定年夫婦のイタリア・スイス旅日記

あこがれのローマ,ルネッサンス発祥の地フィレンツェ,そしてツェルマットへ

新幹線の中で

2012-06-09 03:01:16 | 日記
2012.6.8(金)

 今回の旅のことを考えると,外国語のできない夫と地図の読めない妻,アバウトな夫と緻密な妻,そのような対照的な夫婦であったが,二人の力を合わせなくてはできない旅であった。
 旅の計画の概略と現地ツアーの手配は夫,航空券と列車とホテルの手配は旅慣れた娘,そして妻は,ガイドブックを調べ上げて毎日の日程を手帳に整理し,事細かくメモを作り上げた。旅先では,時には夫のでたらめな英語や身振り手振りも役立ったが,妻が事細かく調べ上げたメモ帳が大活躍をした。しかし,所々では,どたばた劇やパニックに陥り,二人で一丁前というよりは二人で半人前の旅であった。また,時には言い合いになったときもあったが,どうにか喧嘩はせずに旅を終えることができた。
 今回の旅行では,夫婦互いの違いや良さを改めて感じ合い,道に迷ったり,現地の人の優しさを感じたり,気に入った環境の中にいつまでも止まったりするような貴重な体験をすることができた。このようなことは,ツアーの旅行では味わうことの出来ないものであった。苦労があれば,それ以上の楽しみがある。やはり,ワクワクドキドキするような冒険とそれを乗り越えたときの感動体験は,いくら年を取っても必要なことなのだ。それは,旅だけでなくこれからの夫婦の生活の中でも言えることなのであろうと,改めて見直したように思う。
 帰宅時の新幹線の中で書いている。

帰国

2012-06-09 02:56:50 | 日記
2012.6.7(木)

 ドバイからの飛行機の中で,2回食事が出る。2回ともご飯もので,久しぶりに米の飯を食べておいしかった。更に,少しではあるがそばも付いてきて,日本に帰国する帰国する人たちのことを考えているメニューだなと感心した。
 機中では,暗くして眠るようにしたが,なかなか熟睡はできない。成田に近づくと,懐かしい田園風景が見えてくる。イタリアやスイスでは,山と丘と畑であり,田んぼのある景色をしばらく見ていなかった。水が満々と張られた田,太陽の光にきらきらと輝いている田,日本人の心の故郷を表しているのだなと思う。
 日本時間の5時30分,ほぼ定刻通りに着陸。各種の手続きをし,スーツケースを宅急便で送るように手続きし,成田エクスプレスで東京に向かう。有楽町で娘と合流し,親子三人で食事を取りながら,ブログでは書ききれなかった旅の思い出話に花が咲いた。天ぷら,焼き魚,刺身,長芋の鉄板焼き等を食べ,久しぶりに飲む日本酒は胃袋だけでなく,心の奥底まで染み込んで行った。ローマ,フィレンツェ,ヴェネツィア,ミラノ,そしてツェルマットと,世界に名高いいろんな名所旧跡を訪ね,その土地のおいしいものを食べてきたが,やはり,日本の食べ物はしっくりし,日本の風景の原点である里山を見ることや日本人のいる所は,落ち着く。やはり旅することは,自分の居場所を再確認することにつながるようだ。
 娘のアパートの畳の上で,しばらくぶりにゆったりとした気持ちの中で,二人爆睡した。