Amagiri's blog

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RC300h “F SPORT” 試乗記

2019-03-17 20:12:00 | 試乗記

今回マイナーチェンジ(以下MC)後のRC Fを契約するにあたり、2台の車をじっくり試乗させてもらいました。

1台は RC300h “F SPORT”、もう1台はLC500“S package”。
エクステリアやインテリアは、RCで、動力性能などはLCで確認というわけです。
「F」シリーズは数が出る車ではありませんので、うちのディーラーでも今まで10台売ったか売っていないか?ぐらいとのこと。
なかなかRC Fそのものの試乗車を置いていないのも無理からぬことですね。

 

 

今回試乗させて貰ったのはMC後のRCです。
グレードは RC300h “F SPORT”、今回はその試乗記を書いてみたいと思います。
※以下は完全に主観に基づいて書いております。不快に感じそう、気分を害される可能性のある方はご遠慮下さい。

 

まずはエクステリアですが、これを見て一目惚れしてしまいました。

流れるような美しいエクステリア。
クーペということでロングノーズショートデッキで「優美」という言葉がぴったりです。
またそんなに大きなボディサイズではありませんが、とても「塊感」があって存在感もあるデザインです。
私の大好きな20系ISのように良い意味で「割り切ったデザイン」、
思い切って居住性よりデザインを重視したことにが良い方向に動いていますね。

またこのクラスのクーペはフロントマスクはセダンやワゴンと同じで、リアだけをクーペに変えたものもありますが、
(要するにセダンとクーペをくっつけたようなデザイン)
このRCはフロントマスクもリア含めも専用設計。
そのお陰で後席はライバル車に比べて狭めですが、結局狭くてあまり使えない後席なら思い切ってデザインに振ったのは英断だと思います。

レクサスの思い切った割り切りが良い方向に出ていますね。

またMC前後のデザインですが、個人的にどちらも「良い」と思います。
敢えて言えば前期は「かっこいい」、後期は「美しい」要素がより多く含まれているような気がします。
個人的に20系ISに近いのは後期型かなと思いますが、これは完全に好みの問題。
どちらも素敵だと思います。

 

 

フロントマスクがMCで最も大きく変わった部分。
今までL型のクリアランスランプとヘッドライトが分かれたデザインでしたが、最近デビューしたレクサス車はヘッドライトに内蔵するようになっています。
20系ISのデザインに良い意味で現代風にアレンジしたような感じを受けました。

 

リアはスモーク化されてこちらも整ったデザインになりました。
またMCでターンランプも含め全てフルLEDになったのは嬉しい事です。
ここのデザインもかなり癖が無くなり、正統派イケメンのようなデザインになりました。
個人的にこのデザインが好きですね。

 

“F SPORT” ということで専用のフロント235/40R19+リヤ265/35R19タイヤ&アルミホイールが装備されています。
因みにRC Fの場合はフロント255/35ZR19+リヤ275/35ZR19ですので、“F SPORT”でも相当太いタイヤを履いている事が分かります。
ガンメタの色とオレンジのキャリパーがとてもよく合っていますね。

 

さて次にドアを開けてインテリアを見てみます。

試乗車はブラックのインテリアです。
シートは“F SPORT”専用本革スポーツシートが装備されています。
座ってみましたが、硬めながらしっかり体をサポートしてくれるシートです。
以前IS350に乗っていた時はIS Fのシートが装備されていてこちらも凄く良かったのですが、おしなべてレクサス車は本当にシートの出来が良い車が多い。
長距離ドライブの時には本当に助かります。

メーター、インパネも上質感があります。

メーターフードも合皮で覆われており、かなりしっかりと造られています。
またエアコンの吹き出し口がアルミで覆われているのもなかなか凝っていますね。


メーターは“F SPORT”専用8インチTFT液晶式メーターが装備されています。

以前現行ISがデビューしたときに同じメーターでしたが、日光が当たるとコントラストが下がって見にくかったのですが、
このRCではそれを感じませんでした。
実は改良されているのでしょうか?
ただ個人的にメータリングを左右に動かすギミックはあまり好きではないですね。
ちょっとおもちゃっぽいのと、操作が面倒というのが理由。
この点、RC Fはアナログと液晶を組み合わせたメーターになっていてありがたいです。

 

インパネです。

以前は無かったヘアラインが入り、またニーパッドが大型化されてかなり上質感が増しました。
また当初から疑問視されていたナビの画面も大画面化されとても見やすくなっています。
オーディオは標準でBlu-ray対応なのも嬉しいところ。
また細かな点ですがMCでアナログクロックにGPS補正機能が付き自動で正確な時間を表示してくれるようになりました。


シフトレバー周り。

MCでナビがハイブリッドナビにアップデートされ、タッチパッドも大型化されました。
また有り難いのがタッチパッドが運転席側にあるところ。
最近のレクサス車の一部ではタッチパッドがシフトレバーの逆側に設置されているので、タッチパネルを操作する時操作しにくいのですが、
このRCはきちんとシフトレバー後方に設置されていますのでそういう心配もありません。


