釣り人の皆さんへ
「アカメのリリースのおねがい」
画像:タグ&リリースをしている岡田 勝さん。
アカメはリリースがたいへん有効なことが判ってきました。アカメ釣りが盛んになる以前からアカメはとても丈夫であることがいわれていました。アカメ飼育のパイオニアである桂浜水族館でアカメ飼育を担当していた堀内 誠さん(故人)からお聞きしたことです。数十年前の桂浜水族館はアカメがうようよと泳いでいました。現在カメが飼われている飼育プールにもアカメがたくさん飼われていたのです。これらはほとんど堀内さんが近くの浦戸湾で餌釣りで釣られたものでした。「アカメはスレキズや少々の傷には大変強い魚です。ただ、鰓(エラ)の傷、酸欠には弱いです」と話されていました。
アカメがとても頑強な丈夫な魚だと実感したことがあります。「アカメの国」の標識放流のページに掲載していますが、私が初めて標識魚を再捕したことがあります。これは全国初のことでしたが、これには後日談がありまして、標識を打って放流した方とお会いして話ができました。徳島県在住のJGFA会員の方でした。お聞きするとこのアカメは1995年7月16日に高知市の釣り人が釣ったものにがタグを打って放流したそうです。そして、1996年6月20日、約1年後、放流した場所から数メートル離れた同じポイントでわたしが釣りました。標識放流の場所はテトラの上、ストリンガーに繋いだままタグを打ったそうですが、アカメが暴れてテトラの中に落下したりしたそうです。それでもアカメはとても元気で大きく育ち立派な卵巣を持っていました。
さらにこんな話題もあります。同じく標識放流のページに掲載していますが、高知大学教授木下 泉氏がアーカイバル・タグをつけてアカメを放流しました。テレビニュースでこの模様を見たのですが、このアカメは多分ダメだろう。放流した近くで死んでいるだろう。と、私は思っていました。
アカメの取り扱いがなってなかったのです。こんな大型魚を扱ったことのない人たちが水槽からあげて、開腹手術をしてかなり大きなタグを挿入して縫い合わせ翌日放流したのですから。アカメはコンクリートの水槽にごつん、ごつんとぶちあたり、持ち上げては落としたりと大変でした。
2007年12月20日、23時40分頃大きなアカメが高校生の釣り人 たかまつさん によって釣られました。彼のこれまでの最大魚であり、全長約120センチ・体重約25キロだったそうです。場所は浦戸湾水系。もともとこのアカメがつられたのは再捕場所から1キロほど下流です。ふる里に帰っていました。このタグ付きアカメは2007年6月29日に浦ノ内湾の宇佐町で放流したものでした。
釣り上げたアカメはグッドコンディションの美しい姿だったそうです。
まだまだアカメのリリースが有効なことを示す事例はありますが、こうした例をあげたのは、リリースを否定する理由の一つに放流しても死んでしまうのではないかと疑われるということがあるからです。
私はもともとはリリースという言葉が嫌いでした。昔はハイカラなことを言うなといっていたのです。もう「じいじい(孫がいます)」でありまして昔気質の釣り人の一人です。もっとも今ではアカメ釣りは止めたと公言して7年ほどになるのですが、以前は『釣った魚は美味しくいただく』という釣りを楽しんできました。
リリースしようが食べようがそれは個人の自由の問題ですので、今回の表題も「・・・おねがい」としています。奈半利川や四万十川、浦戸湾などでは昔からアカメもチヌもスズキも釣って美味しく頂いてきた釣り人が今もおいでると思います。
現在、ルアーフィッシングが普通の釣りになり、若い人たちがアカメ釣りをする人の多くを占めるようになっています。彼らにとってリリースはごく普通の行為です。
今では環境問題が大きく取り上げられています。人間のあまりの身勝手さに地球がダメになるかもしれないという所まできているのですから。儲けのためなら明日は野となれ山となれと今でも突っ走っているのですから。
アカメは現在高知県レッドデータブックで絶滅危惧種に指定されそれも最高ランクの危急種とされています。これは「専門家たち」が作為的にデータを操作して無理矢理指定したことがわかっていますが、一般的にもこうした誤った情報が広がりアカメは絶滅が心配されるとても珍しい少ない魚だと思われているのです。
アカメと自然を豊かにする会はアカメの生態の現状について正しい情報を広く発信しようと運動をしているのですが、今回のアカメフォーラムもその活動の一つです。
高知県のアカメは、国際的に統一されているレッドデータブックのカテゴリーの要件に正しく当てはめると、絶滅危惧種ではなくどのランクにもあてはまらない普通種であることに間違いありません。しかし、世界中で日本にしかいない魚であり、日本でも静岡県以南の主に太平洋岸にすむ生息範囲の狭い沿岸魚であり、巨大魚であります。ですので絶滅危惧種ではないが希少な魚なのです。
**************************************************************
アカメの分布図は1996年に日本水産資源保護協議会が発刊した「日本の希少な野生水生生物に関する基礎資料(III)-分冊-II」からのものです。
********************************************************************
釣り人はこうしたアカメの現状をふまえて、アカメ釣りを楽しむが、できるだけダメージを与えず、後世にアカメ釣りという文化を継承していくためにできるだけリリースするようにお願いする次第です。
