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Guitars On Broadway

洋楽とエレクトリックギターの旅路

ファズタッチ

2008-07-11 20:12:28 | PEDALS

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ライヴ・アット・ザ・フィルモア・イースト
ここ3回程ロックバンドのセッションにファズフェイスを持っていった。アンプはJC-120 。使うのはファズフェイスとストラトだけ。イメージは爆音ファズじゃなくバンドオブジプシーズのジミの音。長い間のオーバードライブ癖でコンプレッションにかなりの違和感があるが音は極太。奇数倍音をふんだんに含んだザラついた感触。ファズのドライブレベル0でも入れた瞬間にローエンドが持ち上がる。ファズレベル6あたりのゲイン調整でバランスを取るが、この時点でギターのヴォリュームの反応が良すぎてカーブに慣れるまで大変だ。全てファズオン状態でヴォリュームだけで全て表現が可能。フルテンのサスティーンはもちろんだが、絞ったクランチ、クリーントーンのクリスピーさがたまらない。ペラペラのJCクリーンがザクザクしたチューブトーンに変貌する。

ファズフェイス自体のトーンはダークである。歪を極力避けたアンプ作りが主流だった60年代。大音量化に伴い巨大なキャビネットとスピーカーユニット。フルチューブサーキットのなかにトランジスタが使用され始めてクリーンブライトの傾向がより強まった。しかし、ギタリストの求める究極がコンプレッションの効いたディストーションなのは避けては通れない。そんなときに開発されたのがファズである。歪まないスタックマーシャルやデュアルショーマンのブライトでピーキーなトーンを太く粘らせるにはダークなフィルターが必要ということになる。

チューブアンプをフルテンでドライブさせたトーンのOD-1のデビューは70年の末。プリアンプで歪ませるブギーの登場もも70年代中盤。ということはロック黄金期の60年代末から70年代中盤のハードロックサウンドは全てファズということになる。ジミーペイジ、ジェフベック、デイブギルモアもみんなファズだ。

ただ爆音にするのがファズじゃない。ギタートーンに多彩な表情をつけるのがファズ。その手本になるのが1970年のジミヘンドリックス「ライブ アット ザ フィルモア イースト」だ。ストラトのスイッチング、ヴォリュームコントロールとファズのオンオフが生々しい。これを聴くとただブーストするのではなく全てのエフェクトや旋律とリズム、ヴォリューム感のトータルで曲を表現するのがよく判る。

最近リリースのファズは大変使いやすい。ほとんどオーバードライブだ。倍音も綺麗でどんなアンプにでも鳴ってくれる。でもそれはバンドの中ではあまり主張しないまろやかな歪だ。やはりファズは繋いだ瞬間、収拾がつかない!というぐらいじゃないとだめだ。それを何とかコントロール出来たときにロックギターがやってくるのだ。


2 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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な~るほど・・・勉強になります。 (のりP)
2008-07-14 17:39:02
な~るほど・・・勉強になります。
要するに、昔の音は良い音だって事でいいでしょうか(笑)
まろやかな音作りが歓迎される時代だからこそ、骨太な【キーポンロッキン】な音作りに惹かれちゃいます・・・。
じゃじゃ馬の様に乗りこなすのが大変だけど、自分だけしか使いこなせないっちゅ~モノこそが男のロマンでしょうか。
日本語で地味変と訳されても、彼の音楽は決して地味じゃないですね・・・変ですけど(笑)
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のりP 様 (WahWah Jam)
2008-07-16 19:32:58
のりP 様
そうですね。昔の音は間違いなくいい!といえますね。
結局、エレキギターは木と鉄弦と真空管と電気ですから
超アナログ楽器なんですよね。それなのにデジタルの
モディファイエフェクターなんていうのを通したらその時点で
偽物になっちゃう気がします。
その違いは歴然だと思いますが。
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