
発売前からちょっと期待していたX-MEN Legends 3、4号を読み終えたのでレビュー。
筋書をLouis Simonson、画を Walter Simonsonが担当。X-FACTORの初期黄金期のコンビが35年振りに復活した作品。この話は1989年に発表されたX-MEN 43号の直前の話のようだ。Walterはインクも入れていて、それが凄く新鮮。昔はBob Wiacekがインクを入れていた。本人のインクの方が線がより力強く描かれている気がする。当時と今を比較すること自体ナンセンスかもしれないけど。
WalterのX-MENを読んだのはDCとのクロスオーバー1982年に出版されたThe Uncanny X-MEN and the Teen Titansが最初。2年後くらいに手に入れた時、凄く嬉しかった記憶がある。かれの描くCYCLOPSは1982年の時からあまり変わらない。John Byrneの描くCYCLOPSと同じくらい好きかな。
添付画像は4号のWalterの作品。3号も通常版を買えば良かった。絶対Walterの画の方が良い。
粗筋をサラッと紹介。初代X-MENの再結集チームX-FACTOR。彼等の基地兼飛行船の形が突然変形して、同時に彼らを排除し始めた。一方Apocalypseは、X-FACTORの天敵Cameron Hodgeの首を新たな殺戮機械に据え付け、X-FACTORの攻撃を促した。
続いて好きな台詞やシーン等を紹介。特に好きなシーンはJeanのテレパシーを使って息子であるChristopherの安否を確認するコマ。それから、1ページを背景である飛行船の部品で3コマに割り、X-FACTORが問題に対処するシーンかな。もう一つ。彼の画のスタイルがJack Kirbyに非常に影響を受けていることが明確な殺戮機械かな。インクをいれているので特に明確にそれがわかる。4号の最終ページでApocalypseがCelestialsを説明するシーンはKirbyへのHomageだな。
ApocalypseがHodgeに対してDeath (=Angel)を分析した台詞。”Death is as much your creation as mine.” つまりHodgeが彼の羽を奪ったこと、Apocalypseが金属の羽を与えたことが彼をDeathに変貌したことに寄与したということ。
最終ページ。IcemanとBeastの会話。”Whatever happened to our downtime?” “It’s over. 中略 The emphasis will be on down!” 最初のdowntimeは余暇の意。後者は彼らが打ち唐ウれることを示唆している。
4号は、LouiseのApocalypseにキャラ設定が際立っている。Hodgeの操る殺戮機械を送り込みながら、劣勢に立たされるのを見たApocalypseに対するCalibanの感想。”Master, you sound almost sad.”
X-FACTORの面々が苦戦している中、Christopherが何やらこの殺戮機械に亀裂を作っているのが面白い。そして周りの大人たちは気が付かない。ただし。ミュータントの設定は納得できず。彼等の力は思春期の頃に現れるはず。
最後Apocalypseの僕だった際にはDeathと名乗っていたArchangelの殺戮機械に対する台詞。”This robot monster isn’t Death. I am.”これカッチョ良いんだけど、その割には苦戦している。