僕と空と真っ赤なウソとホント

幅広い志向と視線でクラクラするほど遠くまで見渡す事を試みる美しき日々

So Let's Get Truth(Mr.Children)

2007-06-23 11:36:28 | エッセイ

ウソや冗談の類い以外の言葉をあまり知りません。

どーも、脳天Pカンです。



団塊の世代が産んだ愛の結晶が産んだ愛の結晶が、
今の僕の子供達です。

運動能力は非常に低い。

学習能力はもっと低い。

だからその親は、苦笑してる苦笑してる苦笑したりしてる。


でも、苦笑しているばかりではない。

それなりの手立てを打とうとする。



団塊ジュニアの手立てとは、
基本的に「責任の押し付け」「詭弁=雄弁」「ヒステリック」

さぁ、今話題のモンスターペアレンツのお話です。

読売新聞の調査でこんな記事がありました。
学校の先生が苦慮するバカ親のクレーム。

・「うちの子は家で掃除させないようにしているので、学校でもさせないで下さい」

うほっ

・子供が起こした自転車事故に対して
 「学校の指導が悪い!!」

あはっ

・夜の11時から2時間ほど電話で
 「同じクラスの子の家庭とうちの家庭が何だかギクシャクしてまして・・・」
 
 しらんがな。

どうなってんだバカ親ども。





この記事を見てか はたまた見ずしてか、
僕のクラスの教卓に1冊の連絡帳が。

内容はこうです。
「『ウソ』や『冗談』はやめて、
 なるべく本当の事を言ったりやったりして下さい。
 小3では、先生の発言を100%信じてしまう子もいます。
 ウソはいけない事として指導していただけないでしょうか」




笑わせるわ!!




その前日、この連絡帳の持ち主(児童)にこう訊ねられました。




「先生は去年のクリスマス、サンタさんに何もらった?」




ですってwwwwww


だから、僕はこう言いました。

先生の家には小学2年生の時を最後にサンタさんは来ていないんだ、
先生には弟や妹が多かったからね。



「じゃぁ、うちのパパに言えば良かったのに!
 うちのパパ、サンタさんとお友達なんだよ!」




おぅ、こらこらこらこらwwwwwwww


あなた、ご家庭でどんなウソをついていらっしゃるんでございますの?



まぁ、僕はそれをウソとは言いませんよ。

子供に夢を与える立派な親の子育て方法だと理解します。




それでも僕が実践している教育は『ウソ』であるとおっしゃられるわけですか?



まぁ、色んな考え方があるんでしょうが、僕の方針はこうです。



『ウソ』や『冗談』は社会に出たときに不可欠な
コミュニケーションツールになります。

上手な『ウソ』や『冗談』の使い方を覚えてもらうために
これからも僕はウソや冗談を使い続けます。

ただし、「人を欺くためのウソ」「自分を守るためのウソ」
絶対に許しません。











歌声よおこれ(サンボマスター)

2007-06-17 13:02:09 | 随筆


あ、どーも 魂マエストロです。




家庭訪問が始まり、プールが始まり、
予定していた遠足が延期、
文化祭的な行事を目前にひかえ、
日課は連日イレギュラー。
テンションが上がったまま落ち着かない子供達、


やがて 臨界点を迎える。

給食の直前の話、
机に糊を使って鉛筆を固定し芸術作品を作ろうと試みるという、
大人にとってはとんでもないと思える発想を行動に移した男児が
別の男児による常識的な制止行為(鉛筆が本来あるべき場所へ戻す)に
腹を立て、教室から脱走。


その一匹の子羊を捜索・奔走、見つけ出し、
担いだ子羊を職員室に連れて行き、給食を食べさせる。


他の児童が給食を食べているはずの教室に戻ると、武神降臨。


一騎当千には及ばないが「○○君がゼリーをくれなかった」という
自分本意の理由から大暴れの男児に僕は思わず大笑い。






お前は関羽か!(笑)




まぁ、こんなツッコミ、子供は笑わないし笑えないんですけど。


実写版の関羽が千人斬りを敢行している。
倒れたはずの多くのザコキャラは再び復活し、再び関羽に斬られる。
そんな赤壁の戦いのジオラマも長くは続かない。

僕は笑っていましたが、彼らにとっては真剣で

「お前、自分のゼリー食べただろ!」
「○○君もゼリー食べたかったんだよ!」
「喧嘩するくらいなら私に言ってくれれば良かったのに!」
「もうゼリー出さないでって、校長先生に言ってくる!」
「ゼリー全然美味しくなかったよ!安い味がしたよ!」

なんて、とても真っ当なことを言って終戦交渉を行う。

おさまらない関羽は、あろう事か僕にまで殴り掛かってくる。

残念ながら、もう落とすしかない。



”ヒロシマ”




ポツダム宣言の後のGHQである僕は暴れん坊将軍男児にこう聞く、

なぁ、いっつも言ってるよな?気に入らない事は全部先生に言えって。



「だって、我慢しようと思っても、暴力しちゃうんだもん」



僕の膝の上で、ポロポロ大粒の涙を流し、僕にしがみつく。

いいのか悪いのか、抱きしめてあげて僕は大笑い。



まぁ、ちょっとずつ直していこうぜ。


「うん。」

何を隠そう、この児童は前回のブログで紹介した「千を引く」の男児である。



明くる日、ようやく家庭訪問も終わり自分の仕事ができるはずの長閑な放課後。
少しウトウトしながら教室でテストの○付け。

そこへ、2年生の若手の先生が走ってくる。

「事件です」



前日の脱走児童が下校中、2年生の女の子のランドセルを奪い、
隠し去るという事件勃発。


プリンカップを顔にぶつけられて、むしゃくしゃしてやった。
今は済まない気持ちでいっぱいだ。

ただ一言、あやまって欲しかった。

それだけの理由。

この男児Kは家庭訪問期間中、毎日僕に付いてくるほど僕が好きで
普段、こいつが遊んでいる場所や秘密基地やらを経由しながら
次の家庭までナビしてくれる優しくて、笑顔のいいヤツなんです。


まさか、と思いながらも、この事件の事実関係に疑いは無いようで、
連日のこの児童の捜索。


別の児童と遊んでいるKをマンションの6階に発見。

お~い、Kちゃん。ちょっと来て。


まぁ、何かを察知したのでしょう。再び逃走。

隠れたまま逃げる。


Kを見失った僕は、とりあえずランドセルの捜索へ。
他の先生達が闇雲に捜す中、僕は2分で見つける。

例の秘密基地でした。


とりあえず、ホッとしたのもつかの間、最悪の事態を避けるため、
逃走中のKを見つけ出さねば。


2時間の捜索からようやく発見。

事の顛末を聞き出し、僕はこう言う。


百匹の羊を持っている人がいて、その99匹を野原に残して、
見失った一匹を見つけ出すまでは探し回らないだろうか(ルカによる福音書)
あなたはわたしのもの、わたしはあなたの名前をよぶ。(イザヤ書43)


と。


「自分で教頭先生に報告したい」というので、
学校へ連れて行き、報告。

関係学年の先生はみんな残っていてくれて、
僕はそれぞれの先生に迷惑をかけた事を詫び、
Kの家に報告。

週明けに、ランドセルを奪われた2年生にKと謝りに行く。


このK、何を隠そう、前回紹介した漢字プリントの男児Kだ。



なかなか、楽しい仕事です。