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ぐだぐ駄日和

漫画描き伊河シキの、ぐだぐ駄な日常を書いてます。

カラーメイキング3・仕上げ

2015-01-29 | メイキング
(カラーメイキング2・本塗りから続き)

11.キャラ全体にグラデをかける

グラデツールでキャラ部分のみに効果のレイヤーを入れていきます。3~5は乗算の場合もありますが今回はぼけてしまったので焼き込み(リニア)にしました。グラデ色や透明度、レイヤーモードはお好みで。

12.背景

背景フォルダの最上位レイヤーにコミスタで制作した「キャラだけ塗った白レイヤー」を置き、レイヤー効果「境界線」や「光彩」をかけるとキャラの周りを縁取る事ができます。背景は素材集の和風植物を使用。透明度を落としたりスクリーンモードにしたりマスクレイヤーをかけてブラシでぼかしたりして調整します。

13.光やホワイトを入れる

スパッタリング系のブラシやエアブラシでざくざく入れていきます。また、この時に線画の色トレス作業もします。アクションを組んで一括してかけた後、更にもう一枚スクリーンレイヤーをクリッピングで載せ明るくした部分をブラシでぼわっと塗ります。

スパッタリング1:スクリーンレイヤー83%、レイヤー効果「光彩」を覆い焼き(リニア)75%で
スパッタリング大:薄ピンク色のブラシで入れる。通常レイヤー100%
ボワッとした薄い光:水墨ブラシ使用。覆い焼き(リニア)不透明度38%
ザラッとしたダスト系のブラシ:覆い焼き(リニア)レイヤー、不透明度17%

ざっと書き出すとこんな感じです。通常であればもう一枚ボワッとした光をソフトライトレイヤーで足したい所ですが、この山姥切国広というキャラはご存じの方はおわかりでしょうが非常にネガティブかつ影をしょった性格なので、明るくしすぎない方が良かろうと思いやめました。

14.桜の花びらを入れて完成

薄ピンク色の花びらをがしがし描きます。不透明度100%のかためなブラシ、通常レイヤー100%です。仕上げに「ガウスぼかし」でぼわっとぼかし、レイヤースタイル・光彩(外側)スクリーン透明度37%薄ピンク色サイズ65pxにして完成です。もう少し大きめな画像をサイトに上げたのでよければ。

ここまで読んで下さりありがとうございました!

カラーメイキング2・本塗り

2015-01-29 | メイキング
カラーメイキング1・ラフ~下塗りから続き)

5-6.色決めと影マスク


パーツごとの配色を決めます。その後、影レイヤーにそれぞれレイヤーマスクをかけ、やわらかめのブラシでボワッとぼかします。レイヤーマスク上でぼかすのはやり直しがきいて便利だからです。

7.大ざっぱな影と光を入れる


大ざっぱ影:グラデツールでマントの影部分やブレザーなどに大ざっぱな影を足します(乗算・オーバーレイレイヤーを不透明度を10~20前後で4枚ほど)マント以外のキャラの部分にグラデをかけたいといった場合はコミスタで作成した白マットを使用して選択範囲を作ると便利です。

大ざっぱ光:大きめのエアブラシの透明度をほどほど下げてぼわっといれます(不透明度100%のスクリーンレイヤー1枚)キャラの周りにはかけたくなかったので背景部分にレイヤーマスクをかけて表示しないようにしています。次にスパッタリングブラシでなんとなく光の粒を入れます(透明度83%)スクリーンレイヤー

レイヤーモードや透明度・枚数などはお好みで。


余談ですがこの辺りで「この先どうすればいいのかわからない・・・( ꒪⌓꒪) 」と毎回途方にくれます。前回カラーを描いてから時間が経ちすぎ思い出せる手順がここまでだからです。毎度途方にくれるのがいい加減情けなくなり今回は覚え書きを書いてみました。

8.線画と色の調整



とりあえず顔のデッサンと色味が気になったので修正しました。顔の影も少し入れてみました。

9.パーツごとに塗る


「なんか飾り紐の塗りが足りないな」と思い塗り始めます。飾り紐レイヤーを直接ぬるのでなく、クリッピングマスクレイヤーを作成する方法をとります。

(1)自作の水墨ブラシやPSのざらっとした素材系ブラシを乗算モードにして塗る(乗算レイヤー100%)
(2)同じブラシを使い通常モードでうっすらてかりを入れる(オーバーレイレイヤー100%)
(3)同じブラシを使い通常モードでハイライトを入れる(スクリーンレイヤー68%)

