★大阪市立東洋陶磁美術館 サイト
特別展『天目―中国黒釉の美』 ※11月8日(日)まで
3年ぶりに訪れた。
ちょうど5年前に見た唐物展~この時は木の葉天目がメイン展示だったけど~を思い出す。
いわゆる「安宅コレクション」の中でもピカ一が国宝の油滴天目(建窯)。そして、木の葉天目(吉州窯)。
いずれも南宋時代。12~13世紀の逸品。油滴は金覆輪が正当な美しさで、曜変天目のあやしさとは違う魅力がある。
いずれも、ココや他の美術館や博物館に出張した機会に何度も拝見した。
やはり、ピカ一。
しかし、今回はこれら以外にも天目茶碗がずらり。
吉州窯の玳玻(たいひ)天目は南宋のもの。
磁州窯系の大ぶりの白覆輪天目、定窯の白覆輪天目。こちらはいずれも金時代(12~13世紀)
同じ時代とはいえ、異なる国家の手になると、形や大きさも違ってくる。
禾目天目は油滴と同じく定窯。南宋時代のもの。
詳しくないけど、印象としては官窯なんだろうなぁ。
天目の特集は展示室1つだけ。
あとは高麗青磁などが延々と続く。東洋陶磁のメインコレクションなんだけど、あんまし興味ないから流し見~
どんどん、奥へ進む。内心、「これで1,400円はちと無駄遣いだったカナ」。
しかし、奥に進むに至って、「やはり来てよかった」。
ポスター。
現代作家による、曜変天目の作品。
稲葉天目など日本国内に残る3つの国宝に迫るようなものもあれば、新たな現代の曜変も。
興味深かった。
板谷波山の曜変は渋い、口周りが唐物とは違って日本的?
清水卯一のはクジャクの羽根の模様を小さくしたのみたいで独創的。
テレビで曜変にかける作陶が紹介されいていた長江惣吉さんは意外にも禾目が虹色に光るような。(曜々変)
ちなみに、最初の唐物の天目茶碗も含め、館内は写真撮影OK。
気に入った茶碗の写真をパチリパチリと撮り、でも個人蔵や美術館、作家さんへの配慮にて
写真は自分自身の記録用にとどめておくことにする。
展覧会のポスターが素敵だったんので、帰りに受付で「チラシをいただけますか」とリクエストすると
「間に合いませんでした」
要するに会期が変更になったので、チラシを印刷し直す余裕はなかったそうな。
展示リストは日程変更されたものが印字されていた。
ちなみに11月までと会期が長いので、余裕があれば再訪するかも。
(でも、1,400円はちと懐に響く)
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