子供による、父親への強制認知を求める権利

これは全ての精子提供者にとってのタブーですが、これからも必ず社会的な課題・議論になる論点であり、私にとっても避けられないテーマなので、あえて、ありのまま意見を述べます。

裁判官や弁護士にもより解釈、判断は異なると思いますが、母親である女性には、精子提供者に子の認知を迫る権利はないと愛情くんは考えています。なぜなら認知無しが約束での提供となっているためです。少なくともメールで明確な意志表示が証拠として残っており、法的な根拠となるでしょう。
しかし、子供から精子提供者への場合はこの限りではないと思います。なぜならその子と精子提供者は認知しないことを合意していませんし、ある弁護士の判断からすると、現行の民法では、子が精子提供者に強制認知を迫ることは可能と解釈されるそうです。（※解釈はいくつか取れるとは思います。）

では、子供が強制認知を生物学上の父に迫る事態とはどんな時でしょうか。
それはおそらく精子提供を受けて生まれてきた子供が、金銭的な困窮などよりも、出生の真実を隠されてきてアイデンティティが確立できず、自身への信頼が根幹からぐらついた時や、誰からも必要とされていないのではないかという深い孤独を感じてしまった時でしょう。
言い換えれば、生物学上の父や、自身の母のことを許せないとか、なぜ自分を作ったのだという、深い被害者意識に陥ってしまった時でしょう。
ごまかさずストレートに述べると、そうなってしまった時には精子提供者は終わりです。強制認知を受けざるを得ないでしょう。

愛情くんはそれを望みません。
ですからお母さんとなる方に、お子さんには特に早い時期に、出生の真実を、愛情を込めて伝えてあげてほしいと思っています。
子供がそんな事態に陥ることは愛情くんは絶対に避けたいです。自分のためも大きいですが、それ以上にその子が、自分は不幸だと思い詰めてしまうことは、かわいそうだからです。

愛情くんができる最大のことは、子供を母一人でも必ず幸せにしてあげられる揺らぎない強い決意がある女性や、どんな状況になっても絶対に諦めない強い意志を秘めたお母さんを選ぶことです。
その先は愛情くんの手を離れ、お母さんの責任だと思い、ベストな結果を信じています。