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Just a Little Song For You

音楽、旅、映画、本、日々の記録

奈良冬めぐり④~葛城

2016-01-28 13:42:12 | 旅/街歩き
二日目。

以前から気になっていたけれど、遠くてなかなか行くことができなかった葛城山麓にある葛城一言主神社へ。
近鉄奈良から3回ほど乗り換え、近鉄御所へ。所要時間は約1時間20分弱。

近鉄御所から一言主神社までは、バスで向かいます。
神社の近くで降ろしてくれる市のコミュニティバスは1日3本。奈良交通だと1時間に1本あるけれど、バス停から30分歩かねばならない。
とりあえず、10時15分発の市バスに乗るべく、時間を合わせて行きました。

近鉄御所駅に観光案内所があり、ここのおじさんにバスの時刻表や地図などをもらい、いざ出発。
「帰りのちょうどいいバスがないので、時間を見て奈良交通の停留所まで歩いて」とのこと。

バスを降りるとこんな風景。







バス停から歩いてやってくる人はほとんどいない(私だけ)
でも、車で参拝に来てる方は結構いらっしゃいました。
それだけ霊験あらたかなのかなと期待。



雄略天皇(さきたま古墳の鉄剣にも名前のあるワカタケル)と葛城一言主大神が出会ったときの経緯が、記紀にあります。
とにかくここでは、一言にまとめてお願いするのがポイント。一言だけなら叶えてくれるらしい。


御神木。かなり弱っている。

お参りして、ご朱印ももらって、ベンチで一休みしながら帰りのバスの時刻表を確認。
バス停までは30分歩きか・・・、あれ!もうすぐ行かなきゃ間に合わないじゃん。
さすがにここで次のバスまでは間が持たないので、すぐに帰路へ。





こんな長閑な景色の中を、ときどき写真を撮りながらてくてく。
入り組んではいないものの初めての道。GPSで確認すると曲がる場所を間違えていたようなので、また少し戻ったり。
最後は時計を見ながら、焦って小走りに。

結構ヤバいかも・・・と思っていると国道沿いにバス停を見つけたので、ほっとしてバスが来るのを待っていました。
が、来ない。数分待っても来ない。
案内所でもらったバスの時刻表はそのバス停のものではなく、ひとつ前の停留所のもの。
なのではっきりした時間はわからなかったのですが、バス停にある時刻表を見る限り、もう行っちゃったみたいでした。
時間差1~2分。道間違えちゃったからなぁ。とほほ。

次のバスまで1時間待つのだったら、歩いたほうが早い。
地図を見ても歩けない距離じゃなさそうなので、再び歩き始めました。
大型がブンブン通る、寂れた田舎の国道。
歩くこと自体は楽しいけれど、履いてきた靴が雪を見越して防水ブーツだったので、長時間歩くのには相応しくなかった。足が疲れました。



奈良冬めぐり②~興福寺

2016-01-26 23:58:00 | 旅/街歩き
興福寺南円堂付近まで戻ると、先ほど御朱印をもらった建物に灯りがついていました。
必死の形相で走ってきた私を見て、中にいた職員の方が窓を開けてくださったので、「すみません!さっきここで・・・」と言うと、「あ、○○さん!」と私の名前を。安心して体じゅうの力が抜けました。

お財布はすぐ脇にある一言観音さまのお堂の中にあったそうで、参拝客の方が見つけてくださったとのこと。
しかし、すでに警察に届けにいってるらしい。
「まだ間に合うかもしれへんから、ちょっと待っとってください」と言って、本坊のほうに電話をかけてくださっている。
警察に取りにいくとなると、また時間が掛かってライヴに間に合わないかもしれないなぁと少し不安になりながらその場で待っていると、しばらくして向こうのほうからお坊さんが自転車を飛ばしてやってきました。

無事、お財布は自分の元に戻りました。
良かったですね~とお坊さんからも職員さんからも言われ、お坊さんは何度も私に合掌して頭を下げてくださる。
いやもう、合掌して頭を垂れなきゃいけないのは私のほうです。
見つけてくださった参拝客の方、職員さん、お坊さん、そして観音様。本当に感謝の気持ちでいっぱい。
どうもありがとうございました。



