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Just a Little Song For You

音楽、旅、映画、本、日々の記録

香港滞在記 其の参

2016-08-31 22:34:00 | 旅/街歩き
最後の夜は、皆元気いっぱいの打ち上げパーティの後、ビクトリアピークへ夜景を観に。





この日はちょっと靄がかかっていて残念だったのですが、それでもじゅうぶん綺麗な夜景を見ることができました。


最終日。
この旅で初めての、モーニングコールの掛かってこない朝。
なのに思いの外早く目覚めてしまったので、思い切ってホテルでの朝食ではなく、街へ出て朝ご飯を食べようと思いつきました。香港映画のように、茶餐廳でモーニングしたい!


朝のホテル周辺は人が少ない。
そういえば、曜日の感覚がまったくなかったけど、今日は日曜日か。



ネットで調べて気になったお店は、MTRで3駅ほどの旺角(モンコック)にある。下町です。




野菜の市が立ってる。






八百屋の屋台の裏側にある、中國冰室。






庶民の社交場といった雰囲気。



タイルが貼られた柱、可口可樂の文字、天井の扇風機・・・
おじさんたちの威勢のいい広東語に囲まれて、まるで映画の中にいる気分。


モーニングセットのA。
メニューを見てもよくわからないので適当に指差して頼みました。
トースト、目玉焼き、ハムとマカロニの入ったスープ&コーヒー。〆て30香港ドル。
味はまあ、見た目通りかな。

でも、ひとり異国でぼーっとテレビを眺めながら、のんびり朝ご飯を食べられるなんて。
有り難さをしみじみ噛みしめながらの早餐だったので、味なんてどうでもよかった。
(後で調べてみたらこのお店、私の好きな映画「PTU」でも使われていたことが判明。)


バイトしようかな~(嘘)


お店を出て、すぐMTRに乗って帰ってしまうのはもったいなかったので、ぶらぶら歩いて帰ることにしました。








提灯やお線香を売る店が多い。



お肉屋さん。中で解体してて、余すところなく売っている感じ。



香港の雀荘?



へんなメンツ。



ここも入ってみたかったレトロカフェ、美都餐室。



子どもの頃からの仲良しって気がする。









ここだけタイムスリップした感じの一角。





天后廟。
香港式のお参りの仕方がわからなかったので、跪いて、後は日式にお祈りしました。
椅子に座って休んでいるとき、天井から霧雨のような白雪のようなとっても細かいものがキラキラと降ってくるのが見えたんだけど、お線香の煙だよね・・・?





九龍公園まで戻ってきました。
かなり歩きましたが、楽しかったのであっという間。

公園では二胡の音源に合せて、太極拳をしているグループを見ました。
きっと香港など中華圏の人たちにとっての二胡って、こういう伝統的な音を出す楽器なんだろうなぁと思うと、あらためて今回私たちの演奏が驚きを持って迎え入れられたことが理解できます。

ホテルに戻ると、エレベーターでガイドさんと一緒になりました。
「買い物しましたか?」と聞かれたので、「モンコックの茶餐廳で朝ご飯食べて、それからここまで歩いてきて疲れた」と広東語で伝えたら、発音がいいと誉めてもらえました(喜)
数日居て、完全に忘れていた単語を少しずつ思い出してきてなんだか嬉しい。でも、聞く方は全くもってさっぱり。
これを機に、また勉強し直すのもいいかもしれないなぁ。

コンクールでの感動、レスリーとの再会、新しい素敵なお友達が出来たこと、16年ぶりに香港に来れたこと・・・・・・
一言では言い表せられない、本当に素晴らしい経験をすることが出来ました。全てに感謝の気持ちでいっぱいです。



このトート、今回めっちゃ役に立ちました!




