楽器関係のムック本に関しては何度か書いていますが元祖といわれているリットーミュージックから出た「フェンダー・ストラトキャスター」が国内ではすべての基本になっているものと思われます。それまでの専門書は雑誌からの簡単な編集モノや別冊、洋書でしかなかった時代に衝撃的でした。ビンテージブームや80年代のブルースリバイバルの幕開けとリンクしています。他にも岩撫氏の「ギャラクシーオブストラト」や「ザ ビューティー オブ ザ バースト」など歴史的な傑作もありましたがこれ以後、どれも同じような内容や焼き直しでこれらの本を超えるものはありません。最近だと雑誌媒体より専門サイトのほうが詳しかったり素人ライターの自己満足書き放題モノ、有名ギタリストのインタビューや名盤紹介等ネタが尽きた感がありました。特に最近は内容が弱いので付属DVDで高額な攻撃をしてきます。そんなDVDも同時にyoutubeに上がっていて我々ムック本オタクも少々冷め気味です。
そんな矢先に強烈なシリーズ。シンコーミュージックから出た「オーソリティ オブ ストラトキャスター」とテレキャスターは別格ですね。時代的なスペックの違い等はもちろん徹底的なパーツの研究が素晴らしい。いつもメインはストラトでテレキャスターはオマケ的な扱いですが今回は違い70年代のデラックス等渋いアイテムも細かく調べ上げています。写真も過去の使い回しではなくビンテージの迫力あるアングルが随所に。こう見ると70年代に入ってからのフェンダーは様々な商品を出しますがどれもビザール風だったり変なゴールドパーツを使用していたり失敗とわかるような味わいがあります。オジサンには懐かしく若者にはお洒落で新鮮なデザイン。
ネットで見るのもいいですがこの類はやっぱり紙ベース。