
4月5日に書いた形容詞なしのX-MENの続き。X-MEN 25号~26号。筋書きをG. Willow Wilson、画をRoland Boschi、がそれぞれ担当。添付画像は、25号の表紙で、Jim Cheung、Justin Ponsorによるもの。前回の記事は下記参照。
http://green.ap.teacup.com/amecomitoramen/1083.html
粗筋をできるだけ手短に紹介。Utahに出現した巨大な穴の中に下りたSTORMをリーダーとするX-MEN。メンバーはバラバラになり、それぞれ謎の化け物に襲われ散々な目に会う。最後は地上に出て、岩で出来た巨大な化け物と対決。
今回も、気に入ったシーン等を紹介。まずは、このvariant cover (中身は同じだけど表紙を替えて売る手法)を描いたCheungの画。彼の画はどんどん良くなっているな。一人ひとり丁寧に描いていて好感が持てる作品。
前回書いたように、一話一話、代わる代わるX-MENのメンバーが語り手となっている。25号はM (Monet) 、26号は、Rachael。
25号最大の見せ場は、今回の騒動がKree星人の仕業と思わせて、実は人類の行った兵器開発の結果だった点。皮肉が効いていて非常に良い。作者の兵器に対する考え方にも接することができ、二重にお得だ。26号でも繰り返し語られるが、人を殺す兵器に対する厳しい姿勢がすがすがしい。ただし、太平洋戦争末期の実験の後遺症が何故今頃現れるのかという疑問は残る。
Mが気を失っている時の彼女の母親の夢が良いな。楽しいことの前にまず嫌でもやらなければいけないことをやるという母親の教えも良し。Mはただの金持ちの我が儘娘かと思ったが、意外と良い子なんじゃん。
続いて、AX 26号。25号で人類が語られていた兵器開発は、Kree星人の技術を使った兵器開発だったんだね。
4月に書いたBoschiに対する評価は変わらず。良い時は非常に良い。今回も東洋人のJubileeの描き方が全般的に良かった。それから、最後から2ページ目のSTORMが涙するシーンがクライマックス。素晴らしい。
この話の出だしには出てきたのにその後出番なしのGAMBITが再登場。一般人が岩の化け物に襲われた時にいつものエネルギーがたまったトランプの札で救うシーンはダイナミックで好きだな。彼はレギュラーメンバーではないので、出番が少ないのは理解できる。では何故登場させたのか。筋書き担当Wilsonが好きなキャラなのかもしれないな。