香港滞在記 其の弐

2016-08-30 21:55:00 | 旅/街歩き
四日目は音楽から解放(?)され、フリータイム。
オプショナルツアーに参加したり、友人同士で観光をしたりと各々が自由に楽しめる日です。

私はこの日、どうしてもしておきたいことがありました。
それは、私の香港好きのきっかけとなったレスリー・チャンのお墓を訪ねること。

1998年のクリスマスに初めて香港に行き、その夜に彼のカフェでレスリーに会いサインをもらったり、「欲望の翼」や「覇王別姫」のロケ地を探しに行ったり、ホンハム体育館でのコンサートを観るために生まれて初めての海外一人旅をしたり、ドキドキするような思い出をたくさんくれたレスリー。

なのに、香港映画に少し飽きてきて、レスリーのこともあまり思い出さなくなった頃、彼の訃報を聞きました。
忘れてた自分が責められてるような気がして、レスリーのことは半ば封印、それ以来香港に行きたいという気持ちも消え失せていた十数年。そこにきて今回の香港行きの話。

本当のことを言うと、二胡の力量もまだまだで迷惑をかけてしまいそうだし、香港を楽しめないのではないかという気持ちが先に立ち、コンクール参加には二の足を踏んでいたのだけれど、絶対行った方がいいよ~と言ってくれる人がいて、熟慮の結果、行くことに決めたのでした。



香港在住の友人から沙田の寶福山というお寺にお墓があるらしいということを聞き、香港人のガイドさんやホテルのフロントの人に行き方を教えてもらって、MTRに乗って出かけました。同じクラスの友人が同行してくれてとても心強い。感謝です。

駅はショッピングモールに直結していて、結構な人出。
沙田は日本で言うと、大宮辺りに相当するそうです(笑)



無印良品があったりして、どこの国も同じような雰囲気。便利だけど、なんだかつまらない。
お花屋さんを探して、白いブーケを作ってもらいました。
可愛いお姉さんが、センスよくまとめてくれた。「ほうれんが~」(綺麗だ~)と言ったら、嬉しそうにニッコリ!

モール1階にあるタクシー乗り場に行き、フロントでプリントアウトしてもらったグーグルマップを見せるも、ドライバーのおっちゃんはなんだかひどく不愛想でつっけんどん。
香港のタクシーは怖いなぁと思いつつ乗ると、案外早く目的地に着きました。
お墓は山の上と聞いていたし、タクシーは途中までしか行かないとホテルの人も行っていたのですが、ちゃんと目の前に止まってくれました。寂しいところかと想像していたら、普通に街中。






この緑の服着たおじさんは優しかった!
日本からお花持ってくる女性はきっと多いのでしょうね。
私たちの姿を見るなり、親切に場所を教えてくれました。



寶福山寶禪堂695號というところにレスリーのお墓があります。





祈っているあいだは、やっぱり心が震えて、涙が出てしまいそうでした。
長い間来れなくて、ごめんなさい。



まるでケーブルカ―みたいな下りのエレベーター。
確かに、山と言えば山なんですよね。かなり急な。



駅への帰り道。
広場のような場所に数軒のお店があり、お供え用のお花を売っていました。
そしてそこを通りすぎると、すぐ駅の改札。

なんだ!
お寺は駅のすぐ近くだったんじゃない!
ショッピングモールではないほうの改札を出れば、すぐ目と鼻の先だったのでした。
道理で、タクシーのおっちゃん機嫌が悪いわけだよ。
帰りはタクシーつかまるかなぁなんて不安に思ってたのが可笑しい。
でもこういうことって、行ってみなければわからないのですよね。

それからMTRで中環へ出て、香港在住の友人と待ち合わせしたマンダリン・オリエンタル・ホテルへ。



ここが、最期の場所だそうです。
2003年の当日、ここに来たという友人にそのときの話を聞き、胸が苦しくなる思いでした。




イギリス聖公会のセント・ジョンズ教会。
中のステンドグラスが香港らしくて面白かった。


飲茶したい!のリクエストに応えて、友人が連れて行ってくれた名都酒楼。


香港四日目にしてやっと飲茶できるわ~。








ビジネスランチなどでよく利用されるタイプのお店だそう。
ボリュームがあってとても美味しかった。
このときお腹いっぱいになって、夜の打ち上げでの潮州料理、あまり食べられませんでした。


