土佐レッドアイ

アカメ釣りのパイオニアクラブ

フォーラム講師のご紹介

2011-09-08 21:27:00 | アカメ釣り大会
 野村 彩恵さんのプロフィールと講演要旨

 プロフィール
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野村 彩恵(のむら さえ)
高知県日高村生まれ

2005年4月 社団法人トンボと自然を考える会 就職

会が運営、管理する「トンボ自然公園」では整備作業、その敷地内にある「あきついお四万十川学遊館」では主に魚類飼育担当。定期的に河口域で魚類調査を行う。アカメの里帰り放流もその1つ。

共著に「四万十川の魚図鑑」(いかだ社)がある。
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 講演要旨
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アカメの里帰り放流
        社団法人トンボと自然を考える会 野村彩恵

 アカメはその名の通り眼が赤く、全長1mを超える巨大魚へと成長する。夜行性で警戒心が強いせいか一般の魚とは違ったイメージを持たれ、マスコミに取り上げられる際には「幻」という言葉がよく使われる。
 特に四万十川のアカメは、あるマンガに取り上げられたことから、全国的にも有名になり釣り人や飼育愛好家にも人気魚種の一つとなっている。
 県内では四万十川と浦戸湾、県外では宮崎県の大淀川などが生息地として知られているが、特に四万十川産はブランドイメージが強く、観賞魚としても人気が高い。一時期、全長3~4cmの幼魚1尾が市場価格で数万円、現在でも5~6千円で取引されている。
幼魚の乱獲が問題視される中、本会ではその保全意識を高めることを主目的に河口域で捕獲した幼魚個体を全長30~40cmまで育て放流している。その数は1990年代後半からこれまでの間に数百尾に達している。
フィールド調査や飼育研究などから本種は河川内で産卵しているものと考え飼育に当たっており、一定の成果を得ている。具体的には、全長1cmの幼魚では淡水に近い塩分濃度で飼育し、成長に伴い徐々に濃くしていく。全長40cmに達したところで半海水とし、これからは塩分濃度を濃くしない。
先述の通りこれまでに数百尾のアカメを放流してきたが、一方で残存個体との生存競争を引き起こす可能性もあるのではというジレンマもある。
河口域に出現する幼魚の数は年による変動が大きい。生態にはまだ謎の部分が多く、今後の研究進展に期待したい。
 これからの保護は、何も触らずというのではなく、守りたいと思えるような方法を考えていきたいと思う。
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