アメコミとラーメン

Hobgoblinは骨折り損のくたびれ儲け、1984年のAmazing SPIDER-MAN 261号と267号



Mary Jane Watson (“MJ”)とHarry Osborneの妻Lizを誘拐したHobgoblinとの対決篇最終話1984年のAmazing SPIDER-MAN (ASM) 261号とちょっと気の抜けた267号を読み終えたのでレビュー。

261号の筋書をTom DeFalco、画をRon Frenz、インクをJosef Rubinsteinが267号の筋書をPeter David、画をBob McLeodがそれぞれ担当。McLoedと言えばX-MENの姉妹誌NEW MUTANTSを世に出したアーティスト。

添付画像はASM 261号の表紙もの。この時代、時々ASMの表紙を描いたCharls Vessの作品。眼福。惜しむらくはもっと本編を描いてほしかったな。今からでも遅くはないと思うがオフォーは彼には行かないのだろうな。

粗筋をさらっと紹介。MJとLizを誘拐した目的とはこの当時は死んだことになっているHarryの父Normanの残した日記を手に入れさらなる武器やアジトを我が物にしようとHobgoblinは企んでいる。SPIDER-MANとHarryはMJとLizを助けられるか。267号ではSPIDER-MANがニューヨーク郊外まで泥棒を追いかける話。

今回も気に入った台詞やシーンを書いていく。Hobgoblinの何気ない一言が気になった。身重のLizを気遣いHobgoblinに抵抗するMJに対し、Hobgoblinは”Back off Miss Watson.”と叫ぶ。ちょっとこれまでのHobgoblinとの戦いを覚えていないがMJとHobgoblinが直接会ったことはあったっけ? Rodrick Kingsleyとしての彼はモデルのMJと出会っていて彼女を知っている。Hobgoblinの正体はMJの知り合いというヒントをここでDeFalcoは出しているのか。

ギャングの親分Roseの用意した隠れ家に捕まっているLiz、MJ、そしてHarryが脱出を図るシーン。Harryが用意した銃を役立てることは出来なかったが、MJがスコップで見張り役を殴りその場は何とかうまく行くシーン。これがMJの真の姿。彼女はスーパーパワーがなくても勇気はヒーロー並み。DeFalcoは彼女のことをよく知っている。

FANTASTIC FOUR 274号の中で語られているエーリアンコスチュームの脱出がASM 261号でも手短に語られている。FF 274号は持っているのだが全然話を覚えていない。

261号の最後も面白い。折角手に入れたNormanの日記に目新しいことは何も書かれていなかった。骨折り損のくたびれ儲けなHobgoblinは楽しい。そして、その怒りの矛先は SPIDER-MAN へと向かう。SPIDER-MANはそれを知らないわけだが、何だか割りに合わないね。

267号はFill-in(長めの話の間の繋ぎ)。とにかくMcLeodの画が良いな。遠近法の使い方がちょっと気になったり、SPIDER-MANのマスクの書き方が気になるコマがあったりするが、大したことはない。1頁の中で左右に分けて一人寂しいPeterと夫婦仲睦ましいコソ泥の生活の違いを描き分けたり、郊外でのSPIDER-MAN悪戦苦闘をコミカルに描く腕は相当なもの。SPIDER-MANは最後に”I hate the suburbs. People are all nuts.”とぼやいて物語は終わる。

このコソ泥は銃を持っているものの、それには実弾が籠められていない状態。当然Spider-sense(第六感的な能力)は危険がないので働かない。そんな彼の台詞。”When will I learn to trust my Spider-sense?” DavidはSPIDER-MANの話を度々書いているしSPIDER-MANの本を書くほどの大家。SPIDER-MANの話の中のSpider-senseの使い方にちょっとおかしいなと思うことは結構あるんだろうと推測する。
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