Akatsuki庵

後活(アトカツ)中!

千家十職

2009年03月21日 00時01分00秒 | 美術館・博物館etc.
特別展「千家十職×みんぱく 茶の湯のものづくりと世界のわざ」
  国立民族学博物館(大阪) ※6月2日(火)まで

昨年、千家十職の作品が一堂に出た展覧会を観る機会があった。※こちら
 ただし、当代のみ。未だ当代が襲名していない駒澤家の作品はなかった。
 なので、今回は10家すべての魅力は全開。

 構成は2部に分かれていて、前半は十職の紹介。
 入館して、まず目を引くのは表千家の茶室の水屋の再現。
 棚に配置されていつ道具に「茶の湯と道具の関係」が視覚的に印象づけられた。
 続いて裏千家の今日庵の再現。
 何分、閉ざされた空間なので、茶の湯の空気を感じるだけなんだけど、
 まったく茶の湯を知らない人でも、親しめる空気。

 そして、十職の作品の紹介。
 それぞれ、歴代の紹介がパネルで紹介され、それに展示物が続く。
 ただ、展示数は4期に分けているので、1回で観られる点数は多くない。
(なので、ちょっと物足りない印象も残った)

 楽家と大西家は美術館持っているから、そこで観たものが多かったけど、
 奥村家なんて御当代の顔すら知らなかったから、「へぇ~」と思ったし、
 表装の仕立てをじっくり観ることができて、興味深かった。
 あと、駒澤家の道具もよかったし、土田家のカリロクがいくつも観られた。

 十職の当代は“親世代”から“自分と同世代”へと世代代わりが進行中?
 まだ、“親世代”のベテラン組と“同世代”の修業組がが半々くらい?
 楽さんのところだけは“間”の世代だなぁ、、、とか思っていた。
 自分と同世代で伝統を受け継いで頑張っているなんて、すごいなぁ。

 後半はそれぞれの当代が世界中の道具から“好み”をチョイスしたもの。
 あぁ、ここは民族学の博物館だもんなぁ。
 アジア系の道具が多かったなぁ。
 その中に混じって、いきなり十職の作品が展示されていたり。
(探すのタイヘン)

 民族学と日本伝統の工芸技がジョイント~。
 「ちょっと苦しいかな?」という印象もあるけど、面白い取り組み。

 展示目録に代わるものとして、この展覧会の本が出版された。
茶の湯のものづくりと世界のわざ』 ¥2,400(税別)
 展覧会へ足を運ぶことができない方はこちらを読むと雰囲気がわかると思う。

 あと、関連施設を割引料金で回る試みも面白い。こちら

 それから、チケットは民芸館、日本庭園と一緒になった3館共通券(¥800)はオススメ。
 5月にもう一度、関西へ行く予定。
 第3期を観に行こうかどうしようか、迷っている。
(万博記念公園へのアクセスがちょっと不便だったので)
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