Akatsuki庵

後活(アトカツ)中!

布はすごい

2011年02月26日 00時22分36秒 | 書籍
今週は忙しくて、本も1冊を読むのがやっと

『布のちから 江戸から現在へ』
田中優子  
朝日新聞出版 2010年刊


先々週くらいの新聞記事でみかけて興味を持って図書館で予約した。

インドやネパール、ラオスなどのアジアの布、遺骨を包んだという南米の布。
そして、日本の布。そして着物。更紗や縞、こぎん、唐桟、芭蕉布、久米島絣。
刺青、春画、帯。着付けや襞(ひだ)、頭陀袋(ずだぶくろ)、仕服。

知っている布も出てくれば、初めて目にするコトバもある。
難しいけれど、なんとなく面白い。
不思議な内容だった。

どこの国にもそれぞれに布の文化と技術があるんだなぁと改めて思えた。

茶道との関わるようになって、成りi>行きで和服を着るようになった。
着付けは某きもの学園へ7ヶ月間通ってマスターした。

でも、そもそも着物を見につけるという行為は本来、それぞれの家における伝承であり、
「着付け教室の存在そのものが、着物文化の絶滅寸前であることを象徴しているように思える」
との著者の感想にはドキッ
「着付けをすることは身体との対話である」にもギクッ
「プラスチックのゴムの使用も料理教室でインスタント料理の作り方を教えてもらうような~」

丈夫さが評価されて日本に輸入されて船の帆に使われたインド木綿。

本来、物を“入れる”袋なのに、日本にはキチンを計測して物に“着せる”袋がある。
それは茶入や茶碗を着せる仕服。
(もしかして、仕服のような存在は日本独自の存在なのかな?なんて思った)

反省させられたり、←でも、今さら手結びで着るのはムリ
改めて裂地や布地の貴重さと素晴らしさを再認識したりしながら読んだ。
(確かに、灰形&茶事の先生も器具やゴムを使う着付けを憂いていらっしゃったなぁ。
いずれ、“伝承”の着付けを習うことになることのかもしれない

まぁ、それはそれとして、茶道をやっていると衣文化の伝統に触れる機会もあって有意義だなと思う。

そして、茶道を習うことによって、食文化にも住文化(=つまり日本建築)にも触れられる。
そんなことを思いながら、週末の忙しさからついつい夕食を手軽に済ませてしまった

スープストックトーキョーのスープは美味しいし、素材にもこだわって作ってるからいいんだけど、
スプーンで御飯を食べてることに後ろめたさを少し感じてしますワタシ。
(なまじ、和風素材の西京味噌とツミレスープだったこともあるんだけど
これも日本の食文化を守ってない行為になるのだろうか

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2 コメント

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着付けは (ポピーシード)
2011-02-26 23:45:17
今晩は。私も着付けを習いに行きました。中学校の時、何故か必修クラブがダンス部でした。(希望するところへ入れなかったから)なぜか着付けが出来て浴衣でちょうちょ結びで文化祭の発表会で踊りました。家庭力でしょうか?たぶん親から習って出来るようになったと思います。着付けを習いに行くきっかけは、地区大会の手伝いです。美容院で二重太鼓に結んでもらったけど「手」を間違えられました。友達のお母さんも手伝いに来られていて、間違いに気付いて直してもらいました。その時、お金を出したのにとカチンときて、着付けを習いに行きました。習いに通ったところは、器具を使わず「仮ひも」を使って帯を結ぶ方法です。二重太鼓まで習って辞めました。それ以上習っても着付けで食べて行く訳ではないから。とにかく、着て慣れデスよ。あと、情報交換です。乱れない着方をされている方は、コツを知っていらっしゃるから聞いてみては!「雨にも負けず粗茶一服」面白かったです。
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手結び (Akatsuki)
2011-03-01 13:24:40
ポピーシードさん
ちゃんと手結びをマスターされて、えらいですねぇ。
ワタシ、実はお茶を習い始めた頃に半ば強引に習わされたことがあるんですよ
呉服屋さんから自宅に派遣されてくる講師さんで手結びで教えていただいたんですけど
親が出してることもあったし、イヤイヤだったので、半年間の講習の後、一回か二回着た後、放置していたら「あっ」という間に忘れちゃいました。
(やっぱり、身銭を切らないとダメですねぇ
着付け学院でも手結びは習ったし、テキストも持っているのですが、便利な器具で済ませてます。
「インスタント食品でも生きていけるさぁ」と開き直りつつ、そのうちに余裕ができたら手結びにも挑戦してみようかしらん
「雨にも負けず粗茶一服」をお読みになられたのですね
続編になると、いよいよ本質に迫ってきて面白くなりますよ。
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