こんな感じですがブラシ・レイヤーなどはお好みで。


全てのパーツを同様にして塗ります。ブレザーの模様も忘れていたので入れます。

10.細かい影を足す

深みが足りないので細かい影を足します。

塗り作業はこの辺りまでです。
カラーメイキング3・仕上げに続きます。

カラーメイキング1・ラフ~下塗り

2015-01-29 | メイキング
0.はじめに

今回の完成絵・とうらぶの山姥切国広


カラーを描く度、前回どうやって描いたか思い出せず途方にくれるのでメイキングというか自分用の覚え書きを作る事にしました。講座ではないのでソフトの使い方などはありません。
また、この描き方はレイヤーを割と多めに使うので32bit版のPCだと重いかもしれません。

使用ソフト:コミスタ4EX(ラフ~下塗りまで)、Photoshop12(塗り・仕上げ)
使用PC:OS・Win7professional


1.ラフ

自分的にはラフと下絵の間ぐらいです。刀剣のみ3D素材。ポーズ集とか鏡とか色々見ながら描きます。昔買った模造刀が初めて役に立ちました。

2.ラフ塗り

いつもはこのまま線画に入るのですが、ボロ布マントのバランスが不安だったので仮色をざくざく入れてみました。コミスタの1bitレイヤーに1色ずつ塗っています。このレイヤーは下塗りの時に再利用します。なのでレイヤーに「肌」「髪」「飾り紐」等、ちゃんと名前をつけといた方がいいです。

3.線画

それぞれ髪・頭・マント・体(服)刀剣レイヤーに別れています。全てベクター線です。下絵で肘が上手く描けなかったので練習した後修正しました。弱冠動きを出したかったのでマントや飾り紐を風でなびかせてみました。

4.下塗り

「2ラフ塗り」で使用したラフ塗りにアクションをかけてレイヤーを複製・中身を消去し再利用。レイヤーにパーツ名を書かずに塗ってしまうとこの時、該当するパーツがわからなくなり苦労するので要注意。キャラ・背景をパーツごとに塗れたら肌・髪・服・布にわけた影レイヤーを制作して影を入れ、下塗りは終了。色はまだ仮色です。

コミスタは選択範囲を制作するのに非常に便利なソフトなので、PSに持っていく前に「キャラのみ」「服のみ(マントなし)」を塗りつぶした白レイヤーをそれぞれ制作しておきます。

ここまで終わったらPSDファイルとして書き出します。書き出し時にレイヤーを統合しないよう注意。

(カラーメイキング2・本塗りに続く)


再びアナログペン入れ

2008-12-04 | メイキング
このコマは大体完成


引き続きペン入れ中です。

前回ブログでペン入れはデジでやる事にすると書いたのですが、目がムスカになった上なかなか進まないので全てデジでやるのは断念しました

っつーわけでアナログでやった方が早そうな所だけガリガリ丸ペン入れてます。量にして大体全体の半分ぐらいがアナログペンでしょうか。

しかし本当に右往左往しながらやってるなあ…
ペン入れが終われば前回と同じ工程で進むと思うので少し落ち着くのですが。
デジ原やり始めの頃、描き方が定まるまで半年ぐらいはかかるかもなーとうっすら思ったんですが、本当にそれぐらいかかりそうです。

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フキダシ

2008-11-13 | メイキング
    ※台詞は作中とは異なるものです

コミスタのフキダシってくっつけられるんですね。
知らなかった!


何の事かと言うと、よく漫画で上の絵↑のように二つフキダシがくっついてるじゃないですか。

コミスタにはフキダシを作る機能があるんですが、個別に作ったフキダシを二つ重ねただけではくっついてくれないので、どーすりゃいいのかなーと思ってたんですが、テキストフォルダ閉じたらくっつくんですね…。

気づかなかったorz

ついでに詳しく書くと、


テキストフォルダを作って



フキダシ作って



フキダシ移動して重ねて



テキストフォルダを閉じる



でした。

地味に悩んでいた事が一つ解決しました。
手動でフキダシくっつけてなくてよかったー。

肝心の下書の方は、人口密度の多いページは大体終わって人物のアップをがしがし描いてます。

がんばれー 今週中には送るんだぁああ~~

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使用機材 デジタル編その3

2008-09-20 | メイキング
      本文とは全く関係のない画像

前回の続きです。仕上げに向かって走ります。


6.流線

背景という大物が終わったので後は細かい仕上げをしていきます。人物の影を線で入れたような効果を入れます。





7.フキダシ

モノローグの吹き出しを入れます。コミスタにはフキダシを入れる機能がついてるので、大きさや種類など色々自分で調節します。実はこの工程は最初にやりました。フキダシ先に入れておいた方が、背景などの構図を決めやすいからです。





8.ベタ・修正・トーンを入れる

ハイおなじみの工程です。細かいやり方は省きますが、トーンは「貼りたいところを選択」→トーンの種類指定 の繰り返しで貼っていきます。アナログに比べてとにかくラクです。

これが終われば作画は完成です!




