
恒例のMilehigh Comicsの安売りで前から欲しかったX-MEN (1963) の64号を入手したので、早速レビュー。
筋書きをRoy Thomas、画をDon Heck、インクをTom Palmerがそれぞれ担当。添付の表紙は、Sal Buscemaとのこと。(彼のサインが確認できないので、御用達My Comicbook.comの記述を参考にした。)
粗筋をさらっと紹介、アメリカ合衆国のことを快く思わない叔父にそそのかされたSUNFIREことShiro Yoshida。父親Saburoが国連に寄贈した平和の像を彼は破壊する。さらには連邦議会をも破壊しようとするのを食い止めるX-MENの活躍。
今回も気に入った点や、台詞を紹介。この作品Neal Adamsの画が遅々として進まないため、Heckがピンチヒッターとしてこの作品を描いたもの。以前読んだHeckの作品にあまり良い印象を持っていなかったので、彼にそれ程期待していたわけではない。しかし、読んでみて心変わり。期待以上に良かった。もしかしたら、彼の最高傑作なんじゃないかなと想像する。表紙のBuscemaの画もまずまずだな。構図が良い。ちょっと不自然な遠近法だけど。
標題の通り、Shiroはその後Giant Size X-MEN 1号で、X-MENに加入する。この作品は、かつて光文社のャbプコーンという雑誌の中で邦訳されている。まてよ、名字がよくわからなくなった。この作品ではYoshidaだ。しかし、その後はYashidaと度々紹介されている。
命を落とす寸前の父親、Saburoの言葉が良いな。”Live only for the future, not for the past. Forge the tools of peace from the chains of war.” 平和を目指す父親の言葉は詩的でもある。
道理をもってSUNFIREの行動を止めることが出来なかったX-MEN達。その時のCYCLOPSの台詞がちょっとわかり辛かった。”Maybe the next one.”これは次のミュータントは暴力じゃなくて道理を持って改心させるということなのかな。
気に入らない点は、日本人(東洋人)がみんなつり目なこと。あと変な衣装を着ているのもね。
しかし、この当時のアメコミはの主人公はお喋りだな。
前から、Milehighで在庫がある時にセールが行われないと、なかなか、古いアメコミに手を出し辛い。今回は幸運にも手に入れることができたけどね。状態は”Good”ということだが、1960年代の作品であることを考えれば、しょうがないか。NM (新品同様)なものが現存しているとは考えにくいからね。