ラン丸が亡くなったのは7月26日金曜日午後6時15分でした。
この日の朝から吐き気をくりかえし
薬は吐く
水は吐く
エサは
食べれないので水気のものだけを
吐いていました。
あまりにも、苦しそうなので
病院へ連れて行ってなんとかならないかと
医者に相談しました。
「入院して心臓の薬と肺の薬をいれます。
すると、腎臓が悪くなる可能性がでてきますが。
しばらくは、楽になるはずです」
というのです。根本的に治療方法がなく
のるかそるかという選択です。
私は、そうまでしてラン丸に頑張れとは
いいたくありませんでした。
決められている寿命を全うさせたい。
いじりたくない・・・。
今日までもう充分闘病してきた。これ以上は・・・。
「家でゆっくりさせたいと思います。」と
いって連れて帰りました。
しかし、昼すぎから吐き気が
きつくなり、再び病院へいき
「吐き気止めをください」といいました。
点滴のカテーテルが腕に刺さっていて
そこに、「注射器で吐き気止めを
注射してください」といわれました。
家に帰ると娘が仕事から帰っていて
ラン丸の名前を呼んでいました。
楽にしてあげたいからと注射器をだして
三本の注射器に入っている薬を
吐き気とけいれんで暴れるラン丸の腕に
注射しました。
大量の水をはいて、ラン丸はしずかになりました。
私たちはラン丸の名前を呼びましたが
ラン丸それにこたえることはありませんでした。
私たちの見まもる中で
ラン丸はしずかに、息を引き取ったのです。
井上陽水の歌に、いつの間にか少女は
という歌があります。
「・・・きみは、どこでうまれたの?
そだってきたの?」
ラン丸は、野良猫のもっちゃんが連れてきた子供です。
彼女がいつくしんで育てた子供です。
もっちゃんは、つい先月になくなりました。
彼女が残した二匹の子供たち。
かならず、大事に守っていくからと
心の中で約束しました。
なのに・・・
もっちゃんが、ラン丸と忍を私に紹介した日を
思い出します。
その朝、玄関にもっちゃんがいました。
めずらしいことです。
「あら?、もっちゃん?」と声をかけると
にゃ~~となき、
家の外に向かって、にゃ-----(といったのか
どうだったか、めずらしい鳴き声)と遠吠えのような
鳴き方をしました。
しばらくして、植え込みあたりが がさがさと
音を立てて、二匹の子猫たちが元気よく
うれしそうに、お母さんのもとに
やってきました。
その一匹がラン丸でした。
丸い目を丸くして母親を見て
喜んでいたようで
私を見て、おどろいて後ずさりをしました。
もっちゃんは二匹の子供たちを私に紹介しました。
って、感じに・・・・みえました。(以前のブログに書いた
と思います。)
「いつもの縁側でエサをあげるね」、といって庭に回るように
いうと母親は子供たちをつれて
庭のほうへ行きました。
こんな感じで、ラン丸と忍は我が家に母親と
きては、エサを食べ、庭で遊んで
また、母親に連れられて帰っていきました。
どこへ???
これは、不思議で、いつもはもっちゃんは
どこにいるのか、わかりませんし
どこで子供を産んだのかもわかりません。
毎日、決まった時間に子供たちを連れてやって
来てエサを食べて
遊んで
帰ります。
ラン丸はやさしく、愛嬌があり
かしこく、きれいな猫でした。
死んでからも、その様子は変わらず
彼のやわらかい毛並みに私たちは
ラン丸は幸せだったことと
無事に虹の橋をわたったことを
思いました。
たくさんの優しい思い出を
ありがとう。
ラン丸、幸せになってね。
そして
またいつか、会おうね。