説明したのはこのコマのみですが、他のコマ・ページも同時進行で背景や集中線やベタやトーンを入れていきます。



9.ファイル変換

作画は完成ですが、このままだとコミスタでしか開けないファイル形式なので、他のソフトでも読めるファイルに変換します。
何のファイルに変換するかは、編集部や印刷所から指定されます。今回はPhotoshop形式(PSDファイル)に変換します。

このとき、



1.モノローグや台詞を入れたファイル
2.モノローグや台詞を抜いたファイル



の2種類を作っておきます。(ファイル変換の時にテキストあり・なしが選べます)

モノローグや台詞などは編集さんが入れてくれます。商業漫画で使われてるフォントが、コミスタに入っているものとは違うからです。編集さんに「2」を見ながら「1」に商業用のフォントで台詞を打ち込んでもらうわけです。
コミスタに台詞を打ち込んでない場合は、ネームを原稿の大きさに拡大コピーしてそれを見てもらいます。
(同人誌などの台詞・モノローグを入れて入稿する場合は「1」のみの打ち出しです)

1,2のファイルをCD-Rに焼き、編集部に送って納品(入稿)完了です。


CDに焼かず、直接データをオンライン(FTP入稿)で送る方法もあります。FTP入稿に対応してるかどうかは、編集部や印刷所によって違うようです。


人によって描き方は色々あるのでほんの一例ですが、大体の流れはこんな感じです(多分)。
なるべく短くまとめようとしたのに、思いの外長くなってしまった…。
ともあれこれにてデジ編の説明終了です。ここまでお付き合いいただき、ありがとうございました!


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使用機材デジタル編 その2

2008-09-18 | メイキング
  今となっては懐かしい原稿 完成するとこんな感じ

前回から随分日がたってしまいましたが、続きです。
しかも使用機材と謳ってるのに実質メイキングになってます

コマによっては「ベタ・修正・トーン」と、モノクロイラストと同じ手順で終わりますが、せっかくなので背景や集中線などデジタルで処理する所が多いコマで説明していきたいと思います。


1.背景を入れる下準備をする



このピンク色に塗ってあるのは「マスク」です。
この白いコマには今から背景を入れるのですが、こうして塗っておくと隣や上のコマに背景がはみ出しても「はみ出して見えない」のです。
ピンク色に見えますが、これはマスキングレイヤーという特別なレイヤー上で塗っているので実際は無色です。※

--------------------------------
※レイヤーとは
アニメのセル画みたいなものです。透明なシートに絵を描き、重ねて見ると1枚の絵になると思って下さい。

例:人物・建物・空を別々なシートに書いて重ねる=一枚の絵
  
…人物の後ろにある妙な物体はビルだと思って下さい。
--------------------------------


2.3Dモデルを読み込む

3Dのビル群を読み込みます。ビルや建物はコミスタに最初から収録されていた物ですが、長~い通りになってるものがなかったので他のソフトでそれらを並べ町並みを作り、再度それをコミスタに読み込みました。




3.位置を合わせる
このままでは人物とパースが合わないので、大きさ・視点・角度を合わせます。




4.レンダリング

トーンやベタを調整して、3Dを"絵"にします。(レンダリング※)
この背景はレンダリングした物にあまり手を加えてませんが、細かい線や影やトーンを後から手描きで加える事が多いです。そうしないと背景が自分の絵柄に合わず、浮いてしまうからです。



※3DレンダリングができるのはEXだけなので購入の際にはご注意を



5.マット

このままでは人物に背景が透けてしまうので、人物の下に白いマットを敷きます。背景と人物が描いてある透明なフィルムの間に、人物の形をした白い紙を挟むと思って下さい。






余談ですが本当はこの背景、隣のコマにも下のコマにも描いてあるのですが「マスク」があるおかげではみ出して「見えない」のです。


   マスクなし               


   マスクあり

…なんと明日に続きます。デジタル編その3へ
ダラダラ長くてすんませんー

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使用機材 デジタル編その1

2008-09-08 | メイキング
カット絵で使うペンダント 意外とめんどくさかった!!orz  

「アナログ編」をやったので、ついでに「デジタル編」を。
講座とか大層な物ではなく大ざっぱな工程だけなので、具体的なソフトの使い方などは ここここのサイトが有名所でお勧めです。

