観光。
手作りのスタイをもらって気づいたんだけど、こういうのって私がすべきだよね。
妊娠中に靴下編んだり下着作ったりよだれかけ作ったり、そういう妊婦らしいことを一つもしなかった。
いろんな準備もギリギリまでしなかったし、いつも戦々恐々としていた。
人生のうちに良いことと悪いことは同量、もしくは悪いことの方が多めにあると思って生きているから、良いことを前面に押し出した瞬間それをかすめ取られる気がしてならないんだ。
昔からずっとそうだ。浮かれた瞬間落とされる。だから出来るだけはしゃがないくせがついた。
少しでもはしゃごうものなら、
「浮かれてるね~!スキップすると落ちる、落とし穴を掘っておくからね~!」
「ハイ、いまはしゃいだよね?ハイざんね~~~ん!残念でした~~!!」
「あれれ~?なんの準備してるの??それ、必要かなぁ~~~???」
と、悪いことが起こるボタンを押すやつが、どこかでずっと私を見ている気がする。
だから私はそいつにバレないようにいつも必死だ。
私の宝物は私が必死に守らなければならないから、見つからないように、奪われないように、はしゃがず浮かれず、でかい腹をかかてひたすら戦々恐々と過ごした。
その結果なんとか息子は無事に出てきたけれど、やっぱりうまくはしゃげない。
だってあいつはまだ見てるから。絶対まだどこかからこっちを見ているから。
私は何と戦っているんだおっかねぇ。