単身赴任中の夫が平家物語のアニメをU-NEXTで見て良かったよというので、見てみることにしました。
夫は、銀河鉄道の夜のアニメを随分昔に勧めてきましたが、それもとても良かったから平家物語も見てみようと見ました。
夫が勧めてくれた銀河鉄道の夜。友を助けて命を落とし、天国への片道切符を手にしながらたどるカンパネルラとジョバンニの銀河の旅。。。感動の名作でした。涙。
夫が言うには、アニメ平家物語はいつも悪者にされがちな平家の栄華と没落を、平家側の視点で描いているし、平家の最後を後世に語り継ぐのが平家物語であり、琵琶法師であり、こうやって800年後までも語り継がれるって、ある意味幸せな人たちだと思った。。
とのことでした。
私に、
古代史調べてると、間違いなく歴史の闇に葬られて、名前もその存在も消された一族っているね。将来そういう人たちを見つけて老後、その街に伝わる伝承を街の図書館で調べながら、神社を巡り弔いたいと思った。
と言うので、、、まさに、それは私の思っている事だと返しました。
マニアに付き合ってくれて感謝ですね。
私が平家物語を見終わったというと、
平家が都落ちして福原も終われて九州に逃げ延びたとき、緒方惟栄に助けを求めて断られるシーンがあったね、気づいた?というので、
えっ、あの人緒方惟栄だったの!?と。
惟栄が「平家と戦いたくないから太宰府から立ち去って欲しい」と言い、平家が泣く泣く太宰府も追われると言う、切ないシーン。だよ、、と。
ははは、私は、キチンと見てなかったこと判明です。戦いはアニメだろうと、あまり観たくない。。
緒方三郎惟栄は、アニメでは平家を見放しますが、一説では平家落人を匿ったとか、文治元年(1185年)に源頼朝に追われた源義経を迎えるために岡城を築城したとか言われているみたいです。真相はわかりませんが。
緒方三郎惟栄は、私と夫が訪れることを決めている、祖母山の健男霜凝日子神社の穴森神社に縁があるので、お互い調べて知っていました。
平家物語では平家一族が皆壇ノ浦で海に身を投げたことになってるけど、実は直系含めて西国に散らばって生き延びた説あるみたいだし、高知は意外と平家落人の地があります。
母の実家近くの高知の横倉山などは、安徳天皇も生き延びてここで20代まで生きて短い生涯を終えたとか言われてますし。そちらが本当なら、大人の事情で安徳天皇は、母の徳子とも離れ寂しかったでしょうね。。可哀想に。。
しかし、壇ノ浦でご神器と共に入水という史実は、高知に残る伝承とは違いますが、亡くならず生命が繋がっていたとすればそれは良いことのような気もします。
驕れるものは久しからず、といいます。
人は栄華を極めたら驕りやすい。地位権力は、人を眩まします。集団責任を課されるように一族みな闇へ。誰かの一念から始まって、周りまで辛い状況へ、、。
平家一族の中で驕り高ぶっていたのは、全員ではなく、一族の中にはいく末を心配している心優しい人の姿もドラマにはありました。清盛の娘、徳子などは、賢明な優しい美しい女性でした。
琵琶法師が語り継ぎたかったのは、何だったのか。
悪人ばかりではない、むしろ、優しい人も多かった平家一族は、しかし、集団としての責任を負うかのように盛衰末路を辿ることになりました。
琵琶法師は、琵琶の弦を響かせながら誰もが陥りやすい傲慢さや、世の無常、盛者必衰を戒めに、平家側の視点をも語り継ぎ、悲しみを繰り返さないようにしたかったのかもしれませんね。