『デジ原に移行したいので、大ざっぱな工程が知りたい』『デジ原に興味があるのでどんな物か知りたい』 というつまり2ヶ月前の自分向けです。

ペン入れまでアナログで、仕上げのみデジタルのやり方です。


◆使用機材◆

PC
Intel Core2 2.66GHz
メモリ3G

スキャナ(A3サイズ)
エニスルMustek ScanExpress A3 USB 1200PRO

プリンター(A3レーザー)
Canon LBP3500

ペンタブ
intuos3

使用ソフト
フォトショ6
コミックスタジオ4EX



◆手順◆


1.ペン入れした原稿を用意する。
ペン入れまでの作画手順はモノクロイラストの1-4と大体同じ。
手前の小さいのがネーム(作画に入る前の絵コンテみたいなもの)で、奥のでかい方がペン入れした原稿です。

原稿の下描きに入る前にプロットで話の大ざっぱな構成を決め、ネームで細かいストーリー・コマ割り・絵の構図を決めておきます。大体ネームまでが漫画製作過程の3分の2です。残り三分の1が作画なわけです。





2.スキャナで原稿をパソコンに取り込む


スキャナ読み込んで
   ↓


Photoshopというソフトに取り込みます



3.Photoshopで線画を整える(補正)


ちょっと見にくいですが、補正なしだと線がとぎれてるのがわかるでしょうか。漫画の絵のキモは線なので、補正をちゃんとしないとヒサンな事になります…



4.Photoshopに取り込んだ原稿をコミックスタジオに読み込む

コミックスタジオ、通称コミスタという漫画制作ソフトに画像を読み込みます。


これで「パソコンで原稿の仕上げ」をする下準備が終了です。

力尽きたので明日に続く デジタル編その2へ

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使用画材 アナログ編

2008-09-06 | メイキング
モノクロイラスト(コレ)は何でどうやって描いてるんじゃい、とご質問を受けたので今日はいつも使ってる画材の事を。

えー…画材の事をと言いつつ、あのイラストは下描きから仕上げまで全部PCです。このブログに何度か出ているコミスタ(コミックスタジオ)を使って描きました。キャラのデザインが決まってない時は、PCの方が切ったりずらしたり出来るのでやりやすいのです。

んが、原稿32Pとか40P描く時はず~~っとPCの画面見てると疲れるし、アナログペン入れの方が慣れていて早いので、ペン入れまでは普通に画材を使って紙に描いてます。ついでに言うとあのイラスト、特にデジタルならではの処理等を加えてないので、手描きの道具で代用できます。


<アナログ使用画材>

紙:IC漫画原稿用紙135kg B4(市販されてる漫画原稿用紙)
ペン:ゼブラ丸ペン(以前ブログに載せたつけペン)
ペン軸:タチカワT-25
インク:PIROTの製図用インク
ベタ用筆ペン:ゼブラ筆ペン硬筆
ラフ用シャーペン:uni消せるカラー芯 ミントブルー0.5
下描き用シャーペン:製図用シャーペン 0.3
トーン:安いの適当
修正液:ミスノン
トーン用カッター:デザインナイフ
トーン削り用カッター:やっすい100円のやつ。


<手順>

1.水色芯のシャーペンでアタリ・ラフを描く
2.製図用シャーペンで清書
3.ペン入れ。細かいベタはペンで入れておく
4.消しゴムで水色・シャーペンの線を消す。

   
     線画完成



5.筆ペンでベタを入れる。
6.はみ出し等、修正する所をミスノンで消す。修正液の上からペンを入れるときは、修正液が乾いた後に消しゴム(汚れてない綺麗な物)で軽くこすっておくとインクがのりやすいです。

   
 「描く」作業はこれで終わり。




7.トーンを貼る。デザインナイフで貼る部分を切り抜いていきます。メーカーは特に決まってませんが、影の部分のトーンは平トーンの50L5%を使うことが多いです。これで完成です。

   
     完成イラスト


慣れてる方は水色の下描き→ペン入れ で黒シャーペンをすっとばせるのですが、私は製図用シャーペンで線を確定してからでないとダメなのです…。なぜ水色を使うかというと、印刷にうつらないからです。ですが最近は印刷機の性能の向上により、水色線がばっちり印刷されてしまう場合もあるんだそうです。

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