「アカメのリリースのおねがい」
画像:タグ&リリースをしている岡田 勝さん。
アカメはリリースがたいへん有効なことが判ってきました。アカメ釣りが盛んになる以前からアカメはとても丈夫であることがいわれていました。アカメ飼育のパイオニアである桂浜水族館でアカメ飼育を担当していた堀内 誠さん(故人)からお聞きしたことです。数十年前の桂浜水族館はアカメがうようよと泳いでいました。現在カメが飼われている飼育プールにもアカメがたくさん飼われていたのです。これらはほとんど堀内さんが近くの浦戸湾で餌釣りで釣られたものでした。「アカメはスレキズや少々の傷には大変強い魚です。ただ、鰓(エラ)の傷、酸欠には弱いです」と話されていました。
アカメがとても頑強な丈夫な魚だと実感したことがあります。「アカメの国」の標識放流のページに掲載していますが、私が初めて標識魚を再捕したことがあります。これは全国初のことでしたが、これには後日談がありまして、標識を打って放流した方とお会いして話ができました。徳島県在住のJGFA会員の方でした。お聞きするとこのアカメは1995年7月16日に高知市の釣り人が釣ったものにがタグを打って放流したそうです。そして、1996年6月20日、約1年後、放流した場所から数メートル離れた同じポイントでわたしが釣りました。標識放流の場所はテトラの上、ストリンガーに繋いだままタグを打ったそうですが、アカメが暴れてテトラの中に落下したりしたそうです。それでもアカメはとても元気で大きく育ち立派な卵巣を持っていました。
さらにこんな話題もあります。同じく標識放流のページに掲載していますが、高知大学教授木下 泉氏がアーカイバル・タグをつけてアカメを放流しました。テレビニュースでこの模様を見たのですが、このアカメは多分ダメだろう。放流した近くで死んでいるだろう。と、私は思っていました。
アカメの取り扱いがなってなかったのです。こんな大型魚を扱ったことのない人たちが水槽からあげて、開腹手術をしてかなり大きなタグを挿入して縫い合わせ翌日放流したのですから。アカメはコンクリートの水槽にごつん、ごつんとぶちあたり、持ち上げては落としたりと大変でした。
2007年12月20日、23時40分頃大きなアカメが高校生の釣り人 たかまつさん によって釣られました。彼のこれまでの最大魚であり、全長約120センチ・体重約25キロだったそうです。場所は浦戸湾水系。もともとこのアカメがつられたのは再捕場所から1キロほど下流です。ふる里に帰っていました。このタグ付きアカメは2007年6月29日に浦ノ内湾の宇佐町で放流したものでした。
釣り上げたアカメはグッドコンディションの美しい姿だったそうです。
まだまだアカメのリリースが有効なことを示す事例はありますが、こうした例をあげたのは、リリースを否定する理由の一つに放流しても死んでしまうのではないかと疑われるということがあるからです。
私はもともとはリリースという言葉が嫌いでした。昔はハイカラなことを言うなといっていたのです。もう「じいじい(孫がいます)」でありまして昔気質の釣り人の一人です。もっとも今ではアカメ釣りは止めたと公言して7年ほどになるのですが、以前は『釣った魚は美味しくいただく』という釣りを楽しんできました。
リリースしようが食べようがそれは個人の自由の問題ですので、今回の表題も「・・・おねがい」としています。奈半利川や四万十川、浦戸湾などでは昔からアカメもチヌもスズキも釣って美味しく頂いてきた釣り人が今もおいでると思います。
現在、ルアーフィッシングが普通の釣りになり、若い人たちがアカメ釣りをする人の多くを占めるようになっています。彼らにとってリリースはごく普通の行為です。
今では環境問題が大きく取り上げられています。人間のあまりの身勝手さに地球がダメになるかもしれないという所まできているのですから。儲けのためなら明日は野となれ山となれと今でも突っ走っているのですから。
アカメは現在高知県レッドデータブックで絶滅危惧種に指定されそれも最高ランクの危急種とされています。これは「専門家たち」が作為的にデータを操作して無理矢理指定したことがわかっていますが、一般的にもこうした誤った情報が広がりアカメは絶滅が心配されるとても珍しい少ない魚だと思われているのです。
アカメと自然を豊かにする会はアカメの生態の現状について正しい情報を広く発信しようと運動をしているのですが、今回のアカメフォーラムもその活動の一つです。
高知県のアカメは、国際的に統一されているレッドデータブックのカテゴリーの要件に正しく当てはめると、絶滅危惧種ではなくどのランクにもあてはまらない普通種であることに間違いありません。しかし、世界中で日本にしかいない魚であり、日本でも静岡県以南の主に太平洋岸にすむ生息範囲の狭い沿岸魚であり、巨大魚であります。ですので絶滅危惧種ではないが希少な魚なのです。
**************************************************************
アカメの分布図は1996年に日本水産資源保護協議会が発刊した「日本の希少な野生水生生物に関する基礎資料(III)-分冊-II」からのものです。
********************************************************************
釣り人はこうしたアカメの現状をふまえて、アカメ釣りを楽しむが、できるだけダメージを与えず、後世にアカメ釣りという文化を継承していくためにできるだけリリースするようにお願いする次第です。