で、食べてるそばからどんどん片づけていくという香港らしさ。


これも香港らしい奶茶(ミルクティー)。ほっとする味です。

普段はめったに会うことはないけれど、こうやって旅行に来たときに会える友達がいるっていうのはいいなぁと、あらためて思いました。
元々はネット上で出会って、本当に何年かに一度くらいの割合で、香港で会ったり、赤羽で会ったり(笑)、細く長くお友達でいる方。
お墓のことを教えてもらわなかったらお墓参りも出来なかったし、忙しいところ出てきてもらって、本当に有り難かった。人は皆、人に助けられて生きているんだってことを、最近いつも思います。







御朱印と火の鳥ふきん

2016-01-31 22:06:38 | 旅/街歩き
今回いただいた御朱印。


興福寺


鴨都波神社、葛城一言主神社


般若寺

買ったもの諸々。





それからこれは、滞在時にはまだ発売されていなかったもの。

火の鳥ふきん。手塚プロと中川政七商店のコラボ。
1月26日から3月6日まで、平城宮跡にある平城京歴史館で行われている「奈良と火の鳥」展に合わせて販売されています。
近鉄電車の中でこのイベントのちらしを見て、ものすごく行きたかったのですが、日程が合わず残念。「火の鳥・鳳凰編」の原画などが展示されてるそう。見たかったなぁ、我王や茜丸。
なんとかグッズだけでも・・・と友人に頼んで買ってきてもらいました。三条通りの中川商店で買えます。
(余談ですが、年末の紅白の水森かおりの「大和路の恋」、我が家では超ウケました。)

今回は落としたり失くしたりと普段はそうやらかさないようなアクシデント続きで、blogに書いたほかにもいろいろあったのですが、すべてが首尾よく収まり、却って嬉しいことばかりになりました。
それもこれも、周囲の方たちに助けていただいたおかげ。お財布を拾ってくださった方始め、出会った全ての人にお礼を言いたいです。ありがとうございました。
旅行に行く前夜には、娘がおこづかいにと一万円くれたことも嬉しかったな。
常に温かく見守られてるような、そんな感覚がまっすぐに伝わってくる忘れられない旅でした。









奈良冬めぐり⑥~般若寺

2016-01-30 23:31:00 | 旅/街歩き
最終日。

前日かなり歩いたせいか、ふくらはぎ周辺の筋肉痛が結構きてる。
なので遠出や歩き回らねばならない場所は避け、近場でなおかつバスで行ける般若寺に行ってみることにしました。

近鉄奈良駅からバスに乗り、十数分。

バス停「般若寺」から2~3分歩くと、庶民的な住宅地の中に突如、風格のある楼門が見えてきました。


土塀は剥げ落ち、そこだけ古の時代にタイムスリップしたみたいで、周りの住宅とのギャップが面白い。
鎌倉時代から、ずっとこうやってこの地に立っていたんだなぁ。
戦乱の世、泰平の世、明治~昭和、そして平成とどんどん周囲は変わっていっても、この門はずっとこのままここにあって、いろんなものを見続けてきたんだと思うと、今更ながら胸がきゅんとせずにはいられない。
今回の旅行中、ここが一番クラクラきました。









境内では、3~4歳くらいの可愛い男の子とそのおばあちゃんらしき方が、バケツや水たまりなどに夜の間に張った氷を割って遊んでいました。男の子の着ているものが妙にレトロで、今度は昭和40年代に戻ったような感じ。(ご住職の奥様とお孫さんでしょうか)
風が強くとても寒い日でしたが、心はほっこり。ちなみに、本堂の室温は2℃でした。


正岡子規も詠んだ鐘楼の下に、何故かこれ。
奈良の古寺では初めて見ました。連れがいたら、絶対顔出して写真撮ってたな。(笑)

午後はあちこちでお土産を買い回り、いつもより早めの3時過ぎには奈良にさよならして京都に向かいました。

そして京都16時45分発の新幹線に乗る予定が・・・・・・
西日本大雪のため、ダイヤ大乱れ。
待合室で待っていると、後発の列車がどんどん出発していくので焦る。
ちゃんと来るのかしら。
モニター画面をガン見し続けること約1時間。
のぞみ176号の文字が一番下に現れたので、即座にホームまですっ飛んで行きました。
ほとんど待つ間もなく、すぐに新幹線が入ってくる。停車時間もごくわずか。
あれ、結構危ないですね。電光掲示板を見るのが遅れてたら、間に合わなくなった可能性大。
ダイヤが乱れているときは気を付けなくては。

