愛はいろんな仕事にチャレンジしたけど
結局どの仕事も人の顔を見ないわけにはいかず
どこも首になった。
「え??また首??」
「すみません・・」
「気にしない・・
気にしない・・・。」
本当にダメなやっちゃな~こいつ
「本当にダメですね。」
あ、・・・・
聞こえたか・・・
「肩もみましょうか?」
「あ、ありがとう」
無にならなくちゃ、無に!!
あ、もうかんべんしてよ、こっちは仕事でくたくた
なのに・・・・
「すみません・・」
やば・・
また考えてしまった
「あの、僕トイレに行ってきます」
なぜか、愛がトイレに入る回数が増えている。
でも、純は愛がトイレに入ると
ホッとするのは・・・なぜ?
純はきたかぜとたいようをみて
トイレの前へいった。
「あの、愛君・・・」
「すみません、純さん仕事必ず見つけますから」
「あ、うん、でもあせらなくてもいいよ
雨はいつかやんで、お日様がでるみたいな
おおらかな気持ちでいればさ」
「・・・」
「あ、そうだ、明日やすみだし、
気晴らしにどこかへ行かない?」
愛は・・え??
と思った。人ごみは苦手なのよねきっと。
「それからあの、そろそろ出てくれないかな?
私トイレのがまんが限界かもしれないし・・・」
しかし、デートの日
出かけても
うつむいている愛は、あらゆるものに
ぶつかりそうになる。
そのたびにフォローをする純だが
やっぱ、おかしいよな。普通の人から見たら
「すみません・・あの・・」
あ、また心を読まれた
「あ、ちがうんです・・・くつひも・・」
純の靴ひもがほどけていた。
「よくほどけるんだ~~」
愛は靴ひもを上手に結んでくれた。
「ありがとう」
「はい」
二人とも笑顔になった。
愛の服を選ぶときも、みてみてかわいいよというと
鏡を見れない愛はギクッとした顔をした。
「あああ・・・ごめん」
カフェでご飯を食べているときも
人が多くて愛は気持ち悪そう。
純はほかのカップルが仲良く話しながら
食べているのを見てうらやましく思った。
すると愛がその心を読んで
「おいしいですね」と声を大きくいう。
純ははっときがついてた。
「大丈夫?」
「全然大丈夫です。こういうのなれないと」
「気持ち悪いの?」
「大丈夫です」
愛はがんばっていた。
純はこの料理は愛君のほうが上手だよ。
とってもおいしいから、シェフとかになれば・・
と、言った
とたんに凍りつく雰囲気。
「あ、今日は仕事の話はなしだね」
純はまたやった、と落ち込んだ。
「あの、純さん、僕の弱点を逆手に
取るのはどうでしょうか?」
「どういうこと?」
「ギャンブルは負けたことがないのです。
相手の待ちとかかけとか見えるので」
純は考えた。
「違うと思う・・・」
「そうですよね・・・」
外へ出て
大阪の海をふたりでみていた。
「海はきもちいいですね。」
「うん・・・でも宮古の海はもっときれいだよ」
「そうですか?」
見てみたいと愛は言った。
あるカップルが写真を撮ってくださいと
話しかけてきた。
愛は顔を見れないので、躊躇したら
純がわたしがといって撮った。
愛はなんだか落ち込んだ。
元気のない愛に純は私たちも
写真を撮ろうといって
携帯で写真を撮った。
「あ、笑顔ができてないぞ
もう一回ね・・・」
翌日、疲れたデートのことを考えていた。
こんな時にミスをする。
常連の客に向かって「佐藤さま」といった。
フロントの千香は「佐藤さま、下のお前のほうを」と聞いた。
おれは佐藤ではないと客は言う。
純は「あ、あのお名前を・・」とかっこ悪いことになった。
桐野さんが「いつもありがとうございます。斉藤さま」と
フォローをした。
いつものバターンで宿泊部長に呼ばれてしかられた。
部長は客からのレターをみせた。
そこにはベルガールがお客さんと呼ぶことや
態度や言葉遣いが悪くてとてもオオサキプラザホテルの
従業員とは思えないという内容だった。
こってり叱られた純は、接客を敬語が
しごろもどろながらも仕事に取り組んだ。
が、
なんだか違うような気がすると思った。
他の従業員からも白い目で見られることは
いつものことか・・・。
家に帰っても純は落ち込んでいたが
愛がいることを思えば、気持ちを切り替えなくては
と、ただいま~~と元気よく入った。
「今日は何?」
「にくじゃがです。」
「うれしい~~すきなんだ~~」
テーブルに求人誌があったので
仕事探していたんだと純。
どうだった?と聞いた。
愛は
あまりいいのがなくてといいながら
考えたけど
ここで食事を作ったりかたづけたり
純さんだけを見て、
応援してはいけないかという。
純はうれしいけど、といいながら
純だけを見ていくのではなく、私たちは
たくさんのひとと一緒に生きているのだから、
他の人とも会っていかなくてはと
言った。
愛は笑顔になってわかりましたといった。
翌日某会社の面接に愛が挑戦していた。
はじめての背広姿だ。
一方純はホテルでお客様から
トイレはどこ?と聞かれた
お客様トイレはあちらから・・
からになっています。
と噛みながら言う。
なんだか最近なにもかもうまくいって
ないような気がするのは
なぜ??
落ち込む純。
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前日の夜の放送でわが心の大阪メロディーを
やっていた。
ゲストの武田鉄也。
大阪は苦手とか?と上沼恵美子がきくと
「大阪は独特な世界をもっていますから。」
たとえばパリのエッフェル塔にいくと
大阪の団体さんに遭遇します。すると
風景が一瞬にして粉々に壊れる。
なんや、これ、通天閣のほうがええやん
とわいわいというらしく特におばちゃんはすごいと。
ドラマの見どころはと聞かれた武田は
「日本一うまくいってない家族の物語です。
それが大阪で出会いまして、純と愛です。
二人が結婚することによって再生していくという
物語です。今ちょっときわどいところを走っていまして
だんだんあったかい物語になると思いますので・・・」
そうです。今きわどいところを走っています・・・
狩野家も待田家も日本一うまくいってない家族で
その家族のふたりがであって・・・苦境の中に
います。
愛を理解できるか?純。
こたえられるか?愛。
「あなたは愛を理解できないわ」
多恵子の声が聞こえます・・・(恐ッ!)
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その大阪メロディーでは芦田愛菜
がゲストだった。
基本、私は子役は嫌いである。(理由はない)
が、彼女は兵庫県西宮市の出身とか。
なんや、関西弁のほうが自然やないかと
愛菜ちゃんが好きになった。彼女の歌う
「チキンラーメン買いすぎて・・」という
日清のチキンラーメンのCM。
ひよこのかぶりものがよく似合うと思ったら・・・
関西の子やったんか!