まづま路(国道425号)に入ってすぐに、いい感じの建物。
「通っていた小学校もこんな建物だったなぁ」
懐かしそうに眺めていますが、何の建物なんでしょうかね。
出来れば大事に残して欲しいものです。
素朴な山中の「まづま路」にはお似合いの建物ですから。
:
切目川に沿って上っていきます。
小さな川だけど、長さはそこそこあります。
龍神近くまで、国道425号に沿って切目川は続きます。
「今日は調子いい。どんどん行けそうだよ」
天気もいいし、暑くもなく寒くもなく、気分は最高。
でも、少しペースが速いような。
あんまり、グイグイとペダルを漕ぐと、乳酸が溜まって脚が動かなくなるらしいですよ、知りませんよ。
:
「どの山が真妻山かなぁ」
見上げるけれど、山に詳しくないボクは見当がつきません。
「登り口があるということは、もしかしてダート。林道があるかも」
ダメですよ、登山路をバイクで走っては。
でも、ちょっと興味はありますけど。
:
暫らく走ると、春が始まっています。
「菜の花かしら。綺麗だわ」
いつの間にか、内股になって、オネ言葉になっています。
春ですね。
:
「そういえば、この辺から中津へ抜ける舗装林道があったよね。峠がきついけど、行ってみようか」
平坦な国道425号でペダルを漕いでいると、きつい峠を走りたくなります。
「きつい峠で喘ぎたい」
どMの血が騒ぎ始めました。
でも、あそこの経平峠はきついよ、大丈夫かなぁ。
:
オートバイでは何度も通り抜けた道ですが、かなりの勾配だったような気がしますよ。
でもキツイのが好きですからね。
:
道沿いには梅ですよね、咲いています。
桜ではないですよね、でも梅にしては大きな木。
冬と違って、春は景色に退屈しませんね。
:
これでもかと勾配のキツイ峠をドンドン登っていきます。
立ち漕ぎの練習です、ここは。
ペダルを6時の位置まで踏み切らずに、左、右と体重移動。
子供の頃は普通に立ち漕ぎをしていたと思うのですが、
オッサンになると意識して体重移動をしないと、ペダルを一番下まで踏みきって、回転がギクシャクしてしまいます。
「休むダンシング」とか言いますけど、とてもとても。
ダンシングをすると、太ももがケイレンを起こしそうです。
立ち漕ぎが上手になれば、峠ももっと楽しくなるのでしょうけど。
精進しなくては、ね。
:
長かった峠もやっと終点。
この石碑の向こう側に、実はいい林道があるのです。
通り抜けてはいませんが、ガレガレの楽しい林道が10kmほど。
しばらく走っていないので、もしかしたら延長されているかもしれませんが。
幅員も広くガードレールも所々に設置されています。
アフリカツインでも走れたので、お勧めですよ。
近いうちに、バイクで調査してきます。
:
あとは下りで、中津村へ。
登ってきたのが急勾配だったので、もちろん下りも急勾配。
ペダルを漕がなくても、ブレーキを緩めると、みるみる40km/hを超えていきます。
砂利や落石が散らばっているので、油断は出来ません。
高圧タイヤのロードチャ輪で小石にのると、石が「パーン」と弾け飛びます。
:
気持ちよく下っていくと、橋の付替え工事中。
「この道ももっと整備されて、広くなるのかなぁ」
ほとんど車の通らない道ですけどねぇ。
:
印南町と中津村の県境の山を越えて、やっと日高川が見えてきました。
峠の登りで体力を消耗していたはずですけど、気持ちよく下って、気分がのって来ました。
本当なら、そろそろ帰るほうがいいのですが、
「天気もいいし、もうちょっと走ろうかなぁ」
また、日高川を上ることに。
川沿いのよく整備された、交通量のほとんどない道を快走。
「全然疲れないなぁ。みなぎるパワ~だわぁ」
不思議と身体は調子がいい。
脚も疲れていないみたい・・
と後ろから、釣竿を片手に持った少年が自転車で。
ニコニコしながら、写真を撮っているボクを抜き去って、トンネルの中へ。
ほっとけばいいのに、その少年の後を追います。
