わたしと絵本

子どもの頃、気がつくと
家にはたくさんの本がありました。
父や母はとりわけ読書家でもなかったのですが
本から学ぶことの多さを
身をもって教えてくれていたのかもしれません。

「お金がない」って文句言っていた母も、
子ども達の記念日には絵本を買ってくれました。
今でも大好きな
ぐるんぱのようちえん、
ぐりとぐら、
つきのぼうや、
てぶくろ、
いやいやえん、
マドレーヌ　などまだまだたくさん！！

現在もお勧めする絵本に福音館のものが多いのは
その頃の影響が強いのでしょうね。

「岩波子どもの本」もよく読みました。
今じゃキャラクターに殿堂入りしている
「おさるのジョージ」なんかも岩波でしたよね。

子どもの絵本として大人が薦めるものが
必ずしも子どもにとって良いものとはいえませんよね。
子どもが絵本に接するときは
いろんな人のお勧めも参考にしながら
最終審査はやっぱり子どもにゆだねています。
それにプラス自分の好きなものを
買っちゃっています。

絵本好きの記憶をさかのぼると、
わたしが絵本を好きなのは
絵をかくのが好きだったからなのだと思います。

年長の頃に風邪をこじらせて入院し
そのときに退屈しのぎに折り紙で作った絵本。
保育園でもたくさんの絵をかかせてもらいました。

小学校でもおとなし目の私は
絵をかくこと、物を作ることの方が好き。

中学に入学して、
同じように絵をかくのが大好きだった友達と意気投合。
毎日会うのにお互いに交換レターをやり取りしてました。
また、競うようにお話を書いていて、
彼女の方が絵が上手かったので私はお話を書く方にまわって
二人で絵本を出したいねーなんて言い合っていました。

高校に行ってからは別々の学校で
その後も度々会っていたけど
ちょっとした誤解で互いに会い辛くなり
ぷつりと糸が切れたように連絡が途絶えました。

本当は会いたくて仕方がない友達なんだけど
いまでも会えないでいます。

高校の友達はまた違った意味で
いい付き合いをさせてもらいました。
絵本とは直接関係はなかったけれど、
結構、本音で話したりもしたし、
卒業した後でも長い付き合いができてます。

それでも、絵本でつながっていた友達のことが
結構なトラウマになっているようです。
今でも自分から深入りするの怖がっている気がしますね。
友達関係だってもう大人のはずなのにね。

高校を卒業して、大学に入って
自分のバイト代で絵本を買うようになり
まるで自分の傷を癒すように
絵本とのつながりを深めていきました。
そうすると自分の中にいる「子どものわたし」が
絵本や子どもにかかわる方向に導いてくれました。

今の私、絵本抜きでは考えられない。
絵本の力だけではないけれど、
絵本を取り巻く人々のつながりが
私を支え、慰め、励まし、
時には一緒に笑い、泣きしながら
私を育ててくれたように思います。

絵本のクレヨンハウスの月刊誌クーヨンには
“「育児」と「育自」のコミュニケーションマガジン”
とあります。
このクーヨンの読者会にも5年以上参加しています。
様々な方と会報という形の文面を通しての交流です。
この中でも、子どもから大人まで絵本をとおして
育ちあうことができるんだと感じることができます。

子どものためにかかれていても
大人だって楽しんでいい！

自分の身近にはあまり見当たらなくても
ブログの中では絵本好きの輪が確実に広がっています。
時々お邪魔しちゃいますが、
ブログでつながった絵本仲間の皆様、
今後もよろしくお願いしまーす！