢献しているのも素晴らしいですね。

同社が目指すのは、「CO2とフードロスを削減し、困り事を抱える方をサポートする」新たな循環を広げること。

まだ食べられるのに捨てられている食品が多く発生している問題は、近年ある程度認知されるようになってきましたが、
利用しきれなかった災害用備蓄食品や、加工・流通段階で食用として使えなくなってしまうものも多数発生しています。

「kome-kami」は食べられなくなったお米をアップサイクルすることで、これまで廃棄されていたお米に新たな命を吹き込んでいるのですね。

また、日本では子供の10人に1人が貧困問題に直面していると言われており、フードバンクが子供たちの支援のため様々な取り組みを行っていますが、
新規の申請者が増加し続け、資金面で課題が出てきている団体もあるそうです。

同社は売上の1%をフードバンクに寄付する取り組みを通じて、こうした活動の支援を行っています。

日本の食糧戦略において重要なお米という資源の循環と、子供の貧困問題の解決に同時にアプローチする、素敵な取り組みだと感じました。

今後とも、SDGsなどの当社の理念と共通する取り組みに関して、情報を発信してまいります。

引き続きよろしくお願いします。

 

参考
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000012.000078028.html