後ろから変なオッサンに気がついた少年、急に速度を上げてボクを引き離そうと。
「おいおい、なかなか追いつかないぞぉ」
ボクも必死でペダルを漕いでいるのですが、少年も然る者。
むしろ引き離されています。
これは、ヘルメットを被ってロードチャ輪に乗っているオッサンのプライドが許しません。
少し上りだったトンネルの中で、下りに変わります。
「よっしゃ、オッサンの底力を見せちゃる」
下のハンドルを持って、必死でペダルを漕ぎます。
少年、さすがに諦めたというか、端に寄って道をあけてくれます。
「ありがとう」
と声をあげて、腕を上げて余裕の挨拶・・・
でも、本当はほとんど限界。
トンネルをぬけた後も、後ろから少年が追いついてこないか、とても気になりました。
大人げのない・・少年は変なオッサンに追いかけられていると、逃げていたのかも。
かわいそうな事をしてしまったのかなぁ。
でも、ニコニコしていたから、純粋に走りたかったのでしょうね、ギアつきの自転車でしたし。
:
しかし、このバトルで一気に体力が消耗。
メーターを見ると走行距離は60kmを超えています。
「タイヤ、パンクしたんかなぁ」
止まってタイヤを見るも、パンパンに空気が入っています。
「じゃぁ、ブレーキでも引きずっているのかなぁ」
軽くタイヤを回すと、いつまでもクルクルと回り続けています。
「それじゃ、これは何」
脚が動きません。
ケイデンス70回転を保つのが精一杯。
脚が回らない。
疲れた感じは薄いのに、脚だけ動かない。
ここまで、ほとんど休憩せずに走り続けてきたので、ちょっと高津尾ダムで休憩。
「もうお昼なのに、何もたべていないからかなぁ」
脚の動かない理由が空腹かもしれないと思い、ウエストバッグに入れてきたカロリーメイトを流し込みます。
5分ぐらい休憩して、
「ここまで来たら、もう少しだから、頑張るべぇ」
先ほどとほとんど変わらない、鉛のようになった脚を騙しだまし。
走りなれた道で、いつもならここは25km/hから30km/hで走れるのに、
今日は20km/hでも必死。
「いったいどうなってんの」
初めての経験でわけも分からず、戸惑います。
:
「もうちょっとの辛抱だから、もう少し」
休憩をしないで、ここまで頑張りましたが、ギブアップ。
最後の橋を渡るところで、堤に脚を投げ出して、座り込んでしまいました。
「あかん、もう脚が動かん」
身体は疲れている感じでもないのに、脚だけ。
「車で迎えに来てもらおうか」
一瞬、脳裏をよぎります。
でも、女房に車で迎えに来てもらったら、次から遠くへ行きにくくなります。
ここは、しっかり休憩をして、何食わぬ顔で帰宅しなくては。
:
15分ぐらい座り込むと、少し脚が元気になったような。
「よっしゃ、帰るぞぉ」
橋を渡って、
「せっかくだから道成寺へ寄ってみようかな」
少し元気になったので、余裕が出てきました。
でも、あの階段を登る気になれず、写真を撮っただけで・・
「また、今度ゆっくりとね」
もう少しすると、桜がいっぱい咲き誇る境内です。
:
結局、70kmほどの走行距離。
:
100km越えはまだまだ。
このぐらいで、へこたれていては、埒が明きません。
今日届いた4月号のfunride誌には「自転車で100km走れますか」の記事が。
「くやしい、走りたい100km」
:
「これはまだまだ精進しなくては。まずはペダルリングスキルを高めなくては」
ということで、今日、3本ローラーを注文してしまいました。
ローラーの上でペダルを漕ぐのは難しいらしいけど、大丈夫だろうか。
でも、スムーズな無駄のないペダルの漕ぎ方を身につけるにはうってつけみたい。
それと、今日みたいな雨の日でも自転車に乗りたいし。
ガレージの中で、夜な夜な「ギ~コ、ギ~コ」とコソ錬をすることに。
お手数ですがクリックをちょこっとお願い致します。
なんでもいいので、おバカなボクにお気軽にコメントをお願いします。
