歴代の名ギタリスト達がみんな嗜んでいたダンエレクトロ。そんな名器のジャンクを今頃になって入手した。このモデルは1950年代の後半のジミーペイジで有名なショートホーン3021の復刻モデルをチューンナップした59danoという代物。
ダンエレクトロはアメリカの通信販売で売られていたビギナー向け低価格ギターであったが独自のデザインや音質で名ギタリスト達がギブソン、フェンダーにいっても手放さない珍しい立ち位置のギターだった。ボディーがメゾナイトといわれる木材の圧縮合板のセミホロー、口紅のケースを流用したといわれているリップスティックピックアップと他に真似できない(真似をしようと思わない)スタイルと何とも言えないシングルコイルのセミアコ感が時代に流されないオリジナルを主張している。
そんな個性の強いダンエレクトロは1969年に無くなる。それから30年近くたってアジアメイドになってオリジナルエフェクターやアンプを従えて復活。なんともビザールな音とデザインが2まわりしてマッチした感じだ。だが日本での輸入代理店が倒産し、新しい代理店もどの程度まで取り扱うか不明。もちろんパーツなんかは取れそうにもなく海外から買うしかないのが現状でセイモアダンカンで出している専用ピックアップですら国内での取扱無。ギターがギターだけに壊れたらそのまま処分という存在なのだろう。だからこの59danoのようにジャンクな存在は治すのにもコストがかかる。
リアピックアップが断線しているような低出力と素人がいじったような配線。ネックのソリは大丈夫だがこのランク特有のフレット処理がバラバラ。この不良なリップスティックピックアップをチェックしたらPUの上部は音の反応が弱いがサイド面は高出力。コイルを横向きにケースにしまいこんでいる不良品だった。電送系は日本のパーツで問題なさそうだがひどいハンダ付けの為、分解清掃。特に専用ノブを装着する2軸2連ポットは手に入らないので慎重にメンテする。PUの手配が1ヶ月もかかるので当分アンプラグドでいくしかないがこのセミホロー結構鳴ります。
一番下の赤いジャケットをきた少年はその後エレクトリックギター奏法に革命をもたらしたレフティーのギタリスト。彼もダンエレクトロ。
自分も一時期ビザール系に行きかけた事がありましたが、結局思い留まってしまいました。
今なら行ってもいいかなぁ...などと考えたりしています(笑)。
ちなみにその時気になっていたアイテムはルーサイト・ベース&フェンダー・スチューデントモデルです。
いつもありがとう。
ビザールって独特でいいですよね。
フェンダー、ギブソン、ハイエンドメーカー
の完成度の高さからみるとほとんどギャグですが
たまらないデザイン性やトーンがあります。
セッティングを少しだけストラトよりにするだけで
十分いいギターに変貌します。
ジャガーやジャズマスターが今一つブレイクしなかったのは
完成度が高すぎたんでしょう。ビザールの低価格の正体は
そういうところにもある気がします。
ダンエレクトロのベースも独特ですよ。