座席に乗り込み、遅い新幹線にしてたら、いったい何時に帰れるかわからなかったなぁ
ラッキーだったなぁとほっとしながら外を見ると



窓の向こうにはまん丸の大きなお月さま。
なんだか乗るのを待っててくれたみたいなタイミングで、ちょうど目線の高さに上っていた。
それから数十分、列車に伴走するかのようにずっと東の空に輝いていました。優しい光でした。




奈良冬めぐり⑤~山焼き

2016-01-29 13:56:08 | 旅/街歩き
お昼時。バス停からだいぶ歩いてきました。
お腹空いたなぁ。バッグの中の朝の残りのおにぎり、食べたいなぁと思っていると、こんもりといい感じの古墳を発見。




孝昭天皇陵。
どんな人かと調べてみると、五代天皇。いわゆる欠史八代、実在しなかったのではないかと考えられている天皇です。
なので、実際にはどなたが埋葬されているのはわからないけれど、隣接して孝昭宮というお宮さんがあったので、ここのベンチに座ってランチタイム。(お昼食べさせていただきます~と一声掛けました)




御所駅ももうすぐ。
さらに歩いていくと、鴨都波神社が。



こちらもなかなか立派な神社。
名前の通り、古代このあたりを根城にしていた豪族、鴨氏の氏社です。
キョロキョロしていたら、歩いていたセーター姿のおじさん(神主さん?)が「ご朱印ですか」と声を掛けてくださったのでお願いしました。社務所のようなところへ入ったら、壁一面にお祭りの絵。大きなお祭りが行われるんですね。



ここでも見どころの書かれた地図をいただいて、いろいろ説明してくださったのですが、やはり「ちょっとね~、バスが少ないんでね~、歩くのも時間かかるし・・・」という感じでモニョモニョしてらっしゃいました(笑)


哀愁ただようJR御所駅の周辺。

この日は夜、若草山で山焼きの行われる予定。
お天気を心配しつつ、奈良まで戻ります。

山焼きを見るため、友人宅へ。
お仲間が大勢集まるということだったので、便乗して私もお邪魔することにしました。



大仏殿、二月堂、若草山が一望できる、山焼きを見るには最高のロケーション。




盛大な花火の後、点火。燃えてます!
が・・・
雨が降り始めて、これ以上は燃えなかった模様。
(翌日のネットニュースを見たら、8割燃え残ったということで、また燃やし直すそう)
例年だと火の勢いがすごくてここから見てても怖いくらいだということなので、それはまた次回のお楽しみということにします。

それはそれとして、料理上手の友人の御馳走と、来てらっしゃった方々の圧倒的に面白いおしゃべりで、とっても楽しい夜を過ごすことができました。
 
おでんと天ぷら。
「紅ショウガの天ぷら、東京にはないやろ?」と勧められた紅ショウガ、揚げ物なのにさっぱりしてて、すごく美味しかった!

いらしてたメンバーが、画家、演奏家、陶芸家、刑事、尼さん、そして波乱万丈の人生を送っている女性と、皆さんびっくりするような経歴の持ち主。
特に、本業フルートの先生のリコーダーの演奏(CMソングからチャールダーシュまで)と、それに突っ込むホステス修行をしてた方との漫才のようなやりとりは、お金を払わなきゃいけないんじゃないかと思うほどの面白さで、関西の酒席の笑いのレベルの高さに恐れ入ったのでした。

奈良が好きで毎年来ているというととても喜んで、また来年もここに来てな~と何度も言ってくれたのが私自身もとてもうれしく、こちらこそありがとうの気持ちでいっぱい。何度も奈良に来ているけど、ここで嫌な思いをしたとか、悪い人に会ったとか、そういうことは一度もない。いつも優しくしてもらって、いい思いばかりさせてもらってます。