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『楽しい茶の湯 タノシイチャノユ』 ※会期終了
12月17日(日)まで開催していた展覧会。
その最終日に駆け込みで行ってきた。
(最終日だというのに、館内結構な賑わいで。逸翁美術館が池田市内もしくは大阪府、近畿全域に存在が浸透している表れかなぁと思った)
この秋の(特定の)美術館相互割引キャンペーンがあるということで
10月に訪れた中之島香雪美術館の半券を持参、200円引きの500円で鑑賞。
訪れてよかった。
第一章「珍奇な姿が楽しい」では瀬戸塁座茶入『紅葉』をはじめてとする“ちょっと変わった形”の道具を鑑賞。
不昧公作の竹筒花入なんてS字カーブ。
光悦好の竹垣文釜。感想メモに「おもしろい」としか書いてない。
清水六兵衛(六和)作の雪達磨手焙も。実際に茶席にあったら、おもわず笑ってしまいそう。
第二章「見立ての趣向が楽しい」では改めて小林一三さんのセンスに感服。
フランスのワインクーラーを水指に見立てるくらいはもう当たり前。
もとは何だったろうを思うくらいのアメリカ製の瑠璃色光沢の容器は「尻張茶入」と言われれば、もうそれにしか見えない。
アルミ素材で自在に整形する技術がまだ珍しかった頃に作られたアルミ製水指「日の出」
ビーズ繋のナプキンリング蓋置。
一三氏お見立てのナプキンリング蓋置は以前も観た記憶があるけど、ビーズ製は初めてかも。
(以前は南鐐みたいな金属製だったので納得できたけど、ビーズで釜蓋の熱に耐えられるの?)
インドネシアで見つけたらしい(←時代背景が見えそう)水汲み籠花入。
バナナの葉っぱのような幅広の葉を複数重ねて作った買い物バックのような籠。
たぶん、水は漏らないから「水汲み籠」なのだろう。
巨大な籠に竹の落としを入れて茶花を生ければ、それはもう素敵な茶室になるでしょう~
と、想像力を掻き立てられる。
第三章「賑やかがたのしい」
茶道具ではなくて、昭和11年の北野大茶会之図が面白かった。
芦葉会メンバーによる逸翁宛の寄せ書きもよかった。
道具では不昧好の鮟鱇茶器写(4代・小島漆壺斎)や御本金海茶碗。
酒井抱一の椿黒楽茶碗図扇子。大きくてきれいだった。
楽惺入(せいにゅう)作の色替割山椒向付に感動。
楽美術館で慶入作の割山椒向付は観たことある。
黒釉だったか緑釉だったか忘れたけど、とにかく渋い造りだった。
形は同じで、カラフルな明るい割山椒向付。惺入さんらしいなぁ。
以前の逸翁美術館(現・小林一三記念館)の呈茶席で惺入さんの茶碗を拝見したことを思い出す。
たぶん、パトロン的に惺入さんというか楽家を支援し、交流もあったんだろうなぁ。
だから、こういう逸翁テイストなカラフル割山椒向付がココにあるのねぇ。
なんて思った。
時間ないので、かなり端折った感想記。
逸翁美術館はラインからちょっと外れた場所にあるので、なかなか訪れることができないけど、
訪れる時は「ハズレなし!」と期待して、それが裏切られたことがない。
来年も訪問できるといいな。
さて、今年の茶道もこの逸翁美術館が納めとなった。
稽古が11回、茶道具鑑賞が16回。
コロナ明けたのに、相変わらず低迷しているのは、私自身が「そういう気分になれない」から。
先のことはわからないけれど、とりあえず細々とお付き合いしていこうと考えている。
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