お月さまもだいぶ高く上ってきた。

一緒にライヴを観る、やはり東京から来ている友人に電話。
待ち合わせ場所を決めました。



近鉄奈良駅まで戻ります。

行基像のそばに腰かけて友人を待っていると、目の前をさまざまな人が通り過ぎます。
以前はここには托鉢の僧しかいなかったけれど、今は似顔絵描きやら、手作りの何かを売る若者やらがいて(昼間にはケーナを吹いてCDを売っている南米の路上ミュージシャンがいた)、ずいぶん雰囲気が変わったなぁなんて思っていると、ステッキを持ちソフト帽を被った品のいい老紳士がニコニコしながら私に近づいてきました。

「オー!ビューティフル・ガール!ユーアーナンバーワン。」とカタカナ英語で話し掛けられ、びっくりしてる私を尻目に握手を求めてくる。そしてしばらく私を誉め殺ししてくれた後、「では、帰ります。お嬢ちゃん、また会いましょう」と風のように去っていかれました。
ううん、なんだったんだろう・・・??
でも、感じのいいおじいちゃんだったし、何か勘違いしてるとしても悪い気はしませんでした(笑)

さて、友人も来たことだし、ライヴに向かいます。




奈良冬めぐり①~地下道

2016-01-26 00:25:46 | 旅/街歩き
昨年の7月以来、約半年ぶりの奈良へ。

ROLLYさんのライヴが奈良であるということで、それを目的に出掛けてきました。
一昨年の能楽堂は亀渕さんと一緒だったけれど、今回は初のソロライヴ。
私が行かなくてどうする!と自分自身に言い訳しながら・・・

前回利用してなかなか良かった、新幹線(と奈良までの運賃)+ホテルがパックになったJTBのツアーを今回も使いました。なので、新幹線の時間はちょっと遅め。東京10時40分発。

切符は奈良までだったけれど、大和西大寺で一旦下車。
というのは―


今の季節にここを歩きたかったのだ!



大好きな佐井好子さんの「冬の地下道」はここがモデルだと、佐井さんがライヴのときに話されてた。
あのなんの変哲もない地下道がこんな素敵な曲になるなんて・・・と感激したのでした。
次は絶対冬に行って、雰囲気を味わってこようと。




曲のイメージとしては夜が良かったのでしょうが、時間的に無理だったのでお昼に。
「今はきれいになったけど、昔は古くて暗かったんですよ。ここを通るのが寒くて。」と佐井さん。
うーん、ここか~。松木恒秀さんのギターが脳内を流れ、ひとしきり堪能した後、再び近鉄に乗って奈良駅へ。

いつものフジタにチェックインし、ライヴまでは予定がないのでしばらくはスマホ片手に明日のバスの時刻などを調べていましたが、日が傾いてくると居ても立ってもいられなくなって、部屋を飛び出しました。

まずは興福寺へ。



南円堂の脇にある三重塔。
目立たないけど、これが興福寺で一番古い建物だそうです。
鎌倉初期の再建。もちろん国宝。



こちらは室町時代に再建された五重塔と東金堂。

それから東大寺へ。





まだライヴまでには少し時間があるから、二月堂まで行って街を見下ろそう。
ああ、月が上ってくる。
三笠の山に~いでし月かも。よし、お月さまの写真撮りまくるぞ。
なんて気持ちよく二月堂参詣道を上っていく途中で、事件勃発。
なんと、財布がない!!!

ライヴハウスのオープン時間を確認するためお財布を出そうとしたのですが、無い。
バッグの中をどれだけごそごそ見ても、どこにもない。
まずい、まずいよ、これは。
お財布の中には、旅行用の現金のほか、ライヴチケット、キャッシュカード、クレジットカード、そして住所氏名生年月日など個人情報がまるまる書かれている免許証や保険証といった身分証明書など、全てが入ってる。ここから暗証番号を割り出されたら・・・
もう頭が真っ白。
こんなこと初めて。旅先でお財布失くすなんて。掏られたのだろうか、落としたのだろうか。
落ち着け、落ち着け、自分。
絶対見つかるはず。

などなど、様々なことがぐるぐる頭をまわりながらとりあえずは興福寺まで走って戻りました。
財布を出したのはお賽銭と、ご朱印をもらったときだけだ。あるとしたら、そこしかない。
しかしもう時間は17時過ぎている。拝観時間は終わっているから、もう誰もいないかもしれない。
職員さんやお坊さんがいなくなる前に戻らなくては!
もう必死のパッチで全速力で走りましたがな。