インテリアは全体的にかなり上質だと思います。
何回か改良に改良を重ね、また去年の大きなMCでかなり質感がアップしました。
またナビもハイブリッドナビ、オーディオもハイレゾ対応と現時点でレクサスの最新型のものが装着されています。

ちなみにRC Fもシート、メーター以外はほぼ同じというのが「F」の面白いところ(笑)
それだけエンジンやトランスミッション、足回りなどにお金がかかっているのでしょうね。
「普通なのに凄いヤツ」という車が好きな私には最高です(笑)


あとインテリアで1点個人的に気に入ったのが、この部分。

“F SPORT”のみメーカーオプションで選択できるアルミ(名栗調仕上げ / シルバー)のオーナメントパネル。
内装がブラックだとここがいい感じに目立ってワンポイントになっています。

 


例えばシート自体をフレアレッドやホワイトにして全体的なインテリアの色調を変えるのも悪く無いですが、、逆にシートをブラックやブラック&アクセントマスタードイエローにして
ワンポイントアクセントとしてこのオーナメントパネルを装着するととてもお洒落だと思います。

 


さてでは早速ハンドルを握って試乗に行くことにします。

このRCのプラットフォームについては雑誌や試乗記では「ISベース」、いや「GSベース」だと色々言われていますが、
正解は「フロントまわりにGS、リアセクションにIS、そして中央部には、ロッカー断面積がISの2倍近くと十分な強度が確保できるIS Cのそれを用いた混成型」。
要するにほぼ「RC専用設計」と言えるでしょう。
また当初から5リッターエンジンを搭載するRC Fと同時並行して設計されたお陰もあって、
このRC300hだと完全にシャーシーがエンジンに勝っています。
それもあって「乗り心地」「操縦性」がとても高いレベルで両立しているなと感じました。

今まで私が所有した車もボディ剛性やシャーシーがしっかりした車が多かったですが、それらは路面の凹凸を「押さえつけて」走るような感じでした。
それに比べてこのRCは路面の凹凸をうまくボディで「受け流し」ながら走っているような感じを受けました。
例えるなら地震に対して「免震構造」で受け流しているような感じ。
クーペならではの剛性の高いボディとよく動くサスペンションがきちんと仕事をしているのでしょうね。
路面をわしづかみにしているような接地感はありませんが、程よく心地よいインフォメーションがしっとりと伝わってきます。

パワートレインは、2AR-FSE。
ハイブリッドシステムには個人的にあまりいい印象が無いのですが、このRCの場合エンジンとモーターの切り替わりがとても滑らかで、
またアクセルレスポンスも良く過不足無いパワーに加えハイブリッドのスムーズさと静粛性はとても快適。
勿論パワーを求めるのなら300や350を選んでもいいでしょうが、走りと燃費を両立している300hも捨てがたいと思います。

全体的に凄くスポーティ、というわけではありませんでしたが、とても滑らかで気持ちのよい走りを楽しめました。
これにもモワパワーと刺激を加えるとRC Fになる、というわけですね(笑)


安全装備でも「Lexus Safety System +」が装備されており自動ブレーキからオートマチックハイビームまで最近当たり前になった装備については一通りそろっています。
最近は「Lexus Safety System +」も2世代目が出ていますが、このRCは1世代目。
ただそれでも基本的には十分な性能があると思いますので、万が一の「保険」としては言うことなしでしょう。

 

クーペですが、4シーターということもあり後席を荷物置き場にすれば逆に手荷物を置くのには便利そう。
トランクは通常のセダンと同等以上の広さがありますから、旅行用のトランクもしっかり入ります。
またラゲージネットがオプションで用意されているのもレクサスの長所。
クーペ、セダン、ワゴン、SUV問わず安全面、そして静粛性の面でもラゲージネットは必須だと思います。
ただリアに大人2人が常時座るのは少しきついと思います。
あくまで非常用、もしくは手荷物置き場という感じです。

 


全体的にクーペということでまずその美しいエクステリアに目を惹かれますが、見た目だけで無く中身もかなりこだわって造られています。
インテリアが現行ISに似ているのでその派生車かと思われがちですが、プラットフォームは全くの独自のタイプ、また装備もISに比べるとかなり充実していますので
外見に負けず劣らす中身もしっかりしている車だと思います。
またハイブリッドシステムも成熟されエンジンとモーターがとてもスムーズに協調し、あまりハイブリッド車に乗らない私も違和感なく乗ることができました。
乗っていないので断言は出来ないですが、NXで素性の良さを味わった2リッターターボを搭載したRC300、
IS350でそのパワーと滑らかさに惚れた2GR-FSEを進化させた2GR-FKSを搭載したRC350、どちらもいい車であることは想像に難くありません。


現在のレクサスではSUVがよく売れ、セダン、さらにクーペはいまいち売れていないということで、
若干地味な存在ではありますが、基本設計からとても良く出来た車で、
さらに地道に年次改良、MCされた「真面目な車」でもあると感じました。
見た目に惚れて買っても良し、中身に惚れて買っても良し、とても完成度の高い車だと思います。



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