Akatsuki庵

後活(アトカツ)中!

“おまけ”(?)でMOAの茶道具

2011年09月08日 00時00分45秒 | 美術館・博物館etc.
★MOA美術館 サイト
 「茶の湯の道具展」 ※10月12日(水)まで

1週間前は日本海を見ていたのに、今週は太平洋を眺めてる。
なんか妙な気分だ。

この夏、青春18きっぷを購入して、京都へ向かう往路に使い、信越の旅に使った。
1回は台風のため予定変更。無駄にするよりはと思い、単純な都内移動に使った。
そして、最後に残った1回分。
11,500円を5で割れば、1回分は2,300円
熱海まで往復すれば充分にモトはとれる。

まぁ、遠出でモトは取れているから、いわば“おまけ”みたいなもん
ちょうどね、MOA美術館で開催中の三代徳田八十吉展の招待券もらってたし
電車賃タダでも、MOAは1,600円だからねぇ
と思っていたけど、それもタダ

唯一かかったのは、熱海駅から美術館までのバス代(片道160円)
駅から見えてるけど、どんでもなく急坂だから ここはケチれない経費

徳田八十吉展はこの1月に横浜そごうで鑑賞済み。→こちら
お目当てはもちろん茶道具展

まずは黄金の茶室
他の見学者が写真撮影しているのに、係員さんは何も言わないので、「OKなんだぁ

黄金茶室はココでも、他でも何回か見たことある。
最初は「落ち着かないなぁ」と思っていたけど、見慣れてくると違和感なくなってくるから不思議。
三畳上座床の小間。
床の掛け物は豊臣秀頼筆の「豊国大明神」だって

ふーん。と思いつつ、展示室1へ。
まずは長次郎の黒楽茶碗「あめや」。
よりも「玳皮盞天目(たいひさんてんもく)」に注目。
井戸茶碗「ときわ」の呉器茶碗「木賊(とくさ)」、瀬戸黒茶碗「ワラヤ」。
信楽の「初時雨」は信楽にしては飴色の渋い感じ。
道入の「五湖」に唐津に奥高麗、歪みの祥瑞「有明」と種類豊富で時代が少しずつ下るところが面白い。

光悦の作と伝わる膳所茶碗はクリーム色に飴色の釉薬が斑(まだら)に掛かっている。
光悦っぽくない珍しさ。

茶入は和物も唐物も方風。
中興名物のの高取茶入「横獄」。
瀬戸の奈屋肩衝は今井宗薫からの伝来らしい。
金森宗和好の肩衝、瀬戸肩衝「世小山」、仁清の肩衝は浜千鳥なんとか… 釉薬のかかり方がいい。
備前の肩衝は細長い。

唐物は驢蹄茶入。菱形の朱漆の具利の盆もいい。
他にも大名物の唐物肩衝。箆目? 大きかった。

道具の合間の掛け物もスゴイ。
清拙正澄の書に、正親町天皇の宸翰(しんかん)。
大徳寺を開いた宗峰妙超の墨跡。
牧谿(もっけい)の鳥の絵もあった。
本能寺にあったらしい。五島美術館と出光美術館のと三幅セットでもあるらしい。
検定の勉強のおかげで、人名を見たら「あ、あのヒト」ってわかるからそれも面白くなってきた。

そして、今回、印象的だったのは利休さんの消息。「熱海入湯の文」。
秀吉の小田原攻めの際、古田織部を伴って熱海の温泉に浸かりに行ったことがしたためられている。
『へうげもの』の第7巻の終わりの方に、その場面があったっけ。。。と思い出した。
同じく古田織部に宛てた「武蔵鐙の文」(トーハク蔵)にも劣らない興味深い消息。

松平不昧公の風炉釜画賛もカワイイ。

水指は南蛮砂張に備前の火襷、伊賀の重餅、美濃伊賀。
祥瑞の蜜柑に阿蘭陀。桃山時代の作という秋草の手桶水指。
志戸呂の水指、珍しい?

棗は4つ。
鳴子に波車。桐菊、地主。

花入は青磁に伊賀に備前、石州の竹二重切花入。

茶釜は3つ。。
天明の万代屋釜、天明の責紐釜、芦屋の姥口。いずれも口が小さい。
柄杓を入れるのも苦労しそう?
もしかして、夏場は湯気で熱く感じないように小さくしていたのかしら?

展示室は仁清の藤花文茶壺に色絵金銀菱文の重茶碗。
ほかに乾山の器も。

奥に酒井家伝来の羽室文琳も貫禄あった。藤重作の四方盆もよかった。
灰被天目(秋葉天目)と朱の具利の台との取り合わせもよかった。

ここまで書いてきて、展示リストが公開されているのに気がついた。→展示リスト
印刷して再度見直そう。
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★過去のMOA美術館訪問記
2009年3月『所蔵名品展-国宝 紅白梅屏風』 →こちら
2009年12月『茶の湯を愉しむ』→こちら

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