中華街散歩

2015-10-14 15:36:27 | 旅/街歩き
久しぶりに、横浜中華街に出かけてきました。
連休中ということもあって、賑やか。
生憎小雨が降ったり止んだりでしたが、傘を差さねばならないほどでもなく、ランチとお買い物を楽しんできました。







アジア雑貨屋さんtef tefの看板犬。

ランチは景徳鎮で。





麻婆豆腐が売りだけあって、花椒が効いててとても美味しい。
クセになる辛さ。
他は辛くないメニューにして正解でした。




お茶しに入ったROUROUカフェでは、ティラミスとパンダラテを注文。
濃厚で美味しかった!


 
鳥かごで覆ったトイレの照明も可愛い。


山下公園では、ワールドフェスタなるイベントが開かれていて、美味しそうな匂いでいっぱい。







交通の便がよくなって、うちからも1時間かからずに行けるようになったのに、意外に行く機会の少ない中華街近辺。
観光地だけれどちょっと裏に入るとなんともいえない雑然とした雰囲気があって、特に中国語が飛び交うレストランの厨房で、慌しく働いている料理人なんかを眺めるのがすごく好き。
都心のレストランに入るのとはまた少し違った気分になれるし、ときにはわざわざ足を運んでみるのもいいものです。





夏の小さな旅④

2015-07-25 00:53:22 | 旅/街歩き
本当はこの後山の辺の道方面へ向かい、桧原神社まで足を伸ばすつもりでしたが、雨が止みそうもないので奈良に戻ることにしました。

ならまちを散策がてら、元興寺へ。




本堂の軒下に座り込んで、雨音を聞きながら屋根を見上げる。
ここの本堂は国宝なのに、全く気取ったところがなく、まるで子どもの頃からよく知ってるお寺のよう。
こういうとき、元興寺っていいお寺さんだなぁとつくづく思います。
かつては大伽藍を有した歴史に残る大寺院、しかし1300年経った今は住宅街にひっそりと佇む。
悠久の歴史が自分だけのものになる瞬間。


桔梗が咲き始めている。


元興寺から数分歩くと、十輪院があります。


ここは非常に珍しい石仏龕で有名なお寺です。
実は初めての拝観。
お寺の方に声を掛けてお堂を開けてもらうシステムなので、小心者の私には若干荷が重くて。
でも今回は娘と二人だしせっかくの機会なので、見せていただくことに。

石仏、大好きです。
木製や青銅製の仏像に比べて、素朴でアジア的、大陸的な感じがするところが魅力。
こんなご本尊です。

(十輪院さんのサイトより画像引っ張ってきました)

凄いでしょう?
お厨子も石なんですよ。
中央の地蔵菩薩が平安時代は路傍の仏像だったそう。
それから鎌倉時代に厨子が作られて、釈迦如来や弥勒菩薩、その他さまざまな仏が彫られ・・・
この写真だとわかりにくいけど、実際には彩色もところどころ残っていました。
この石仏龕のためのお堂が追加して作られ、本堂に繋げたのだそう。
人々の思いの強さを思わずにはいられません。
大切な人が永久に幸せでいられるよう、自分自身が救われるよう。
時代や環境は違っても、人間の願うことってきっとそう変わらない。

翌日に地蔵盆の行事があるとのことで、皆さんお忙しそうでしたがとても親切に説明してくださって、有り難かったです。好きなお寺がまたひとつ増えました。



雨脚が強くなってきたので、雨宿り。

フルコトさんの姉妹店、ことのまあかりさんへ寄ってみました。
元老舗喫茶店、アカダマさんだったところ。
アカダマは行ってみたい~と思っているうちクローズになってしまったので、ちょうど良かった。
勾玉クッキーに発掘用スコップ型のスプーン。凝ってる~。
珈琲もホットケーキも自然な優しい味でとっても美味しかったです。

帰る時間もそろそろ近づいてきたので、最後に北円堂に行って締めよう!ってことで興福寺まで行ったのですが、残念、ちょうど閉門したところでした。
これはまた、次回のお楽しみということで。


そぼ降る雨の中、鹿さんたちは伸び伸び草をついばんでいました。また来るね。


今回いただいたご朱印。

東大寺戒壇院。


石上神宮、春日大社。


元興寺、大神神社。


十輪院。


アカダマさんのマッチ。可愛い!