
先月に引き続き御用達から到着したアメコミから最初に読んだThe Amazing SPIDER-MAN (”ASM”)5号と、Superior SPIDER-MAN (”SSM”)32号をレビュー。このレビューを書かないとお気に入りのャbドキャストSPIDER-MAN Crawlspaceを聞けないからね。
ASM 5号の筋書きDan Slott、画Humberto Ramos 、SSM 32号の筋書きChristos Gage、画Giuseppe Camuncoli、Adam Kubertがそれぞれ担当。今回添付画像に選んだのはASM 5号のRamosによるもの。何度か書いていて繰り返しになるけど、最近のRamosの画は鬼気迫るものがある。これを読んでいる人には、すぐ否定されちゃうかもしれないけど、Frank Millerみたいな迫力がある。特にBlack Cat(“BC” )の表情が無茶苦茶良い。
簡単に粗筋をASM 5号。テレビ局でインタビューを受けていたPeter。そこに現れたのがSPIDER-MAN に恨みを持つElectroとBC。彼らの攻撃でSPIDER-MANはマスクを脱がされそうになる。そして次号へ続く。
今回も、いつものように、気に入った台詞やシーンを紹介。いやー、標題の通り、ASM 5号は息注ぐ暇もないほど緊張感が続いて面白かった。SPIDER-MAN と同じような力を持つSilkことCindy Moon とPeterとの間の性的に惹かれる力は、何やらわからないし、Peterの会社で働く科学者SajaniはElectro達に捕まったままだし、久し振りに極悪ヤクザMr. Negativeは登場するしで、期待感テンコ盛り。
前述のようにPeterがマスクをはがされそうになる瞬間に元ニューヨーク市長のJ Jonah Jamesonが居合わせていて、”Exclusive (特ダネだ)”と叫ぶシーンがある。彼の報道魂に火がついちゃったんだね。
BCの台詞”Smash spider, break the man.”って台詞に、恨み100倍感が伝わってくる。今回のSlottの台詞回しは気が利いているものが多い。
蜘蛛の力を持つSPIDER-MAN達の天敵、Morlunが先にSPIDER-MANを襲うように願い、SilkがPeterの行くところに付いてきちゃうちゃっかり感も良し。
さて、一方のSSM 32号の粗筋。SSM 19号で一瞬現代からいなくなった悪のSPIDER-MANが未来に飛ばされるものの、お得意の科学の力で過去に戻る。しかし、何度戻っても別次元のSPIDER-MANが殺されている。それを防ごうと他次元のSPIDER-MANを複数集め防戦しようとする。
筋書き担当はGageなのだが、構想はSlottが考えている。なんかこの話、ドラえもんの話を彷彿とさせる。映画ドラえもん(観たことはない。)とか、漫画のヒーローがピンチになると別のヒーローを未来から(?)連れてきちゃう話とか。Slottはアメリカ人なので知らないと思うけど。
それから今回どんどんSPIDER-MANを殺しちゃう悪人、名前はわからないけど面白い。CAPTAIN BRITAIN (“CB”)の敵役、Furyを思い出す。(複数のCBを殺す構想、無敵感と外見。)それから、無敵感繋がりでSUPERMANを殺したDoomsdayも近いかな。
何と言っても今回楽しめたのは、悪のSPIDER-MANの傲慢な口のきき方。SSM連載が終ったのはちょっと前なのに懐かしい。そして面白い。せっかく助けてもらったGabriel O’haraに関するPeterの記憶を失っている悪のSPIDER-MANの台詞が特に好き。”Are you really that memorable?”そんなに印象的な人物なのかと尋ねている。尊大な彼の態度を表すかのように彼は常にどこか顎を上げ下を見下ろしているかのように描かれている。
未来の世界ではTony Starkの会社は日本企業、Fujikawa (藤川?) Corpと合併している。このBlogを描き始めた時ぐらいに紹介したIRON MAN CrashというGraphic Novelでも日本企業とStark Corpとの確執みたいなのが描かれているが、それより未来のこの世界では合併しちゃっているんだな。因みにこの藤川はCrashに出てくる日本企業とは別会社。
この話、この秋のイベントSpider-verseへの序章。買う気がしなかったので予約もしてない。そんなに悪い構想ではないので、お金と暇ができたら買っても良いかな。(安く。)
最後に一言。KubertがSPIDER-MANを描いているのが新鮮だ。大好きな画家なのだが、門外漢かな。いや、もっとPeterとか人物を中心に描いてくれたら彼の持ち味を出し切れたのかもしれないな。